575の会

名古屋にある575の会という俳句のグループ。
身辺のささやかな呟きなども。

きのこ句会    麗

2009年10月22日 | Weblog
昨夜の句会。さまざまなきのこが飛び出し楽しい一時でした。
トップ賞は亜子さんの

   ポタージュの一匙ごとに茸の香

スプーンで掬う度に茸の香りに包まれる。そんな優雅なかつおいしそうな
ポタージュスープ。
私も作りたくなりました。
茸ご飯は一人では作らないもの。だれかのための特別な料理。
母の味です。
美濃紙のように薄くても入っているとやっぱり嬉しい松茸。
紅茸のさびしさとは違う松茸の明るさはやはりきのこの王者の風格ですね。

さて来月の句会は大根が題詠。寒さが身にしみ始める頃暖かい大根料理が出てきそうですね。

拙句の「幸せはこんな一瞬金木犀」。思いもかけず得票を頂きましたが
句会でのこんな一瞬も幸せな一時。ありがとうございました。

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秋行くよ気息奄々庭掃除     朱露

2009年10月22日 | Weblog

       「猫額」と言うべき非常に狭い庭。
       だから「気息奄々」は無茶な修辞。
       七十半ばの心身状態を言ったまで。
       これから気息奄々の四人でゴルフ。

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10月句会の最終結果です。   遅足

2009年10月22日 | Weblog
題詠「きのこ」

①ポタージュの一匙ごとに茸の香 (亜子)愚足・麗子・郁子・遅足・能登・結宇・鳥野・立雄
②さまざまな茸を賞でり採らず過ぐ(静荷)能登
③七輪の松茸匂ふ母の味     (立雄)
④古戦場茸山とはなりにけり   (遅足)静荷・亜子・狗子・朱露
⑤醜怪なり季語にはならぬ茸雲  (朱露)愚足・亜子・静荷・晴代・狗子
⑥カナダ産松茸ご飯の誕生日   (麗子)朱露・鳥野
⑦添えられて茸(タケ)移り香の青松葉(結宇)
⑧紅茸のさびしさ人をひきよせる (晴代)麗子・郁子・亜子・狗子・遅足
⑨見送りて残り少なき茸飯    (愚足)麗子・静荷・晴代・朱露・能登・結宇
⑩ふたとれば湯気郷愁のきのこ飯 (郁子)立雄
⑪初茸(はつたけ)や落ち葉の下に紅の肌(能登)
⑫美濃紙のごとく松茸浮びをり (狗子)愚足・郁子・晴代・遅足・結宇・鳥野・立雄


自由題

①広島の月も聞いてる Yes we can(能登)麗子・亜子・静荷・狗子・鳥野・立雄
②きのこ棲む山に霊気のほとばしる  (郁子)
③天高し愛しき者とオムライス     (愚足)麗子・亜子・遅足・朱露・鳥野・立雄
④ほっこりと茸飯炊け雨はやみ     (晴代)麗子・能登
⑤門(カド)過ぎて黒塀辺りを金木犀  (結宇)狗子
⑥幸せはこんな一瞬金木犀(麗子)愚足・郁子・静荷・晴代・遅足・朱露・鳥野
⑦秋深し鎌倉に居る妻の姉       (朱露)郁子・亜子・遅足
⑧釣餌に飽てしまった鯊(はぜ)の貌  (狗子)愚足・晴代
⑨あの峰に天狗棲むとや秋茄子(なすび)(亜子)能登・結宇
⑩なみなみと朱き盃露の婚       (遅足)結宇
⑪ひと花の竜胆尾根の遭難碑 (静荷)愚足・晴代・狗子・朱露・能登・結宇・立雄
⑫夕月夜明日は雨よと雲走る      (立雄)郁子・静荷


★次回は11月18日(水)安田屋 6時から

 お題は「大根」です。素朴・基本の食材です。上手に料理してください。 



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23日は霜降 遅足

2009年10月21日 | Weblog

晩秋。朝夕の気温はぐっと下がります。
今朝は今年一番の冷え込み。そろそろ冬が・・・
二十四節気の霜降は、霜が降りる頃という意味。
でも、平野ではまだまだ、まして都市化現象で、
名古屋などでは、霜を見ることは、遅くなっています。

