先日の句会で馬場駿吉さんの句集について話題にしました。
その後、図書館で馬場さんの「耳海岸」という句集を見つけました。
耳海岸ここ番外地桜貝
という句が、句集の題になっているそうです。
さすが、耳のお医者さんですね。
(番外地、というコトバが、詩人であるということを
どう感じているのか?分かるような気もします。)
嵐山光三郎さんと芭蕉の旧跡を歩いた時の句
千鳥啼く海いま遠し千鳥塚
すっかり秋らしくなりましたが、今回の句会の題詠
「秋」の句には、こんな句があります。
秋立てり耳音階を駈けのぼり
ペン胸に刺さりし夢も秋の声
石蹴りの石蹴り残す秋の暮
酢の香漏る蔵白白と秋時雨
秋高く何遠望す麒麟の眼
わが指を離るる文字も夜の秋
襲名の眦に朱や秋新た
総立ちの嵯峨野の竹や秋高し
秋を惜しみ人を惜しみて京にあり
一身を言霊の巣となして秋
指先に世世継ぎし所作秋深し
(句には旧漢字が使われており、この表記とは
違った雰囲気がありますが・・・
残念ながら旧漢字は出てきませんでした。)
折れやすき音たてている秋の人 遅