映画とライフデザイン

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映画「THE FIRST SLAM DUNK」

2023-01-08 17:33:32 | 映画(日本 2022年以降 主演男性)
映画「THE FIRST SLAM DUNK」を映画館で観てきました。

映画「THE FIRST SLAM DUNK」は人気漫画の映画化で、原作者井上雄彦自ら脚本監督を受けもつ。現在興行ランキングトップを独走中である。もともとアニメは年に数作観るかどうかで、最近の人気作も観ていない。それでも、アニメ技術に見所があり、試合から感じるエナジーがすごいと聞き観ることにした。高校バスケットボールの名門校と戦う試合を中心に、登場人物の背景を探る展開である。


自分はアニメやCGの技術には疎いので偉そうなことは言えない。確かに、バスケットボールの試合で、3ポイントシュートなどは静的だが、プレイヤーが鋭く切り込むプレーを動的に映像化したのは現代のアニメ映画技術の大きな進歩だと感じる。リアルで写実的なバックで、アニメ顔の登場人物を縦横無尽に動かす。

試合は途中で強豪高校のチームに続けて点数を入れられ劣勢になり、それをどう挽回するのかがポイントだ。自分は中学からハンドボールをやっていた。バスケットボールとの類似点もあるスポーツなのでよくわかる。(あまりうまくはないけど。)点数差が10点以上ついて負け試合と思しき戦いが、ある転換点から大きく挽回して奇跡のように勝ってしまう試合はリアルで経験している。この試合で逆転に向かう流れがまんざらありえないことでもない。

試合における点数の入れ方も3ポイントオンリーでなく、速攻あり、ダンクシュートあり、デフェンスの間を切れ込むシュートありで偏りなく表現して、リバウンド処理や一対一の防御などデフェンスにも焦点を合わす。ゲームのストーリーとしても緩急をつけて、反撃も一方的にはならない。どちらが勝ってもおかしくない流れをつくる。選手の顔つきもゴリラのような顔をした奴らが実際にいそうな感じだ。内容的には脚本、映像とも満足だ。

でも、この映画は好きになれなかった。
登場人物の性格がほぼ全員悪い。最後の最後までチームはもとより誰も応援する気にならない。いろんな人種が集まる普通の公立中学やレベルの低い高校にはこの手の登場人物はいるかもしれない。そうでなくても、スポーツ選手にありがちな自分勝手で性格の悪い奴らはいる。まあ、すべてのパフォーマンスが好きになれない奴らのドラマにはおもしろ味を感じない。ヤクザ映画の方がまだまだ感情移入できる。少なくとも中学はともかく高校より後でこんな奴らには会わなかった。

小学生くらいの息子を連れている母子がそばの座席に座っていた。まあ、普通の学校でバスケットボールをやったらこういうクズな奴がいっぱいいるよと見せにいくならいいだろう。
コメント
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