初候は「霜はじめて降る」
次候は「小雨時々ふる」時雨が降るようになる。
末候は「楓(もみじ)蔦黄ばむ」紅葉や蔦が色づく。

昔から秋と春と、どちらが上か?という論争は、平安のころから。
私は、若い頃は秋でした。
たしかに、秋の風情は、春に優るとも劣ることはないと思います。
月と、いま一つの紅葉。
晩秋の楽しみは、なんと言っても、紅葉狩り。
露天風呂で見る紅葉・・・・
紅葉の語源は「揉みいず」色が揉み出されるという意味だとか。
楓のように赤くなる葉だけでなく、黄色や褐色の葉も
すべて紅葉と呼ぶそうです。

子どもの頃、小学校の裏庭に霜柱が立ったのを踏んで
遊んだことを思い出します。
終戦直後で、セーターなど貴重品のころ。
寒かった・・・

   霜柱砕きて音を解き放つ  遅

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秋深し血を吐く彼と酒飲む我     朱露

2009年10月20日 | Weblog

      中村正義喀血中の自画像を机の横に。
      黄色と青い顔の二人から血が溢れる。
      この絵がある限り私は大丈夫なのだ。
      正義は豊橋の先輩だし私喀血したし。

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もう誰もいない  鳥野

2009年10月20日 | Weblog
10月20日早暁、ハトの子が巣立ちました。

酷暑に耐えて産卵し、抱くこと約20日間、失敗作かと案じていた矢先の誕生でした。

ピジョンミルクと言われる魔法の餌を口移しされて、見事な成長ぶり。赤裸でうごめいていた雛が日替わりで、幼いハトになっていきます。

天敵の怖い時期、早く早くが親の願いなのでしょう。

抱卵にも育児にも、両親が揃って顔を見せることは一度もなかったのに、巣立ちの前々日ころには、2羽が来て盛んに羽ばたきを見せ始めました。

つられて巣を出る雛。初めての外界、初めてのはばたき、嬉しそうでした。

巣離れのその時に遭遇したい、の望みは叶わず、早朝すでに巣は空っぽ。あの覚束ない羽で大丈夫なのでしょうか。

 ・ かく飛べよ、かく遊べよと親の来て巣立ち促すハトの早秋

 ・ きのうまで不細工だったハトの雛 脚に紅さし目の澄みて、発つ

                           鳥野
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爽やかに日本オープン内助の功   朱露

2009年10月19日 | Weblog


   プロ九年目未勝利の小田龍一が何と優勝。
   8番で打球が妻愛子さんの肩に当り戻る。
   石川遼と今野康晴をプレー・オフで下す。
   日本オープン史に残る楽しい珍事だった。

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柿色づく    角寿

2009年10月18日 | Weblog
ご無沙汰しています。
柿が色づきだしました。
早生柿はもう市場に出ていますが、
富有柿は、まだちょっと早いようです。

大正14年に定植されたというこの古木も、
暑い夏を乗り越え、玉を大きくし、
黄色くなりだしました。

水田の農作業が、一段落すれば、収穫です。
道の駅や、無人スタンドにきずものなどが、
安く売られます。

   (久しぶりの柿通信。ありがとうございます。遅)


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朝霧や車出るまで一時間   朱露

2009年10月18日 | Weblog

       なまじ霧が出た為に自動車が眼につく。
       二十台まで数えたが後は霧の中にいる。
       一時間もすれば殆ど働きに出てしまう。
       と書いているうちに山から太陽が出た。

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四年目を迎えたこのブログ        愚足

2009年10月18日 | Weblog
 ふと気づいたのですが、この「575の会」というブログが始まって十月十六日で゜四年目を超えましたね。
 開設から1460日るトータルの閲覧数59112人、訪問者数19131人となっています。
 最近では一週間で七百人ほどの読者が訪れています。

 開設初日の記事は

「とりあえずスタート」   遅足
2005-10-16 20:27:59                            575の会のブログをスタートさせることにしました。
これから句会での句を紹介していくつもりです。

 という極めて事務的なものでした。そして翌日が

「小泉さんが靖国参拝」
2005-10-17 16:39:35                             愛国の勇士西向き禁煙す  遅足

 と懐かしい名前が登場します。

 私も遅足さんの俳句ブログに刺激されて、一月遅れて、憲法九条の是非を問うブログを開設し、何とか今も生きながらえています。

 秋雨もあがりブログに目を通す
 秋晴れやブログにつづる老いの跡
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渡り鳥みるみるわれの小さくなり  上田五千石

2009年10月17日 | Weblog
はじめて読んだ時は、よく分かりませんでした。
渡り鳥をみている。鳥は、みるみる北へ遠ざかっていく。
鳥から見たら、人間のわれも、みるみる小さくなっていく。
知的だけれど、アタリマエな、ヘンな句・・・といった印象でした。
でも、どこか気になっていました。

最近、渡り鳥と人間ではなく、人間同士の関係だったらどうだろうか?
たとえば恋の句だとしたら・・・と、ふっと思いました。
恋する人との別れ。
時とともに、私のなかの恋人はどんどん離れていく。
恋人も私を忘れる。私も小さな存在になっていく・・・

渡り鳥をみている句と読んだけれども、上五で、切れている。
としたら、恋の句という読み方もありうるのでは?

