【原文】
孔子謂季氏、八佾舞於庭、是可忍也、孰不可忍也
【読み下し】
孔子、季氏を謂(のたま)わく、八イツ、庭(てい)に舞わす、是れをも忍ぶべくんば、孰(いず)れをか忍ぶべからざらん。
【通釈】
孔子が季氏のことをこういわれた、「八列の舞をその廟(おたまや)の庭で舞わせている。その非礼までも[とがめずに]しんぼうできるなら、どんなことでも辛抱できよう[私には辛抱できない]」
【English】
Confucius said of the head of the Chi family, who had eight rows of pantomimes in his area, "If he can bear to do this, what may he not bear to do?"
『論語』とは、読んで字の如く「論じ語る」、孔子と弟子達や要人達との間に交された対話録。
『論語』は私たちの生き方の原点を見つめた思索の宝庫であり、人間性を磨く叡智が凝縮した永遠の古典。
読めば読むほど胸に深く沁み込む簡潔な言葉の数々。
『孟子』『大学』『中庸』と併せて儒教における「四書」の一つに数えられる。
全20編(学而第一~堯曰第二十) 構成され、編の名称は各編の最初の二文字を採ったものであり内容上の意味はない。
したがって、学而第一から順に読む必要はなくどこから読んでもかまわない。