後藤和弘のブログ

写真付きで趣味の話や国際関係や日本の社会時評を毎日書いています。
中央が甲斐駒岳で山麓に私の小屋があります。

山林の中の小屋に一泊して来ました

2011年07月16日 | 日記・エッセイ・コラム

086 昨日から山の小屋へ行って、家内と一泊して来ました。

質素な小屋ですが、庭を流れる清流のほとりでヒグラシセミの美しい鳴き声を聞きながら、飲むビールは格別です。

左の写真のように、焚火をしながら夕闇のせまって来る光景が感動的でした。ヒグラシが一匹遠くの林で鳴くと、近くの木々で唱和します。降るようにぐるりの梢から声が落ちてきます。

幻想的な鳴き声は、この世の音ではありません。涅槃というか、彼の岸というか安らかな境地にいざなわれる思いです。

東京の小金井市の自宅の裏の雑木林でヒグラシセミの鳴いていたのは1966年頃の夏迄でしたでしょうか?

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絶えて久しいヒグラシの声を聴くために毎年、夏になるとこうして山の小屋に行きます。

東京は熱帯夜ですが、山の小屋の夜は涼しく、壮快な夜でした。(終わり)


私の2年前のブログの記事です・・・原子力発電に反対し、現実的な解決法を提案します

2011年07月16日 | インポート

原子力発電は技術的にそんなに難しい発電方法ではない。従って安全度は比較的に高い。その上新しい科学原理の実用化という興味深い実用技術である。技術者としての立場から是非推進、発展させたい。---これが今までの小生の考えでした。

そのような視点から原子力発電の安全性の程度を理解して頂くために数回にわたって、このブログで色々説明をして来ました。しかし原子力発電へ強く反対する方々が多いことを知りました。

原子力発電は人間の傲慢の象徴で、青く美しい地球を子孫へ残せないかも知れない。このような直感的反対が根強くあります。人間の感情の奥底から出てくる根源的な反対です。

科学はひどく限定された自然現象しか解明していません。未知のことが多すぎます。科学的に安全性を予測するのも重要ですが、直感力も重要です。

多くの人々が危険と感じながら我慢して生きているのです。間違った感じ方かも知れませんが、そのような心配を持って送る人生は決して幸せとは言えません。

色々考えて来ました。最近はやはり原子力発電には反対したほうが良いという気持ちになってきました。ただし現在稼働している原子力発電所を全て停止、破壊するという過激な提案ではありません。寿命の来た原子力発電所を次第に火力発電所へ置き換えて行き、最終的には高速増殖炉の「もんじゅ」のような新型炉を3基程度、保持することを提案したいのです。原子力発電所の数を5分の一程度に減らし、危険な事故の起きる確率を下げます。その一方で原子核物理学の応用技術の研究のために新型の実験炉を保有し、発電効率の研究を続行すべきと思っています。

大陽光発電や風力発電を推進する方が多くの人々の幸福感を増大させます。

それらの発電量と発電コストを考えると特殊な場所、用途以外は「趣味の発電」です。その趣味を強烈に好きな人々が居て、豊かな精神生活をおくりたいと社会運動をしている場合はその方向の出費をするのが良いことと思います。無駄な出費でも幸福感をえる為なら無駄ではありません。必要も無いダムを多数作るような無駄に比べれば、金額も少ないし、そのほうが良いと思います。

よく広い砂漠に太陽光発電のパネルを広げれば大電力を得られる。と、主張する人が居ます。しかしその電力を工業地帯へ運ぶ送電線や海底ケーブルの建設コストを考えと現在の技術ではとても現実的な解決にはなりません。

もう少し実用性の高いのは現在稼働中の12ケ所ほどの地熱発電所です。宮城県の鬼首のものは大電力を得ています。変わったところでは八丈島の東京電力の地熱発電所で、島の消費電力の三分の一を発電していて、立派に実用されています。1月に訪問して、その様子を撮ってきた写真を末尾に掲載します。

