田舎暮らしに憧れている人々は多いようです。本屋さんへ行くと。「田舎暮らし」という雑誌が長年存続しています。
それを読んでみると田舎暮らしの鉄則は移住先の農村の人々と仲良くする事だと繰り返し書いてあります。
しかし都会育ちの人々が農村の人々とそんなに気軽に仲良く出来る筈がありません。そのような面倒な人間関係に恐れをなして、田舎暮らしは憧れだけにして実行しない人々も多いようです。
その上、農作業をして自給自足をしなければいけないような事も繰り返し書いてあります。都会暮らしで庭の雑草を取るのさえ苦手な人が農作業が出来る筈がありません。
それでも私は田舎暮らしを少しはして見たいと思いました。そこで農村の人々と無理に付き合わない。そして農作業は一切しないと決心した上で、山林の中に土地を購入し、質素な小さな小屋を建てました。1973年の事でした。それ以来、38年間も、その小屋へ通っています。周囲の自然を楽しんでいます。農村の人々とは自然に仲良くなりました。
その体験から農作業のお嫌いな方々の為の田舎暮らしの方法をご紹介したいと思います。
@まずあまり遠方でない山林を購入します
遠方でない山林のなかに小屋を作り週末には独りで泊まりに行く。そんな人生もあっても良いかも知れません。
それには手ごろな金額の山林を100坪ほど買いましょう。
軽井沢や富士五湖周辺に別荘を購入する。そんな大げさなものではありません。子供の教育費のあまりで、少しずつ作って行く。始めは電気ガス水道など無くとも良い。東京から2、3時間で気軽に行けるところが良いのです。
そんな考えで私は1973年に甲州の駒ケ岳山麓の山林の中に小屋を作りました。
そんな小屋の様子は左のサイドバーにあるフオトアルバム「山林の中の小屋」に沢山示してあります。
38年も、週末にはよく通ったものです。若くて元気のあった頃は、そこに泊まって白樺湖へスキーやスケートへ行ったり、諏訪湖や奈良井の宿場町へ観光に行きました。甲斐駒、八ヶ岳、鳳凰三山へも登りました。
老境に入った今振り返ってみると、この小屋のお陰で仕事への意欲が湧き出た事が何度もありました。
そこで、是非、若い人へも薦めてみたいと思います。
現役で忙しい人々にとっては現地の不動産屋さんを訪問するのが一番簡単です。
八ヶ岳や甲斐駒の山麓で別荘地の販売をしている店に(株)里山ライフという会社があります。私の小屋に近いので、何度か遊びに行きました。
その会社の社長の 相川光雄さんから聞いたことを以下にご紹介いたします。
「小屋を作るに良い山林で坪1万円くらいの物件がありますか?」と私が聞くと、彼は「勿論有りますよ。時間があったらご案内しましょう」と言ってくれました。そして2枚の写真を示し、説明を続けるのです。
上の写真の付近の山林なら坪1万円でいくらでも有るそうです。下の写真は一例として建物だけで290万円くらいの別荘だそうです。
山林の場所の選びか方は人家からあまり遠方過ぎず、車の上がれる道があることがポイントです。
相川さんは八ヶ岳、南アルプスなどの別荘の開発を30年してこられたそうです。
(株)里山ライフと検索すると楽しそうな、そして、いささか高価な別荘の広告も多数でています。
相川さんは都会の人々に引っ越してこちらに住み着き農作業をして土地の人々と交流して貰いたいと情熱的に話します。私は「そうじゃないです。人間関係に疲かれた人が静かに山林に泊まる、そんな小屋です。別荘とは違います。農作業は嫌い。土地の人と付き合う元気も無い。そんな人も居ると思いますよ」しばらくして相川さんは小生の言うことを分かってくれたのです。
この相川さんは非常に興味深い個性を持って居ます。小生を車で何時間もあちこちの山林や別荘を案内してくれました。そして坪1万円くらいの山林はいくらでも有りますと言うのです。
私が小屋を持っていて購入しないのは分かっているのに何時間も案内しながら、いろいろ面白い話をしてくれました。
聞くと農村の人々と付き合わないで、農作業もしない人々が非常に多いのも事実ですと言っています。それで良いのです。何年も通っているとごく自然に何人かの人と親しくなるものなのです。
どうぞ気軽に山林の中に小屋でもお作りになって見ませんか?
それはそれとして、
今日も皆様のご健康と平和をお祈り申し上げます。藤山杜人