575の会

名古屋にある575の会という俳句のグループ。
身辺のささやかな呟きなども。

おわら哀しや   鳥野

2009年09月01日 | Weblog
きょう1日から3日間、越中八尾は「風の盆」。おわら節の唄と踊りに包まれます。

その観光ツァーに誘われました。お膳立てのしっかりしたバス旅行とのこと。
行きたい、心は騒ぎましたが、結局お断りすることに。

最近の風の盆ブーム。山間の静かな町に観光客が押し寄せ、ごった返すらしい。

三味線と太鼓、胡弓と喉が自慢の唄い手が、夜更けの小路を、おわらに酔うがにゆっくりと行く町流し。

粋な男踊り、艶な女踊り、稔りの無事を祈る里人のひたすらの行事だったはずです。

 「八尾おわらをしみじみ聞けばむかし山風草の声」

 「八尾坂道別れてくれば霧かしぐれかはらはらと」

 「もしや来るかとまど押し開けて見れば立山雪ばかり」

嫋々とつづく越中おわら節。その哀愁の歌い言葉も、喧騒にかき消されてしまうのでしょか。

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秋風や水におちたる空のいろ   久保田万太郎

2009年09月01日 | Weblog
この句は大正12年の作。
関東大震災のあとに詠まれた句だそうです。

そういうことを知って読むと、
水におちたる空、という表現が生々しく感じられます。

  竹馬やいろはにほへとちりぢりに

この句も同じ年の作とか。   遅足


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九月来て小山小川の新しき    朱露

2009年09月01日 | Weblog

       豊橋東端は低い山並みが南北に走る。
       その山裾に暮らして三十数年経った。
       二千九年九月足元の草木が秋を歌う。
       居ない父母や兄姉に聞いて貰いたい。

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