各家庭に燃料電池を置くという提案は東京ガスのようなガス会社の技術研究所で20年くらい前から研究しています。私も2000年ころ河口湖で開催された燃料電池の国際会議へも出席しました。大学で研究生活をしていた頃にはジルコニア酸化物を固体電解質として使った電池の研究もしたこともあります。しかし燃料電池には電極の劣化という致命的な問題があるのです。これも何時かは解決されるでしょうが、まだ実用技術にはなっていません。

趣味の発電か?実用の発電か?これの違いは発電コストです。1Kwの電力を得るのに5円から10円までコストを下げないと趣味の発電になってしまいます。

しかし最後に一番重要な問題を考えてみたいと思います。それは「正確な発電コストの計算法」の問題です。原子力発電のコストに放射性廃棄物の処理コスト、老朽化原子炉の解体コスト、地元自治体への地域振興支援コスト、政治的反対運動への対策コスト、原子力安全関連を監査、許認可する経済産業省の多数の役人の人権j費まで含めて考える人もいます。

したがって原子力発電のコスト計算はいつも論争になります。いろいろ考えると火力発電よりは安いとは到底考えられません。従って筆者は「原子力発電所をしだいに火力発電所へ変える!」という提案に到達しました。火力の燃料は中近東、アラスカ、樺太、インドネシア、カナダなどから得られる石油と天然ガスです。複数の生産地を組み合わせて安定供給の仕組を現在より一層完全なものにして行くのが重要です(終わり)

下の写真は八丈島にある東京電力の地熱発電装置で島の三分の一の電気を供給しています。手前の低い建物の中に蒸気タービンと発電機が入っていて、奥の太い排気筒は使用済みの蒸気を吐き出していますい。今年の1月28日に八丈島で撮影しました。

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私の山小屋の近所との自然なお付き合いの一例

2011年07月16日 | 日記・エッセイ・コラム

山小屋の東側の雑木林を横切って行くと、真原桜並木の青葉のトンエルへ出ます。

それは3年ほど前に家内と散歩していた時の事でした。

その真原桜並木道の端のほうに質素な小屋を見つけました。何気なく見ると、緩やかな南向きのスロープの広い庭に淡い色の花々が咲き乱れています。

小さな木造の家の前に白髪の婦人が椅子に腰掛け、膝の上に白い布を広げているのが目に止まりました。

「ターシャが!」、と家内がつぶやくのです。

細い路地を入り、名刺を出しながら声をかけました。

晴れやかな笑顔の老婦人がやさしい声で話します。

十数年前に、息子さんとこのへんを回ってここの土地を買い、小屋を建てたそうです。「二人で東京から時々泊まりがけで庭作りに通ってきます。息子も造園が好きで一年を通うして花々が咲くようにつくってくれました」と微笑みながら話して下さいました。

南向きの傾斜地には、まさしくターシャの庭のように自然そのままの草花が豊かに咲いています。息子さんはボランテア活動をしながら、時々「草木染めの体験教室」も開催しています。この方々とは春と秋にお会いします。

こんな風に近所付き合いが出来るのです。近所の乳牛を飼っている一家とも仲良くなりました。田舎暮らしは自然に付き合いが広がるものです。無理する必要はありません。

写真をお楽しみ頂ければ嬉しくおもいます。(終わり)

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田舎暮らしへの憧れを気楽に実行へ移す方法

2011年07月16日 | 日記・エッセイ・コラム

田舎暮らしに憧れている人々は多いようです。本屋さんへ行くと。「田舎暮らし」という雑誌が長年存続しています。

それを読んでみると田舎暮らしの鉄則は移住先の農村の人々と仲良くする事だと繰り返し書いてあります。

しかし都会育ちの人々が農村の人々とそんなに気軽に仲良く出来る筈がありません。そのような面倒な人間関係に恐れをなして、田舎暮らしは憧れだけにして実行しない人々も多いようです。

