575の会

名古屋にある575の会という俳句のグループ。
身辺のささやかな呟きなども。

秋の訪れ   麗

2009年09月02日 | Weblog
朝晩はめっきり涼しくなり虫の声がにぎやかになってきました。
毎日新聞の俳句コーナーで
女優の冨士真奈美さんの面白い句を発見しました。

半島に核持つ男放屁虫(へひりむし)

なかなか皮肉な俳句ですね。
今の日本の政治を俳句で詠むならどうなるでしょう。

マニフェスト金額だけが声高に  麗

拝金主義の政策は実現可能なのでしょうか?
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炎天の喉のぞかせてわらいけり   遅足

2009年09月02日 | Weblog
船団の小枝恵美子ドクターの診断を頂きました。

 豪快な笑いで、風景としてはとても漫画的。
「喉のぞかせて」のリズムが良く、大きな笑い声が聞こえてきそうです。
「炎天の」で軽く切れがありますが、炎天が喉をのぞかせているようでもあり、
面白く、季語がいきいきとしています。

ありがとうございます。
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コトバをずらす   遅足

2009年09月02日 | Weblog
荻原先生が時々、こういう言い方をされます。
『俳句表現の方法のひとつとして、コトバをずらす』。

世の中、ものごとは無限。一方、コトバは有限。
新しい発見を、出来合いのコトバで、どう表現するのか?
新しい発見といっても、大きなものではなくても、
日常のなかでの小さな発見なら、いくつかは、ありそう。
そのあたりが俳句の狙い。

しかし、そのことが、なかなかコトバにならない。
なんとなくコトバにしても、どこか違う。
そこでコトバをやりくりする。

このコトバのやりくりのひとつが比喩。
コトバを、普通に使われている意味からすこしずらして使う。

  トンボが街へ流れてくる

普通は、トンボが街へ飛んでくる、という。
しかし、流れてくる、というと、飛んでくるのではあるが、
目的地を持たない旅人のように、流れるように飛んでくる、
というニュアンスが生れる。

「コトバをずらす」とは、こういう意味ではないだろうか?

 レトリック感覚(佐藤信夫・著)を読んで。


   (写真は、霧が峰高原の花野です。)


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秋高し地虫隅々響動み渡る    朱露

2009年09月02日 | Weblog


     地虫は土中に鳴く虫で特に甲虫の幼虫。
     「響動(トヨ)む」は大声で騒ぐこと。
     我が世の秋なので朝から晩まで響動む。
     昨夜も酒を飲みつつ響動みに聞き入る。

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