日本男道記

ある日本男子の生き様

マイノリティーの拳

2007年06月13日 | 読書日記
マイノリティーの拳

新潮社

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【一口紹介】
◆出版社 / 著者からの内容紹介◆
男たちは、人生にもがき続ける。絶頂にいたあの瞬間も、そして今でも――。
かつて世界の頂点に君臨した「黒い肌」のボクサーたち。
名誉を背にリングを降りた彼らを待っていたのは、栄光ゆえの過酷な現実だった。
過去を引き摺りながらの新たな生活の中で、再び抱いた夢とは――どん底から這いあがった五人の元チャンピオンに密着、アメリカンドリームの陰影を描き出すヒューマン・ノンフィクションの快作!

◆内容(「MARC」データベースより)◆
かつて世界の頂点に君臨した「黒い肌」のボクサーたち。
名誉を背にリングを降りた彼らを待っていたのは、栄光ゆえの過酷な現実だった。
過去を引き摺りながらの新たな生活、その日々の中で再び抱いた夢とは何か?
―5人の元「チャンピオンズ」の生き様を描くヒューマン・ノンフィクション。


【読んだ理由】

不明だが、どこかで書評をみたのだろう。

【印象に残った一行】
『アリ-ウェブナー戦をカリホォルニア州ハリウッドの劇場で目にしたシルベスタ・スタローンは、挑戦者の闘魂に酔いしれた。脚本家としても俳優としても鳴かず飛ばずだったスタローンは、自宅のアパートに戻るなりタイプを打ちまくる。そして3日と半日を掛けてウェブナーをモデルとした1本の脚本を書き上げた。それが「ロッキー」である。
「誰もが不可能と思うことに挑む」
「自らを信じて闘う」
「困難に立ち向かう」
これらのメッセージを込めた作品となった』

『人間の価値とは夢に敗れた時、負けた時にどう歩み出すかで決まるのではないか。この時フォアマンの和やかな視線の奥に、強い意志が見えたような気がした』

『伝道師は、包み込むような眼差しで言った。
「人生を変えるチャンスとは、行動を起こした者しか摑めないんだ。まずは目標を定めて、全力でぶつかってみる。負けることだって当然あるよ、でも、ベストを尽した人間というのは”何か”を得ている筈さ。それがいつか、勝利に繋がるると私は思っている。だからいつも言うんだ。ゴールを定めて、それに向かっては走ってみろ。常にポジティブに走り続けろ。自分を信じて、決して諦めるな。セカンド・チャンスは必ずやって来る」って。
神は見ているからさ。目に前の結果以上のものをね。時には己に失望し、腹が立ち、落ち込むことがあるだろう。人生を投げ出したくなる時も来るだろう。でも、自分を信じてあげることさ』(セカンド・チャンス--ジョージ・フォアマン)

【コメント】
黒い肌の貧困マイノリティ出身のヘビー級ボクシング世界チャンピオンたちの栄光と挫折と苦悩がアメリカの競争社会を背景に丁寧に描かれている。