世界には多くの少数民族が住んでいます。その多様な文化が人類の文化を豊かにしています。文化人類学を趣味にしている私は様々な少数民族が重要と信じています。しかし生活の便利さを追求する近代化によって少数民族は次第に絶滅の可能性があるのです。高度に発達した世界が少数民族を絶滅させたなら人類の大きな悲劇です。そうならないことを強く祈ります。
今日はアジアの少数民族の写真を示そうと思います。
まず中国やベトナムの山地に住むミャオ族の写真です。ミャオ族は総数、1100万人位です。
1番目の写真はミャオ族の伝統衣装を着た少女たちです。詳しくは、https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%9F%E3%83%A3%E3%82%AA%E6%97%8F をご覧下さい。
2番目の写真はミャオ族の建物と正装したミャオ族の人々です。写真の出典は、1番目の写真はと同じです。
ミャオ族の言語はミャオ諸語で宗教はシャーマニズム、仏教、キリスト教他です。
ミャオ族(中国語: 苗族) は、中国の国内に多く居住する民族集団で、同系統の言語を話す人々は、タイ、ミャンマー、ラオス、ベトナムなどの山岳地帯に住んでいます。自称はモン族と言います。中国に住む55の少数民族の一つです。
次は漢族ですが宗教だけが違う回族をご紹介します。
3番目の写真は中国に住んでいる回族です。出典は、「回族」を検索して、出て来た写真をお借りしました。
回族は漢族ですがイスラム教を信仰している人です。服装はイスラム教の伝統的なものを祭日に着ています。ですから中近東風の格好をした漢民族なのです。宗教だけが違うので回族と呼んでいます。北京に行くと街で白い帽子を被った男が多数歩いています。日本では考えられない異様な風景です。
人口は約900万人で、主に寧夏回族自治区に集中的に居住し、甘粛省、青海省、河南省、河北省、山東省、雲南省などの地域に集中的に居住している区域があるそうです。
回族は広く分布し国各地に散在し、中国で分布地域の最も広い少数民族です。
回族のコミュニティには普通、モスクがあります。
言語は当然漢語を用いていますが、イスラムに関わる用語が混じっています。
姓名は漢族と同じですが、預言者ムハンマドの名から取った 「馬」 の姓が多く見られます。
回族は漢族などと雑居しながらもイスラムにのっとった生活を行い、漢族とは食習慣や冠婚葬祭などの習俗を大きく異にしています。この違いが回族の民族としてのアイデンティティの拠り所となっているのです。
次はに中国の少数民族の広西チワン族を示します。
4番目の写真は伝統衣装を着た広西チワン族です。写真の出典は、「広西チワン族」を検索して、出て来た写真をお借りしました。長い美しい黒髪の手入れをしています。
5番目の写真は広西チワン族の立派な屋根のついた橋です。写真の出典は、4番目の写真はと同じです。
広西チワン族は稲作をしています。中国では広西チワン族自治区中西部や雲南省南西部、広東省東部、貴州省南部、湖南省南部などの山間部に約1,854万が住み、中国最大の少数民族です。言語はタイ・カダイ語族に属するチワン語をします。 宗教は道教を信じ、冠婚葬祭の儀礼もこれに則って道士が行うことが多い そうです。
さて中国に生きている少数民族を以下に示します。
漢族: 2,702万人 (62%)、少数民族: 1,721万人 (38%)
少数民族の内訳は、チワン族: 1,520万人、ヤオ族: 147万人、ミャオ族: 46万人、トン族: 30万人、コーラオ族: 17万人、マオナン族: 7.4万人、回族: 3.3万人、プイ族: 2.1万人、満族: 9576人などです。
中国には漢民族が62%しかいないのです。少数民族が38%もいるのです。
最後にインドネシアの少数民族をご紹介します。
6番目の写真はプランバナン寺院を背景とした少数民族、ラーマヤナの踊りの公演です。写真の出典は、https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%97%E3%83%A9%E3%83%B3%E3%83%90%E3%83%8A%E3%83%B3%E5%AF%BA%E9%99%A2%E7%BE%A4 です。
7番目の写真はジャワ島にある首都のジャカルタの風景です。インドネシアの都会は高層ビルや車が多いのです。中国の北京や上海の高層ビルの並んだ風景に似ています。
さてインドネシアは5,110kmと東西に非常に長く連なる、世界最多の島嶼を抱える島国です。公用語はインドネシア語で、人口は2億6,400万人を超え世界第4位です。また世界最大のムスリム人口を有する国家でもあります。
インドネシアの民族の構成は、ジャワ人45パーセント、スンダ人14パーセントなどが中心ですが、350あまりもの少数民族で構成されています。350あまりの民族がそれぞれの伝統的文化を保持しています。インドネシアの特徴は多くの島や農村地帯に多様な文化が並列しています。
都会には高層ビルが並んで車が溢れていますが、ちょっと地方に行くとそこには原始的な生活をしている少数民族が活き活きと暮しています。幸せに暮しているのです。
ジャカルタから4時間で行ける山村にバドゥイ族という少数民族が幸せそうに暮らしているのです。バドゥイ族の村に泊ったlifenesia.さんの体験記、https://lifenesia.com/?p=2430 をご覧下さい。
男は農作業、女はハタ織り、子どもはお手伝い。傍目には退屈な生活に思われるが、そこにはお金では決して買うことのできない幸せの本質があるのです。
今日は人類の文化を豊かにするアジアの少数民族の写真を示し説明を加えました。
それはそれとして、今日も皆様のご健康と平和をお祈りいたします。後藤和弘(藤山杜人)