安曇野ジャズファンの雑記帳

信州に暮らすジャズファンが、聴いたCDやLPの感想、ジャズ喫茶、登山、旅行などについて綴っています。

ケニー・バレル「A NIGHT AT THE VANGUARD」、松本市元町の「ラガーアリス」でチキンオムライスのランチ。

2024-04-07 19:30:00 | ギター

先日、お店の前をたまに通る、松本市のオムライス専門店「ラガーアリス」に初めて入りました。カウンター3席とテーブル席が4~5席の比較的こじんまりとしたお店です。

オムライスの種類が結構たくさんありましたが、王道のチキンライスを注文。出てきたら、チキンの固まりが卵の上に乗っていて、意外性がありました。ギターの王道をいくアルバム。

KENNY BURRELL (ケニー・バレル)
A NIGHT AT THE VANGUARD (ARGO 1959年録音)

   

ケニー・バレル(g, 1931年生)は、長い間活躍を続け、リーダー作が多く、素晴らしい作品もすぐいくつか挙げられますが、個人的には1950~60年代に録音したものが共演者にも恵まれて、面白い。本作は、ギター、ベース、ドラムという編成のギター・トリオによるライブ録音。

メンバーは、ケニー・バレル(g)、リチャード・デイヴィス(b)、ロイ・ヘインズ(ds)。共演者が強力です。ジャズクラブの「Village Vanguard」における1959年9月16,17日の録音。この一月前には、「Five Spot Cafe」に出演し、ライブ盤(その記事へのリンク)も残しています。

曲目は次のとおり。

1  All Night Long (Kenny Burrell)
2  Will You Still Be Mine (Matt Dennis,  Tom Adair)
3  I'm a Fool to Want You (Frank Sinatra,  Jack Wolf)
4  Trio (Erroll Garner)
5  Broadway (Billy Byrd,  Henri Woode)
6  Soft WInds (Benny Goodman)
7  Just A-Sittin' and A-Rockin' (Duke Ellington,  Billy Strayhorn)
8  Well, You Needn't (Thelonious Monk)
ケニー・バレルの自作「All Night Long」と、有名ジャズオリジナルとスタンダード曲。ライブでもあり、よく知られた曲を取り上げていますが、エロール・ガーナー作「Trio」は珍しい。

選曲が親しみやすいのに加え、シンプルなトリオ編成で、メンバー間のやりとりも楽しめます。1曲目の「All Night Long」からバレル(g)のブルージーなシングルライン中心のご機嫌なプレイが続きますが、ロイ・ヘインズ(ds)とリチャード・デイヴィス(b)によるバッキングの素晴らしさも際立っています。アップテンポの「Will You Still Be MIne」におけるヘインズ(ds)のブラシからスティックへの持ち替えがかっこいいし、バラードの「I'm A Fool To Want You」のリズムがラテン(タンゴかな)風なのも面白い。

(参考)本作から「All Night Long」が聴けます。

All Night Long (Live At The Village Vanguard, New York / 1959) (youtube.com)

(安曇野市宅で聴いているところ)

飾ってあるレコードは、全てギタートリオによる作品で、右からグラント・グリーン「Green Street」(Blue Note 再発輸入盤)、本作、ケニー・バレル「A NIght at the Vanguard」(Argo 日本盤)、バーニー・ケッセル「On FIre」(Emerald 日本盤)。

【ラガーアリス(RuggerALICE)】

住所:長野県松本市元町3丁目5−18 レジデンス元町
電話:0263-36-6621
ホームページ:ラガーアリス (RuggerALICE) - 北松本/オムライス | 食べログ (tabelog.com)

