映画とライフデザイン

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映画「恋のいばら」松本穂香&玉城ティナ&城定秀夫

2023-01-12 05:02:46 | 映画(日本 2019年以降主演女性)
映画「恋のいばら」を映画館で観てきました。


映画「恋のいばら」は驚異的な量産で新作を撮り続ける城定秀夫監督の作品である。「愛がなんだ」澤井香織と城定秀夫の共同脚本で、松本穂香と玉城ティナのW主演である。先入観なしに映画館に向かう。対照的な2人がある写真家の彼女と元彼女を演じて、ちょっとしたキッカケで共謀する話だ。別れた恋人が恨んで、撮ったエロいきわどい写真をSNSなどに流出させるというリベンジポルノが題材である。

写真家の健太郎と付き合っている莉子(玉城ティナ)がバスの中で元カノの桃(松本穂香)に話しかけられる。桃が頼みがあると、莉子と話すと「リベンジポルノ」の話題を持ち出す。


健太郎が撮った2人だけの秘密の写真が流出すると困るので、パソコンにある写真を消してくれというのである。一瞬相手にしなかったが、莉子にも健太郎に何枚もきわどい写真を撮られた覚えがあり、協力に応じるという話である。


これはなかなかおもしろい。
一種のコメディだ。もともと、健太郎の自宅の合いカギを桃は持っていたが、もう取り替えられている。何とかして、カギをゲットしようと策略を組んだり、ヒッチコック映画や「パラサイト」のようなハラハラドキドキの場面も出てくる。フランス映画「悪魔のような女」は妻と愛人が結託して、夫を殺そうとする男からするとおそろしい話だった。テイストは違うが、似たようなものだ。


松本穂香は真面目っぽい図書館員で、玉城ティナはダンサーだ。風貌自体は対照的だが、2人とも好感が持てる。いくつもの小話を積み上げて笑いを誘うおもしろい作品に仕上げる。気がつくと2人には友情のようなものが生まれる。途中では、最終の結末が想像しにくい。凝ったストーリーを展開する。ラストに向けてはアレ?と感じさせるシーンもある。ただ、せっかくのピンク映画出身の城定秀夫作品なんだから、他の作品のようにもう少し露出があってもいいような気もした。


健太郎が住む家には祖母が同居している。ガラクタ集めが趣味のようなおもしろいばあさんは少し観て日活ポルノの白川和子だとわかる。この間「ある男」に山口美也子が出ていた。元日活の女優陣が老人役で次々と出ているのに自分も歳とったなあと感じる。
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