阿智胡地亭のShot日乗

日乗は日記。日々の生活と世間の事象記録や写真や書き物などなんでも。
  1942年生まれが東京都江戸川区から。

水墨画「北限アコウの生命力」を観た。友人の長谷川和弘さんが「日中水墨大賞」を授与された水墨画。  東京都美術館にて

2021年03月15日 | 音楽・絵画・映画・文芸

◎この作品は会場に入ったすぐの真正面の場所に展示されていた。作品を見た瞬間これが水墨画?と思った。

自分のこれまでの知識では水墨画は山水画を描く技法の一つだと思っていたからだ。この絵の題材は山水ではない。しかし一つの自然は描いている。

 目の前にある実作品をじっと見ているうちにそんな対象うんぬんのことはどうでもよくなった。

作者は この作品の長い長い製作期間中 自分自身に一切妥協せず 強靭な精神力を維持し 作品が目指した姿を追求したのだという思いが頭に浮かんだ。

まず題材選びから始まり、それをどう描くかの構想、そして着手 制作。  並ではない永い時間がかかっている。

 細部の一筆一筆のゆるぎない送筆の緻密さは恐ろしいほどだ。

 この絵は完成したのちの 他者からの評価のことは全く考えずに自らの精神が目指すものとして出来上がったのだと思う。

画を見ているうちに 不思議なことに 全ての人間が持つ シャカムニが言われる「生老病死」が作品に浮かんでいるように思った。

  杉本さんのメールには「審査員の評価がたいそうたかかった」とも書かれていたが、伝統的な山水の世界の水墨画の概念をためらいなく悠然と超えた

作者「長谷川和弘さん」のこの作品は 変化が常である人の世の中にこれからずっと水墨画が存在していく一つの啓示としても評価されたのだろう。

 ◎ 日本・中国合同水墨画展に愛媛県新居浜の友人「長谷川和弘」さんの作品がトップに選ばれ上野の東京都美術館に展示されていると

メールで教えてもらった斎藤さんに感想を送りました。

⇒「実作品に触れてみたくなり今日の午前中に東京都美術館に行ってきました。

迫力ある作品でした。他の方々はいわゆる山水画の流れを踏まえたものが多いと思いましたが、彼の作品は構想力からして違い、

具象でありながら抽象画でもあると感じました。

長谷川さんが水墨画をやっていることも初めて知りましたがプロの作家の域にありますね。今日の上野は沢山の人出でした。」

 斎藤さんからメールを頂いたお陰様でこれまで全く知らなかった美の世界に連れて行ってもらいました。

もうひとかた やはり既に東京都美術館へ行かれて本作品を見ておられた杉本さんからのメールからその一部。 

⇒「二、三年前にも案内をもらって鑑賞に行きました。
 
名前を忘れましたが山の中の樹木を題材にしたもので、今回の画風と同じようだったと思います。

敬天寮の部屋でアジサイの油絵を仕上げておられた記憶がありますので、その流れでしょう。」

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 ◎作者から聞いていなのいで推測だが「アコウ」とは  Wikipediaから一部引用

アコウ 榕、赤榕、は、クワ科の半常緑高木

日本では、紀伊半島及び山口県四国南部、九州南西諸島などの温暖な地方に自生する

樹高は約10 - 20m。樹皮はきめ細かい。幹は分岐が多く、枝や幹から多数の気根を垂らし、露頭などに張り付く。新芽は成長につれ色が赤などに変化し美しい。葉は互生し、やや細長い楕円形でなめらかでつやはあまりなく、やや大ぶりで約10 - 15cm程である。年に数回、新芽を出す前に短期間落葉する。ただし、その時期は一定ではなく、同じ個体でも枝ごとに時期が異なる場合もある。

5月頃、イチジクに似た形状の小型の隠頭花序を、幹や枝から直接出た短い柄に付ける(幹生花)。果実は熟すと食用になる。

長谷川さんと同じ社中の方々かと思える作品

この作品も楽しかった。

会場の休憩室で

窓から見ると上野公園はかなりの人出だった。

長谷川さんとは55年前に当時大阪にあった本社の入社式で出会い、一週間の本社実習のあと新居浜に移り、2年ほど独身寮の敬天寮で同じだった。

その後所属する事業部が違ったので日常的なコンタクトはなかったが、2006年11月には幹事団のヘッドとして 同期入社者の会である椎の会の

40周年大会の集まりを新居浜でやってくれ 大変お世話になった。

     2017年3月28日付新居浜市役所Twitter ☟ 写真向って左の長谷川和弘さんはこの年総務大臣賞を受賞している。

コメント (2)
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