永い言い訳 | |
クリエーター情報なし | |
文藝春秋 |
【一口紹介】
◆内容(「BOOK」データベースより)◆
「愛するべき日々に愛することを怠ったことの、代償は小さくない」
長年連れ添った妻・夏子を突然のバス事故で失った、人気作家の津村啓。
悲しさを“演じる”ことしかできなかった津村は、同じ事故で母親を失った一家と出会い、はじめて夏子と向き合い始めるが…。
突然家族を失った者たちは、どのように人生を取り戻すのか。
人間の関係の幸福と不確かさを描いた感動の物語。
◆内容(「BOOK」データベースより)◆
長年連れ添った妻・夏子を突然のバス事故で失った、人気作家の津村啓。
悲しさを“演じる”ことしかできなかった津村は、同じ事故で母親を失った一家と出会い、はじめて夏子と向き合い始めるが…。
突然家族を失った者たちは、どのように人生を取り戻すのか。
人間の関係の幸福と不確かさを描いた感動の物語。
◆著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)◆
西川/美和
1974年広島県生まれ。2002年「蛇イチゴ」でオリジナル脚本・監督に初挑戦デビュー。
毎日映画コンクール脚本賞等、国内映画賞の新人賞を獲得し、その後は「ゆれる」「ディア・ドクター」「夢売るふたり」を発表。
映画監督としての仕事に加えて、小説、エッセイの執筆等、幅広い活動に対する評価も高い
【読んだ理由】
新聞の書評を読んで。
【印象に残った一行】
「だけどすべてを見られるわけじゃない。何かを選べば、何かを失うんだ。開成に女がいるか?君は女子の胸がデカくなって行く過程を観察するチャンスを生涯失う。昨日までまっ平だったワイシャツの背中に、ある日突然一筋のブラジャーの線が出現する、その日の感動を知らずに大人になる」
愛するべき日々に愛することを怠ったことの、代償は小さくはない。別の人を代わりにまた愛せばいいというわけでもない。色んな人との出会いや共生は、喪失を癒し、用事を増やし、新たな希望や、再生への力を与えてくれる。喪失の克服はしかし、多忙さや、笑いのうちにはけっして完遂されない。これからも俺の人生は、ずっと君への悔恨と背徳の念に支配され続けるだろう。
【コメント】
不思議な肌触り、舌触りの小説だ。読み終わった時点で本の題名に頷かされる。