その上、農作業をして自給自足をしなければいけないような事も繰り返し書いてあります。都会暮らしで庭の雑草を取るのさえ苦手な人が農作業が出来る筈がありません。

それでも私は田舎暮らしを少しはして見たいと思いました。そこで農村の人々と無理に付き合わない。そして農作業は一切しないと決心した上で、山林の中に土地を購入し、質素な小さな小屋を建てました。1973年の事でした。それ以来、38年間も、その小屋へ通っています。周囲の自然を楽しんでいます。農村の人々とは自然に仲良くなりました。

その体験から農作業のお嫌いな方々の為の田舎暮らしの方法をご紹介したいと思います。

@まずあまり遠方でない山林を購入します

遠方でない山林のなかに小屋を作り週末には独りで泊まりに行く。そんな人生もあっても良いかも知れません。

それには手ごろな金額の山林を100坪ほど買いましょう。

軽井沢や富士五湖周辺に別荘を購入する。そんな大げさなものではありません。子供の教育費のあまりで、少しずつ作って行く。始めは電気ガス水道など無くとも良い。東京から2、3時間で気軽に行けるところが良いのです。

そんな考えで私は1973年に甲州の駒ケ岳山麓の山林の中に小屋を作りました。

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そんな小屋の様子は左のサイドバーにあるフオトアルバム「山林の中の小屋」に沢山示してあります。

38年も、週末にはよく通ったものです。若くて元気のあった頃は、そこに泊まって白樺湖へスキーやスケートへ行ったり、諏訪湖や奈良井の宿場町へ観光に行きました。甲斐駒、八ヶ岳、鳳凰三山へも登りました。

老境に入った今振り返ってみると、この小屋のお陰で仕事への意欲が湧き出た事が何度もありました。

そこで、是非、若い人へも薦めてみたいと思います。

現役で忙しい人々にとっては現地の不動産屋さんを訪問するのが一番簡単です。

八ヶ岳や甲斐駒の山麓で別荘地の販売をしている店に(株)里山ライフという会社があります。私の小屋に近いので、何度か遊びに行きました。

その会社の社長の川光雄さんから聞いたことを以下にご紹介いたします。

「小屋を作るに良い山林で坪1万円くらいの物件がありますか?」と私が聞くと、彼は「勿論有りますよ。時間があったらご案内しましょう」と言ってくれました。そして2枚の写真を示し、説明を続けるのです。

上の写真の付近の山林なら坪1万円でいくらでも有るそうです。下の写真は一例として建物だけで290万円くらいの別荘だそうです。

山林の場所の選びか方は人家からあまり遠方過ぎず、車の上がれる道があることがポイントです。

相川さんは八ヶ岳、南アルプスなどの別荘の開発を30年してこられたそうです。

(株)里山ライフと検索すると楽しそうな、そして、いささか高価な別荘の広告も多数でています。

相川さんは都会の人々に引っ越してこちらに住み着き農作業をして土地の人々と交流して貰いたいと情熱的に話します。私は「そうじゃないです。人間関係に疲かれた人が静かに山林に泊まる、そんな小屋です。別荘とは違います。農作業は嫌い。土地の人と付き合う元気も無い。そんな人も居ると思いますよ」しばらくして相川さんは小生の言うことを分かってくれたのです。

この相川さんは非常に興味深い個性を持って居ます。小生を車で何時間もあちこちの山林や別荘を案内してくれました。そして坪1万円くらいの山林はいくらでも有りますと言うのです。

私が小屋を持っていて購入しないのは分かっているのに何時間も案内しながら、いろいろ面白い話をしてくれました。

聞くと農村の人々と付き合わないで、農作業もしない人々が非常に多いのも事実ですと言っています。それで良いのです。何年も通っているとごく自然に何人かの人と親しくなるものなのです。

どうぞ気軽に山林の中に小屋でもお作りになって見ませんか?

それはそれとして、

今日も皆様のご健康と平和をお祈り申し上げます。藤山杜人

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