575の会

名古屋にある575の会という俳句のグループ。
身辺のささやかな呟きなども。

知盛の眼波間に光るかな  朱露

2007年01月20日 | Weblog

  前田青邨展を浜松城趾の美術館で観る。
  例えば「知盛幻生」で金縛りに遭った。
  見るべきほどの事は見た平知盛の形相。 
  怨念知盛と老青邨の温顔仰天する私。

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観覧車は乗るもの?見るもの?    鳥野

2007年01月19日 | Weblog
1月の句会に観覧車の句が登場しました。

  冬落暉おんながひとり観覧車 能登

悲哀と倦怠がないまざった佳い句だと思います。

この句に触発されたのか、乗った経験もないのに観覧車に興味津津。句会の帰り道では、錦通りの小さなのを、つくづく眺めてきました。

観覧車って、百年以上も前に造られていたんですね。1893年パリ万博に初お目見え、日本では1907年、東京勧業博覧会に、というから、その素早いこと。

今のようなイルミネーション機能がついたのは、かなり遅れて1995年とか。眺める楽しさは、この頃からでしょうか。
愛地球博では、人気モノでしたが規模からいえば、それほどでもなく、福岡や神戸にはもっと高いものがあるそうです。

俳句には、どのように詠まれているのでしょうか。教えてください。

   観覧車回れよ回れ思ひ出は君には一日(ひとひ)我には一生(ひとよ) 栗木京子

   ぎざぎざにビルが切り取る夕空を観覧車の輪ゆるゆるとゆく                                       鳥野       

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1月句会の結果です。

2007年01月18日 | Weblog
      
題詠「寒」

柔らかな魚寝ている寒の河岸(朱露)
寒鴉鳩の撒き餌ににじり寄る(龍次)草・愚・遅
北風の上書きをする寒の入り(麗子)龍・鳥・郁
ばぐだっど爆裂火焔寒茜(静荷)
通夜の客どっと帰りし寒さかな(亜子)麗・龍・晴・静・能
竿先に寒ばえの跳ね小正月(愚足)童・能
寒行や指赤黒し足袋の穴(能登)朱・立
寒風や落ちたる花のどぶ掃除(郁子)
寒流は真っ青だったと潤目の眼(鳥野)朱・麗・郁・亜
朝ぼらけつつけばひびく寒さかな(晴代)立・遅
みぞおちに寒鯉飼ふと答えけり(遅足)草・鳥・晴
子ら行けば元の静けさ寒の入り(立雄)童・愚・亜・静


自由題

千両の実の果てしあと葉の戦ぐ(鳥野)遅
背負われる児全身の笑い初め(晴代)立
時雨きて玉響(たまゆら)の虹野に低し(静荷)
山男蜂の子置いていなくなる(朱露)童・遅
縫い代をたっぷりとって去年今年(童子)朱・麗・愚・郁・晴
さよならと振った手おおきくなっている(遅足)郁
冬落暉おんながひとり観覧車(能登)龍・鳥
屈葬のミイラのかたち去年今年(亜子)童・草
雪降れば肩ふれ合って屋台酒(龍次)亜・立
何するもはじめはじめと初笑い(郁子)麗・草・晴・静
元旦や春色の皿並べおり(麗子)龍・愚・鳥・能
幼子の肩に湯かける霜夜かな(愚足)朱・亜・静・能

   

次回は2月21日(水)午後6時 安田屋 

題詠は「春」です。

   (誤りがあったらお知らせ下さい。  遅足)





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メタボリッ句   麗

2007年01月18日 | Weblog
昨日は初句会。

「何するもはじめはじめと初笑い」(郁子)のように
今年も笑い声の絶えない句会の始まりでした。

さて、私事ですが年末年始に太ってしまい
どのズボンもきつくなり
3センチほどウエストの縫い代を出してもらうよう
初めて洋服のリフォームに出しました。
(ちなみに1着4500円でした。不経済!)
そんな経験のあとだったので

童子さんの
     縫い代をたっぷりとって去年今年

にはなんとも言えない親しみを感じた私にとってはメタボリックな俳句でした。
この句に○を入れられた他の方は
この「縫い代」というのは「心の余裕のようなものでは?」
と言われ思わず赤面してしまいました。
確かに!!でも同世代の童子さん。もしかして私と同じ感覚をお持ちでは??

