最近どの報道を見てもウクライナをめぐる欧米側とロシアの抗争のニュースばかりです。
昨年あれほど大騒ぎをしたシリア内戦のことは一切忘れてしまったようです。
報道機関の無責任さを感じるのは私だけでしょうか。
ウクライナ問題でプーチンさんが主導権を握って、着々クリミア半島をロシアの領土に編入しています。クリミアにあるウクライナ海軍を接収してロシア海軍に編入しつつあります。
これを喜んでいるのはロシアの支援を受けているシリアのアサド大統領です。
化学兵器の国外搬出も停滞しています。ますます内戦を優勢に進めているに違いありません。
そうすると非常に危惧されるのは240万人以上もいるシリア難民の窮状です。
その難民はトルコ、ヨルダン、レバノン、イラク、エジプトなどの難民キャンプに住んでいます。そして日本をはじめ世界各国からのボランティア組織の救援を受けて命をつないでいるのです。もちろん国連も多額の支援をしています。昨年の12月には約210万人だった難民総数が今年の2月には240万人以上に増加しているのです。
このように何か事件が起きるとそのことばかりにしつこく報道を繰り返すのが記者達の悲しい性(さが)なのです。そのしつこさは異常です。
ウクライナ問題も重大問題ですが、シリア難民も大きな悲劇です。そして日本に目を向ければ福島原発の多量の汚染水の漏洩も相変わらず続いているのです。
しかし報道機関は偏執的にウクライナ問題だけを報道しています。
世界全体を見回して公平な観点から人間の不幸や悲劇を取りあげて報道して貰いたいと願っています。それこそが全ての人間をひとしく幸せにしようという態度なのです。
それはそれとして、今日も皆様のご健康と平和をお祈り申し上げます。
後藤和弘(藤山杜人)
====シリア内戦と難民に関する参考資料========
内戦で破壊されたシリアのある街の惨状 の写真
シリア難民の移住先と難民数の増加を示す図面
下の図面の右の方が切れていますが、
(http://www.japanforunhcr.org/syria/syria1.html)をクリックすると出ます。