人間は高齢になると次第に体力が無くなります。 短かった邯鄲の夢も間もなく店仕舞いです。
今日はそんな私の最近の精神の変化を簡明にご説明したいと思います。
そこでまず上高地の風景写真をご覧下さい。何度も家内と一緒に行って撮って来た写真です。はるか上高地はもう体力が衰え行けなくなった場所です。
上高地は神々しい別世界です。険しい山々をバスで根気よく登り、最後の長いトンネルを抜けると、いきなり眼前に穂高の連峰が広がり、梓川と大正池が夢幻のような盆地を作っているのです。
そこへの楽しかった旅の思い出がよくよみがえって来ます。
そうです、老境の人間は過去の楽しかった思い出を食べて生きているのです。思い出が心の支えなのです。
そして何も考えずに淡々と無我の境地に遊んでいるのです。
このように書くと私は立派な達観の境地にいるように見えます。
しかしそれは大きな嘘です。「邯鄲の夢も店仕舞いです」と恰好の良いことを書いていますが、私はこの世に執着し、しがみついているのです。
それが証拠には私は毎日、新聞を丁寧に見ます。テレビのニュースも熱心に見ます。そして悪い奴を推定して憎みます。少しでもこの世が良くなるようにと、毎日ブログに意見を書きます。自分では社会へ警鐘を鳴らしているつもりなのです。笑止千万ですね。
今日の一大ニュースは日産のゴーン会長の逮捕です。
罪状はゴーンさんが会長をしている日産のお金を私的に使い込んだという疑いです。
私は「ハハーン、これはゴーンさんの独裁制を嫌った日本人の内部告発で検察が動いた!」と判断しました。
案の定です。日産の西川弘人社長一派が日本の検察と司法取引をして捜査に協力する代わりに、自分達の刑事責任を軽くして貰う約束を検察当局にして貰ったのです。
つまり日本人経営者が外国人経営陣を検察の力も借りて日本から追い出そうとした一民間会社の内紛劇なのです。
この事件の悪い奴は誰でしょぅか?
結論はこの事件に極悪人はいないという事です。事件の原因は会長の独裁を許さない日本の企業文化と、会長の独裁を許す欧米の企業文化の衝突なのです。
ゴーンさんの愚かさは、日本の企業文化と日本人の心を理解出来なかったことです。異文化に対する思慮が足りなかったのです。日本の法律では執行猶予つきの軽い実刑判決になるかもしれません。異文化に対する思慮が足りないだけだったので極悪人ではありません。
一方、西川弘人社長一派の日本の検察との司法取引は尊敬出来ません。日産の取締役会でゴーンさんをさとし、それでも駄目なら堂々と論破して追い出せば良いのです。
議論で負けたら西川弘人社長一派は討ち死すべきなのです。それなのに検察の力を借りようとするのは武士道に反します。西川弘人社長一派は卑怯ですが極悪人ではありません。
こういう事件に非常に興味を持つ私はまだまだ達観の境地ではありません。困ったものです。
それはそれとして、今日も皆様のご健康と平和をお祈り申し上げます。後藤和弘(藤山杜人)
今日はそんな私の最近の精神の変化を簡明にご説明したいと思います。
そこでまず上高地の風景写真をご覧下さい。何度も家内と一緒に行って撮って来た写真です。はるか上高地はもう体力が衰え行けなくなった場所です。
上高地は神々しい別世界です。険しい山々をバスで根気よく登り、最後の長いトンネルを抜けると、いきなり眼前に穂高の連峰が広がり、梓川と大正池が夢幻のような盆地を作っているのです。
そこへの楽しかった旅の思い出がよくよみがえって来ます。
そうです、老境の人間は過去の楽しかった思い出を食べて生きているのです。思い出が心の支えなのです。
そして何も考えずに淡々と無我の境地に遊んでいるのです。
このように書くと私は立派な達観の境地にいるように見えます。
しかしそれは大きな嘘です。「邯鄲の夢も店仕舞いです」と恰好の良いことを書いていますが、私はこの世に執着し、しがみついているのです。
それが証拠には私は毎日、新聞を丁寧に見ます。テレビのニュースも熱心に見ます。そして悪い奴を推定して憎みます。少しでもこの世が良くなるようにと、毎日ブログに意見を書きます。自分では社会へ警鐘を鳴らしているつもりなのです。笑止千万ですね。
今日の一大ニュースは日産のゴーン会長の逮捕です。
罪状はゴーンさんが会長をしている日産のお金を私的に使い込んだという疑いです。
私は「ハハーン、これはゴーンさんの独裁制を嫌った日本人の内部告発で検察が動いた!」と判断しました。
案の定です。日産の西川弘人社長一派が日本の検察と司法取引をして捜査に協力する代わりに、自分達の刑事責任を軽くして貰う約束を検察当局にして貰ったのです。
つまり日本人経営者が外国人経営陣を検察の力も借りて日本から追い出そうとした一民間会社の内紛劇なのです。
この事件の悪い奴は誰でしょぅか?
結論はこの事件に極悪人はいないという事です。事件の原因は会長の独裁を許さない日本の企業文化と、会長の独裁を許す欧米の企業文化の衝突なのです。
ゴーンさんの愚かさは、日本の企業文化と日本人の心を理解出来なかったことです。異文化に対する思慮が足りなかったのです。日本の法律では執行猶予つきの軽い実刑判決になるかもしれません。異文化に対する思慮が足りないだけだったので極悪人ではありません。
一方、西川弘人社長一派の日本の検察との司法取引は尊敬出来ません。日産の取締役会でゴーンさんをさとし、それでも駄目なら堂々と論破して追い出せば良いのです。
議論で負けたら西川弘人社長一派は討ち死すべきなのです。それなのに検察の力を借りようとするのは武士道に反します。西川弘人社長一派は卑怯ですが極悪人ではありません。
こういう事件に非常に興味を持つ私はまだまだ達観の境地ではありません。困ったものです。
それはそれとして、今日も皆様のご健康と平和をお祈り申し上げます。後藤和弘(藤山杜人)