昨今、世の中は嫌な事件ばかりですが
句会では自由題でほのぼのした暖かい句が多かった気がしました。
幸せなことですね。


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1月句会の投句です。

2007年01月17日 | Weblog
        
題詠「寒」

柔らかな魚寝ている寒の河岸
寒鴉鳩の撒き餌ににじり寄る
北風の上書きをする寒の入り
ばぐだっど爆裂火焔寒茜
通夜の客どっと帰りし寒さかな
竿先に寒ばえの跳ね小正月
寒行や指赤黒し足袋の穴
寒風や落ちたる花のどぶ掃除 
寒流は真っ青だったと潤目の眼
朝ぼらけつつけばひびく寒さかな
みぞおちに寒鯉飼ふと答えけり
子ら行けば元の静けさ寒の入り

    

自由題

千両の実の果てしあと葉の戦ぐ
背負われる児全身の笑い初め
時雨きて玉響(たまゆら)の虹野に低し
山男蜂の子置いていなくなる
縫い代をたっぷりとって去年今年
さよならと振った手おおきくなっている
冬落暉おんながひとり観覧車
屈葬のミイラのかたち去年今年
雪降れば肩ふれ合って屋台酒
何するもはじめはじめと初笑い
元旦や春色の皿並べおり
幼子の肩に湯かける霜夜かな

    

         (遅足)




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俳人期待ランキング          愚足

2007年01月16日 | Weblog
 私が日頃愛読している俳句系ブログ「かわうそ亭」に面白い記事があったので、紹介します。

「俳句研究12月号」の特集は恒例の年末の俳人アンケート。全部で二百十数名
がアンケートに答えておられるのだが、その中に「注目する俳人2名」という項目がある。
二百人以上が答えている(もちろんこの項目は無回答というひともいらっしゃるが)ので、かなりの名前が挙がっており、わたしの存じ上げない俳人も多い。
ぼんやり眺めているうちに、句会ではないが、どなたが一番多く選ばれているのだろうと知りたくなった。どこかに書いてないかとざっと調べたが、わからないので休日の暇にまかせて自分で数えてみた。

同じ結社からはあえて選ぶのを遠慮するという場合もあるだろうし、なんとしてでも同じ結社の俳人をこういう機会に知ってもらたい、と考える人もいるかも知れない。
しかし、まあ、二百人以上の人が選んだ結果は、それなりに俳壇の「世論」を反映しているような気もする。

結果はこんな感じだ。

1位  小川軽舟 (29票)
2位  櫂未知子 (18票)
3位  石田郷子 (17票)
4位  長谷川櫂 (16票)
5位  片山由美子(14票)
6位  宇多喜代子、小澤實、高柳克弘(13票)
9位  茨木和生、今瀬剛一、小澤克己、鍵和田ゆう子、鷹羽狩行(8票)
14位 池田澄子(7票)
15位 高山れおな(6票)
16位 今井聖、大木あまり、筑紫磐井、廣瀬直人、正木ゆう子、八田木枯(5票)

4票以下は省略
なんとなく世代交代が見えて面白い——ような気もする。
ただし、この順位にこだわるのは愚かだろうし、この人々だけが俳壇を背負って立つという意味でもないだろう。まあ、軽いお遊びということで。
ちなみに1位、2位の小川軽舟さんと櫂未知子さんはそれぞれ1961年、60年生まれである。

一言コメントの中では、佐々木六戈さんの以下の発言に共感。

井の中の俳句はそれ自体の水位を上昇させる以外に他の文芸と交差する方法を持たない。ときに井水を溢れせしめ、俳句らしからぬ俳句の出現を待望してやまない。

          
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蝋梅補記            草女

2007年01月15日 | Weblog
 蝋梅は、ロウバイ科の植物で2属(ロウバイ属とクロバナロウバイ属)9種しかない。
 日本へは後水尾天皇の時代(1611年から1624年名古屋城築城開始から春日局参内の年)に中国より渡来した。
 和名の由来は漢名「蝋梅」の音読みによる。蝋梅の名は花弁の色が蜜蝋の色に似ているからという説と、蝋月(陰暦12月)に咲く梅に似た花の意だとする説がある。
 遅足さんの写真の花は素心蝋梅(ソシンロウバイ)という種で、花弁の内側も黄色。ロウバイは、内側が暗褐色。どちらも芳香があるが、ソシンロウバイの方が香りが強い。
 ところで、この木の果実の形がとても面白い。花の後に長さ3㎝程の虫の繭のような形の実がなる。六月ごろ見に行ってほしい。これが同じ樹かと思うに違いない。

