西加奈子も津村記久子もかなり前に「波」か「ちくま」の出版社のPR冊子でエッセイを読んだか、作品の案内コラムを読んで名前と作風を知っていた。
二人とも独特のものを持っていて同じ関西出身の田辺聖子さんとテンポなど似ているが、やはり生きている時代の変化が当然違う人物や環境を描くことになっている。
今回このエントリーを書くので調べて知ったのだが、二人は同学年にあたる同い年で、津村は直木賞、西は芥川賞を取っている。
西加奈子の「通天閣」は2006年の11月に書き下ろしで出版されている。当時書名に魅かれて読みたいなと思ったが、買ってまで読むことはしなかった。
今回は例のごとく図書館の開架棚の中をさまよっていると、この本の書名が向こうから目の中に飛び込んできた。すぐに借りる手続きをした。
思った以上に達者な文章で読みだすと止まらない。今生きる普通の寄る辺ない人たちの通天閣の足元での生活の日々が、寂しさと辛さとどうしようもなさが
ないまぜになって伝わってくる。読みだしてすぐにこの本には二人の主役がいて、それぞれが一人称で自分の日々を交互に語る構成に気が付いたが
それが最後につながるとは思いもしなかった。プロの作家は矢張り凄い。結局面白くて二晩で読んでしまった。ああ自分はこういう時代に生きているんだと何となく思った。
決して喜劇ではないのに文章にそこはかとなくユーモアがあって、ニヤリと笑ってしまうのが可笑しい。もう一つ感じたのはdatailの生々しさだ。
もう男性作家とか女流作家という時代は過ぎたと思う。この本を読んで面白い小説を書く作家かそうでない作家がいるだけだと痛感した。
内容紹介
どうしようもない人々が醸し出す、得体の知れないエネルギーが溢れている大阪ミナミ。社会の底辺でうごめく人々の愚かなる振る舞いや、
おかしな言動が町を彩っている。主人公は、夢を失いつつ町工場で働く中年男と、恋人に見捨てられそうになりながらスナックで働く若い女。
八方ふさがりに見える二人は、周りの喧噪をよそに、さらに追い込まれていく。ところが、冬のある夜、通天閣を舞台に起こった大騒動が二人の運命を変えることに…。
※「BOOK」データベースより
Wikipedia 西 加奈子(にし かなこ、1977年5月7日[1] - )は、日本の小説家。イラン ・テヘラン生まれ。エジプト・カイロ、大阪府和泉市光明台育ち。和泉市立光明台中学校[2]、大阪府立泉陽高等学校、関西大学法学部卒業。既婚。
『ぴあ』のライターを経て、出版社への持ち込み原稿であった『あおい』で2004年にデビューする。 2005年『さくら』が20万部を超えるベストセラーとなる。2012年5月、『きいろいゾウ』が、宮崎あおいと向井理出演で映画化され、2013年に公開された[3]。海外生活は、誕生から2歳までイラン・テヘラン、小学1年から5年までエジプト・カイロ。それ以降は大阪であり、性格的には根っからの大阪人である[4]。
大阪に住んでいた頃からひそかに小説を書いては一人で悦に入っていたが、人に読ませたところ「技術はあるけど感情が無い」と言われ、「書きたくなるまで感情を溜めないとだめだ」と勧められるまま半年ほど断筆、その後に閃いたイメージから猛烈な勢いで一気に書き上げたのが『あおい』である。この作品に西はいたく愛着が湧き、「活字にせな」と思い立ち、いくつも仕事を掛け持ちして上京資金を貯め、「全部捨てんとアカン」とそれまでの大阪生活の全てを投げうって身一つで東京に移り住んだ。『あおい』は程なくして『世界の中心で、愛をさけぶ』の編集者の目にとまって出版にこぎつけ、西は文壇デビューを果たした[4]。
直木賞受賞会見の席でも「プロレスから勇気をもらった」と語るほどの大のプロレスファン、特に新日本プロレスの棚橋弘至をひいきの選手に上げている[5]。
亀戸天神の梅まつりを見に行った家の者がお土産に買ってきてくれた。黒蜜ときな粉が付いている。
このくず餅は「葛」は一切使っておらず、小麦粉のスイーツだ。船橋屋のHPに由来と製法が書いてある。これは発酵和菓子だそうだ。
菓子のくずという文字は下総国葛飾郡の葛から来たとある。
8年前それを知らず初めて食べた時、奈良の葛餅のあの葛の味がしないと奇異に思ったものだ。
船橋屋の前で二人。
2011年1月に神戸から上京したおり、既に亀戸天神の沿線に住む先住の一家の上の孫娘を連れて初めて天神さんに参り、船橋屋でくず餅を食べた。
まだスカイツリーは工事中だった。白い子供用コートが二人同じで、上の従姉から下の従妹へお下がりしたのに気が付いた(笑)。
お下がりをもらった下の子
8年前の上の子
このくず餅は「葛」は一切使っておらず、小麦粉のスイーツだ。船橋屋のHPに由来と製法が書いてある。これは発酵和菓子だそうだ。
菓子のくずという文字は下総国葛飾郡の葛から来たとある。
8年前それを知らず初めて食べた時、奈良の葛餅のあの葛の味がしないと奇異に思ったものだ。
船橋屋の前で二人。
2011年1月に神戸から上京したおり、既に亀戸天神の沿線に住む先住の一家の上の孫娘を連れて初めて天神さんに参り、船橋屋でくず餅を食べた。
まだスカイツリーは工事中だった。白い子供用コートが二人同じで、上の従姉から下の従妹へお下がりしたのに気が付いた(笑)。
お下がりをもらった下の子
8年前の上の子
2019/03/04 に公開
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