川の光2 - タミーを救え! | |
クリエーター情報なし | |
中央公論新社 |
【一口紹介】
◆内容紹介◆
ゴールデン・レトリーバーのタミーが、悪徳動物業者により囚われの身に! 救出のため、大小7匹の仲間がいざ東京横断の旅へ乗り出す
◆内容(「BOOK」データベースより)◆
進め!小さく弱く、勇敢な者たちよ。囚われの身となったゴールデン・レトリーバーを奪還するべく、大小7匹の動物チームが、東京大横断の旅に出た―イラスト多数・折込地図付き。
◆著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)◆
松浦/寿輝
1954年、東京都生まれ。詩人、小説家、批評家、東京大学教授(表象文化論)。1988年に詩集『冬の本』で高見順賞、95年評論『エッフェル塔試論』で吉田秀和賞、2000年小説『花腐し』で芥川賞、2005年『半島』で読売文学賞を受賞するなど、縦横の活躍を続けている
【読んだ理由】
「川のひかり」に魅せられて。
【印象に残った一行】
人生とは、なんとすばらしい冒険の数々で、その連鎖で成り立っているのだろう!
しかし、結局、生きることそれ自体が、途方もなく素敵な大冒険ほかならない。そうではにだろうか。それは興奮や歓喜、悲嘆や希望、退屈や忍耐、安堵や落胆、驚愕や恍惚、幸運や不運とともに、終わりが見えないまま書き継がれていき、また読み継がれてゆく、大きな大きな、手に汗握る、痛快無比の物語そのものではないだろうか。迂回だの、寄り道だの、道草だの、出会いだの、複雑に絡み合った大小無数のエピソードから成る、てんわやんわの、ごったまぜの、てんでんばらばらの、しどろもどろの、やけのやんぱちの、しちゃかめっちゃかの物語ーーーーその途切れることのない滔々たる流れのただなかを、わたしたちは皆、泳ぎながら、溺れながら、為すすべなく押し流されてゆく。何が何やらわけがわからいまま、泣いたり笑ったりしつづけ、沢山の愚かなことを仕出かし、ほんのちょっぴりは賢いこともやってのけ、そのうちいつしか日々が過ぎ、歳月が経ってゆく人生とはそういうものではないだろうか。
【コメント】
キョンキョン、小泉今日子さんも新聞の書評でお勧めでした。私からもお勧めします。ただし約600ページ有余の超長編ですぞ。