   蝋梅や雪うち透かす枝のたけ     芥川龍之介
   蝋梅が咲くとろとろととろとろと   青柳志解樹   
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投句をお願いします。  遅足

2007年01月14日 | Weblog

17日の句会が近づいてきました。
今月の題は「寒」です。
季語としての「寒」でも、寒いという意味でも結構です。

20日は大寒。一年で一番寒い日です。
大寒を前に花を咲かせていたのが蝋梅です。
東山公園の兼松家の門の横に咲いていました。
葉より花が先に開きます。
梅と同じで中国からの輸入、蝋梅は「唐梅」とも呼ぶそうです。

(草女さん、フォローをよろしく。)

投句の締め切りは15日一杯です。
よろしくお願いします。



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肩凝りの姪を揉んでる冬日和   朱露

2007年01月13日 | Weblog

     
   妻の妹は企業戦士の夫を失ってしまう。 
   その息子と娘も働き過ぎの気配がある。
   働くなバカ。揉みながら口の中で呟く。
   翌日彼女とゴルフ。私よりブッ飛ばす。 


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今夜はおでん?      鳥野

2007年01月12日 | Weblog
暖冬の傾向といえども、冬は冬。陽が落ちれば寒さが身に沁みます。
”温かいものでも食べようかな” そんな時に思い浮かぶのは、(うろ覚えですが)

   飲めるだけ飲んでたころのおでんかな   久保田万太郎

「分っちゃうんだなー、この気持ち」と溜め息まじりに同感する人も多いでしょう。
 
あれもこれもと具を取り合わせて、たっぷりの汁で煮込んだおでんは、鍋料理の親分。
そして、熱燗がつきもの。思う存分に飲んで食べていたころは、やっぱり懐かしい。

   おでん酒あしもとの闇濃かりけり  久米三汀
                屋台の薄明りの中でゆったりとー

   亭主健在おでんの酒のよいお燗  富安風生 
                やっぱり健康でなくっちゃー

   教師には向かない男おでん酒  近藤千雅 
                そう言いつつ生涯を先生と呼ばれたりしてー

         独りいてなに入れるなしおでん鍋   鳥野
                辛気臭いーなー
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新発見  麗

2007年01月11日 | Weblog
今日は鏡開き。

さきほど鏡餅の上に乗っていた小さな葉付きみかんを
思い切って食べてみたら意外に甘くてびっくり。
みかんの赤ちゃんの味がしました。

なぜか今まで食べられないと思いこんでいた鏡餅のみかんが
こんなにおいしいとは!鏡開きならぬミカン開き。
小さなことだけど新年のちょっとした発見でした。

ところで今年は少し有名な俳句を覚えてみようと思い
本屋さんに並んでいた「俳句百選」を買ってみました。これはえんぴつで
なぞり書きして声に出して名句を読むことで脳が5歳若返るとのことですが
初心者の私には記憶力が高まるかと思い衝動買い。

その本の中に元日を詠んだ句が3句紹介されていました。

元日や手を洗ひをる夕ごころ   芥川龍之介

「手を洗っているときに身も心も清められた気分になったのだろう」とありますが
「夕ごころ」ってどういう意味なのでしょうか?そこが鑑賞のポイントだと思うのですが。。。
本には鑑賞のポイントがついているのでそこを解説して欲しかったな。   麗
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ラジオ体操を再び   遅足

2007年01月10日 | Weblog

今日はです。
定年後の朝の運動にと、テレビ体操を始めました。
といっても、6時半の放送時間に起きているわけではありません。
VTRを適当な時間に再生して、10分間の体操です。
この中に昔なつかしいラジオの第一と第二体操がふくまれています。
小学生の頃に覚えたもので、体はちゃんと記憶していました。

   

ラジオ放送が日本で始まったのは1925年(大正14)。
ラジオ体操は、その3年後に始まっています。
始まった年は、御大典の年、つまり昭和天皇が即位した年。
これを記念して始まったものです。
アメリカの生命保険会社が行っていたラジオ体操事業を視察してきた
逓信省のお役人の発案だったそうです。
当時は国民保険体操と呼ばれていたとか。


それにしても長寿番組ですね。

    

俳句の世界でラジオ体操を詠んだ句はあるんでしょうかね?


