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【一口紹介】
◆内容(「BOOK」データベースより)◆
我が子を校内で亡くした女性教師が、終業式のHRで犯人である少年を指し示す。ひとつの事件をモノローグ形式で「級友」「犯人」「犯人の家族」から、それぞれ語らせ真相に迫る。選考委員全員を唸らせた新人離れした圧倒的な筆力と、伏線が鏤められた緻密な構成力は、デビュー作とは思えぬ完成度である。
【読んだ理由】
2009年度本屋大賞受賞(デビュー1作品目でのノミネートと受賞は共に発足以来初)。 話題の書。2010年映画化にも。
【印象に残った一行】
あなたがどう思おうと、あなたの人格は、母親以外の人物を認めようとしないあなたが作り出したものであり、犯罪を犯したのは、誰のせいでもなく、あなたのせいなのです。それでもあなた以外の誰かに責任があるとすれば自分の欲求が満たされないために、幼い子供に手を上げ続け、心の中を無にしたあげく、欲求が叶えられた途端、その場限りの無責任な愛情を残して去っていった、あなたの母親ではないでしょうか。
【コメント】
ひとつの事件を関係者それぞれの観点から語らせている手法は斬新で面白い。作者の才能の豊かさが感じられる。

