575の会

名古屋にある575の会という俳句のグループ。
身辺のささやかな呟きなども。

会いたい、見たい、覗きたい     草女

2008年09月05日 | Weblog
草女さんはしばらくお休みとなりました。
そこで再放送ならぬ、再投稿でお送りします。  遅足

  


 八月下旬、面の木峠の植物観察会に参加。
湿地に蓮華升麻(レンゲショウマ)が見られるかも知れない
という情報があつて、わくわくしながら行った。
 レンゲショウマはキンポウゲ科レンゲショウマ属の日本固有の植物。
花が蓮華(ハス)に似ていて、葉がサラシナショウマに似ているので
この名がついたと言い、今まで見たことが無く、長く憧れていた。
 図鑑では弱弱しく、優雅で今にも消え入りそうな風情である。
その上この草も個体数を減らし続けている。
 やはり残念ながら面の木峠の湿地にはその姿は無かった。
所がである、なんとそこのビジターセンターの鉢の中にあったのである。
 職員が湿地から姿を消したので家にあったものを持ってきたと言う。
「エッそれって?」仲間は同じ事を思い顔を見合わせた。
しかし、職員の人は熱心に「写真を撮るなら外へ持っていって写したら。」
と助言をしてくれる。
 
 レンゲショウマは下向きに咲く。膝を折り下からカメラを向けていたら
「スカートの中覗かないでよ!」の声。
 外側のスカートに見える部分はがく片。
中の丸く見えるのが花弁。
覗かないでは花弁もしべも見えない。
 花は子孫を残すための生殖器。
かつてイチヤクソウという植物を下から写して瞠目したことがある。
上から見た可憐さとはかけ離れた姿がそこにあった。
覗いても美しい訳ではない。
 採集して調べることが憚れる今日、植物調べは専ら写真に頼っている。
ところが写真を撮るとそれで満足して観察したような気分になる。
せめて上下左右にレンズを向けたい。
 本来は植物を観察するときは、ルーペで覗いたり、触れてみたり、
香りを確かめたりする事が必要であるが、ともすれば御座なりになってしまう。
 そこが反省点である。


 

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朝顔   麗

2008年09月04日 | Weblog
朝顔が秋の季語だと実感できる朝です。
これまであまり花をつけなかった我が家の朝顔が
今朝はなんと21個も咲いています。すがしがしくてさわやかで
なぜか心惹かれる花です。
そして我が家の朝顔はほんのりといい香りがします。

やっと草花にもやさしい季節になってきたということですね。
咲いている時間も長くなり午前中いっぱいは大丈夫。
8月中はもう10時頃にはぐったりという感じでしたから。
私自身も夏の疲れがとれ前向きな気分になってきました。


      朝顔の香りほんのり君の朝  麗

岸田敏志の「君の朝」を聞いて作りました。
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立ち話    遅足

2008年09月03日 | Weblog
名古屋大学の図書館に。
外に出たら、雀に餌をやっている人が。
時々見かける人なので、話しかけたら、
「いま、子雀が独り立ちしたところ」とのこと。
いつもなら春ごろなのに、時期が狂っているオカシイと。
話は、そこから、地球温暖化へ。

その人がいうのは、全世界の炭酸ガスの排出量の
3分の1は軍事関係のもの。
日本の最新鋭の戦車、1リットルで走れる距離は・・・
たった200メートルとのこと。

アメリカのブッシュさんが温暖化防止の会議で、
調印できないのは、軍隊や軍需産業の反対のため。
調印しようものなら暗殺される恐れも・・・と。

ここで話はさらに展開・・・
それにしても何故、こういう事実をマスコミは
報道しないんでしょうね?
発表されているデータを調べたら分かるのに
自分で検証しようとしないのはヘンですね。

もとマスコミ関係者としては、
ウーン。そうですね。と答えるしかなかったです。
ハイ。

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なぜ一流選手は「声」を出すのか    遅足

2008年09月03日 | Weblog
五輪の野球はメダルに届きませんでした。
監督が長嶋さんだったら、どんな結果になっていたんでしょうね?

長嶋さんといえば、「グッ」「サー」「ドン」など抽象的な表現で
チンプンカンプン、専門的な指導がない、などと一部で言われていたそうです。
しかし福留孝介選手がスランプに陥った時、長嶋さんは
「もっと、こうピシッとしてバーンと打ちなさい」と指導、
福留選手はスランプを脱出したそうです。

これはオノマトペを使った指導法ではないか?と考えたのが
著者の藤野良孝さん。
ハンマー投げの室伏選手の投擲も時の「ンッガアァアァアー!」
卓球の愛ちゃんの「サー!」
シャラポア選手の声。
みな、自分の力を最大限に発揮するためのもの。
確かに、声は肉体の一部。
選手の声が力を発揮するうえで、とても大切であり、
選手の声を聞いていると、その時の調子が分かると書いています。

その声、ガギグゲゴなどのDGの濁音、サーといったS音が中心で、
口の形もちゃんと緊張しているんですね。

シャラポアさんは、この声を非難されたこともあったそうです。
女性は声を出すことはハシタナイとされる文化が多いので、
声を出さない人も多いそうですが、
強くなるためには声を出すことだそうです。

芭蕉は奥の細道を、声に出して読むことを前提に
推敲したそうです。
俳句も声にして推敲しようかな。

「スポーツオノマトペ」
なぜ一流選手は「声」を出すのか(小学館)より。


 

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霧笛が消えるぜ    鳥野

2008年09月02日 | Weblog
その日、珸瑶瑁(ごようまい)水道は朝から深い霧。わずか4km足らず先のロシア領・貝殻島もすっかり鉛色です。
しきりに鳴る霧笛。茫々とした視界の中に、納沙布灯台が放つその低音だけが響いていました。

「霧笛」、海上を行く船舶と人命の安全のため国際条約によって定められたものですが、なぜかその役目を越えて、聞く人の胸に沁みます。

その霧笛が、来年には「全廃」と決まりました。
小型漁船までもが、GPSを備える時代。当然のこととはいえ、やっぱり寂しい。

♪ 霧笛が俺を呼んでいる・・・歌い手は赤木圭一郎。古いねー。

霧笛が一番似合う季節は? そんなものはありません。したがって季語にもなし。
ただ、消えるのみです。
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地球温暖化の句          愚足

2008年09月01日 | Weblog
 地球温暖化のせいなのかゲリラ豪雨が日本を襲う。
 異常気象は俳句にとっては重大関心事のはず。
 しんぶん赤旗の「俳壇」欄に新俳句人連盟の「俳句人」八月号に地球温暖化を特集していると会員の千曲山人が紹介している。

 特別寄稿の五人とその他の俳人の句。

 くまぜみの溢れる大地裂けてゆく       和田悟朗
 食べるだけ少し頂く夏蕨           金箱戈止夫
 夏の星水の地球にひとつ死す         石寒太
 星の夜をしずかに潮位上りくる        寺井谷子
 地震あとの地軸の熱さ蟇鳴けり        嶋田麻紀

 「地球は青かった」昔むかしのかげろうか   水落蘭女
 ひばり野やすっくと発電風車五基       仙とよえ

 類型化を避け、具体的現われをうたうことが大切ではないかと結んでいた。
コメント (1)
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