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寒の池神子秋沙の白に惚れ    草女

2007年01月09日 | Weblog
 冬の池、カモ類の姿も多く見受けられます。
 カモ類の殆どは水草など草食です。
 ところが「神子秋沙(ミコアイサ)」だけは小魚を主食にしています。
 ですから潜水が得意で、潜ったらなかなか出てきません。
 雄の成鳥は体のほとんどが白色で、体の一部だけが黒色という姿から「神子(ミコ)」の名が付けられたと言います。その白さは雪より白くとても美しい。飛翔の姿が、これまた美しい。
 目の周りは黒く、パンダガモとも呼ばれています。しかし、パンダよりはずっーと品があり、まさに神子秋沙の名が相応しいですね。
 
 去年の十二月の中ごろ、小幡緑地でバード・ウォチングをした時のこと。
 何と一度見たいと思っていた「神子秋沙」がいるではないか。潜り終えて出した顔は真っ白。近づいて思わず「ミコアイサ」と叫んだら、指導者がにニヤニヤしながら「双眼鏡で好く見てくださーい。へへへ・・」エッ 確かめると「なんとカワウが顔を白くして潜っているではないか。
 そう 「川鵜(カワウ)」はこの頃、恋の季節、婚姻色で顔が白くなる。
 カワウの顔は真っ白で、私の顔は真っ赤。
 会いたい想いが強すぎたのです!!!!

※ この近くでは森林公園、牧野が池などで見ることが出来ます。防寒をしっかりして是非見に行ってください。

    
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雪うさぎ残せし水の紅き玉     愚足

2007年01月08日 | Weblog
 こどもたちは雪がだいすき。
 雪の降りそうな日の学校はたいへん。
 窓にチラチラ舞う雪が見えてくると、もう気持ちは校庭だ。
 雪がだんだん激しくなると、こどもの顔はみん外に釘付け。

 やさしい先生はあきらめて授業をやめる。
 「わぁーい」こどもの歓声。
 隣の教室からも歓声が。

 低学年の教室はもう空っぽ。
 上級生はやせ我慢。

 積もった朝ならもうお祭り。
 雪合戦に、雪だるま。
 そいつが、泥合戦と泥だるまになるまで祭りはつづく。

 帰る頃には運動場の雪はすっかり消えて、
 校舎裏に小さな雪だるまや雪ウサギがその跡を残している。

            
 

※名古屋地方のこどもたちにとって雪は一年に一度か二度のプレゼント。
 これ以上地球が温暖化しないよう願うばかりです。
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寒に入って、雪が・・・   遅足

2007年01月07日 | Weblog

朝から雪が降っています。岐阜県は大雪でしょうか?
さすがに寒の内です。
(昨日が小寒で、寒に入りました。)
20日の大寒を経て、立春の前日、来月3日のまでのおよそ30日間が寒の内。
一年中で一番寒い時期です。
寒に入って4日目を寒四郎、九日目を寒九といいます。
寒稽古ということがありました。
中学の頃、剣道部や柔道部が新年早々、稽古に励んでいました。
今もあるかな?

   

ところで、「寒し」「寒さ」は冬の寒さをいい、寒とは違うそうです。
子供の頃、寒いと感じたのは・・・
隙間風。
朝、顔を洗う水。
雪合戦で濡れた手袋。
今は、隙間風のない家。
朝は温水で洗顔。
手袋も完全防水。
さらに暖冬。
「寒い」と感ずることが少なく、
季語の「寒さ」の実感も薄れてきました。
でも、さすがに寒中は寒い。雪は降り続いています。

 寒稽古行かぬときめし今年かな  高柳重信


写真は千両です。(遅足の蛇足)
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