渡り鳥を見ていた句として読むと、
われと鳥との間に、恋人同士と同じものを感じたかも。
いのちとの一期一会を読んだ句かもしれない。
それなら鳥が小さくなると詠んでも良いが・・・
なぜ、われが小さくなると詠んだのか?
これは自我というものをどう考えるのか?
という哲学的な問題を提起しているのか?

自己はそれ自身としては器でしかない。
なかに入っている内容はみな他者である。
その他者が小さくなるということは、即ち、われが小さくなることか・・・

いや、ひょっとして極小まで小さくなる我とは死んでいく我のことか?


渡り鳥みるみるわれの小さくなり

                (遅足)




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戦争負け芸者酸漿鳴らしけり   朱露

2009年10月17日 | Weblog


     太平洋戦争中横須賀には海軍と芸者が居た。
     酸漿(ほおずき)を鳴らしたけど鳴らない。
     酸漿の音は助平ったらしい下卑た音だった。
     酸漿が秋の季語なので仕方なく作って見た。

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セイダカアワダチソウ 草女

2009年10月16日 | Weblog
キク科アキノキリンソウ属の多年草。アワダチソウはアキノキリンソウの別名である。一個一個の花を観察するとよく似ている。北アメリカ原産で明治時代の末、園芸目的で導入された。目立つようになったのは第二次世界大戦後で、アメリカ軍の輸入物資に付いていた種子によるものと、養蜂家が蜜源植物として利用するため導入したものが、爆発的に繁茂した。しかし、この草は平家物語を彷彿させる。つまり、「驕れるもの久しからず」を地でいっている。

セイダカアワダチソウにはアレロパシー(他感作用)を持っていて何年も同じ場所で同じように成長できない。アレロパシーとはある植物が他の植物の成長を抑える物質を放出したり、動物や微生物を防いだり、あるいは引き寄せたりする効果の総称。最初のうちはこのアレロパシーのおかげで、ススキ等を駆逐し、猛烈な勢いで繁茂した。
昭和40年代はこの繁茂と花粉症の元凶の濡れ衣を着せられ、忌み嫌われていた。しかし、何年も繁茂していると、自分のアレロパシーでセイダカアワダチソウ自身の成長が妨げられ、それほど成長できなってしまう。3,5mに達したセイダカアワダチソウを見ることはもうない。むしろアキノキリンソウより少し背が高い程度のセイダカアワダチソウをよく見かけるようになった。植物の自家中毒と言っていいだろう。
ススキとセイダカアワダチソウの組み合わせが、日本の風景に馴染んできたし、冬季にはベニマシコ等の小さい野鳥の大事なえさ場になっていることだし、そんなにきらわないでほしい。
また、花粉症の犯人と言う説があるが、セイダカアワダチソウの名誉のために一言。この草は養蜂家の蜜源になり得ることからわかるように虫媒花であり、花粉症を引き起こすのは風媒花である。秋になって花粉症の症状に悩むのは、イネ科やブタクサ等の風媒花の花粉が原因なのだ。
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冷ややかな指にちぎりしフランスパン   遅足

2009年10月16日 | Weblog
この句を荻原俳句教室に提出しました。
先生のコメントは、「フランスパンはどうかな?」というものでした。
理由はフランスパンは、シチューなどと一緒に、
温かな食卓で、食べるものでは?ということのようです。

これは私のイメージとは違っていました。
私のフランスパンは、パリの裏町に住む
無名の芸術家が小脇にかかえたもの。
裏屋根の部屋で、水とパンだけの夕食をとるといったものでした。

そこからの連想から生れた句だったのですが、
フランスパンという言葉が、引っぱってくるイメージは
読み手によってさまざまに違うんだと、頷くものがありました。

たしかに、フランスパンは豊かな世の中での食べ物ですね。






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球を打つ鬱鬱秋のフェアウェー   朱露

2009年10月16日 | Weblog

    ゴルフは楽しいという単純なものじゃない。
    飛ばない曲がるなどは大したことじゃない。
    問題は四人で作る「小世間」の暮らし方だ。
    居酒屋の反省会まで続くから事態は深刻だ。

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