外観。上は住宅になっているビルの一階にあります。

入口

店内。3組ほどお客様が入っていたので、カウンターだけ撮影。

メニュー。オムライスの種類がたくさんあります。

スープ・サラダセットも注文。

サラダ。レタス中心ですが、小さく切ったトマトなどもはいっていました。

スープ。酸味が効いたものでした。

チキンオムライス。ライスにはチキンは入っていません。

チキンの固まりが上に乗っていました。

卵は、厚めでトロッとした感じもありました。ご馳走様でした。


新年初聴きは、ウェス・モンゴメリー「FULL HOUSE 完全版」。元旦にジャズが流れる洋食屋「バックドロップ」で寛ぎタイム。

2024-01-02 19:30:00 | ギター

元旦に善光寺へ行った帰りに、ジャズが流れる洋定食屋「バックドロップ(Back drop)」へ寄りました。オムレツをおつまみにビールをいただき、マスターと話が弾みました。自宅へ戻り、弾む演奏を聴きました。

WES MONTGOMERY (ウェス・モンゴメリー)
FULL HOUSE (Riverside 1962年録音)

   

アルバム「FULL HOUSE」は、ウェス・モンゴメリー(g, 1923~68年)の代表作としてよく知られ、僕も大好きです。ライブを録音したものですが、昨年(2023年)11月に、その完全版(CD2枚組)が発売されたので、購入しました。

メンバーは、ウェス・モンゴメリー(g)、ジョニー・グリフィン(ts)、ウィントン・ケリー(p)、ポール・チェンバース(b)、ジミー・コブ(ds)。録音時、サンフランシスコに滞在していたマイルス・デイヴィス・グループのリズム・セクション3人が参加し、グリフィンがそれに加わるという、練られた人選です。

曲目は次のとおり。

CD1

1  Full House (Wes Montgomery)
2  I've Grown Accustomed to Her Face (Frederick Loewe) 【あなたの顔に慣れてきた】
3  Blue 'N' Boogie (Dizzy Gillespie)
4  Cariba (Wes Montgomery)
5  Come Rain or Come Shine (Harold Arlen) 【降っても晴れても】
6  S. O. S (Wes Montgomery)
CD1は、オリジナルのレコードの曲目が収録されている、Album Versionです。


CD2

1  Full House (with originally played Montgomery solo restored, Previously Unreleased)
2  Blue 'N' Boogie (Take 1,  Alternate)
3  Cariba (Take 1,  Alternate)
4  Come Rain or Come Shine (Take 1,  Alternate)
5  S. O. S (Take 1,  Previously Unreleased)
6  S. O. S (Take 2,  Alternate)
7  Born To Be Blue (Take 1,  Outtake)
8  Born To Be Blue (Take 2,  OutTake)

今回、ウェス・モンゴメリーの生誕100周年を記念して、本作『The Complete Full House Recordings』がリリースされました。CD1に収録された、オリジナルアルバム収録の「Full House」の演奏時間は9分18分で、これはウェス・モンゴメリーのソロに他のテイクからのソロを加えて発表されていたもので、本来の演奏はCD2に収録された7分22秒のものだそうです。Riversideレーベルでそういう操作が行われていたとは、びっくりしました。全体には、他の曲のAlternate Takeも充分楽しめ、価値の高いCDです。レコードも発売されました。

   

ジャケット裏面にあるウェス・モンゴメリーの写真。

当日の演奏を捉えた写真。

演奏写真。右端にウィントン・ケリー(p)も入っています。

   

アルバムの裏面に記載された詳細な録音データ。

 

【バックドロップ】

住所:長野県長野市上千歳町1137-5
電話:026-237-8887
ホームページバックドロップ ジャズの流れる洋定食屋(Back Drop) (back-drop.jp)

外観

店内。いつも腰かける席からスピーカー方向。南側から光が差し込んでいます。

少し左に振って撮影。ライブ用のグランドピアノが置いてあります。

メニューは豊富です。

お正月なので、ビール(グラスですが)を注文。美味しい。

ビールについてきたおつまみ。枝豆です。

オムレツ。プレーンですが、ふんわりとして充分美味しい。

珈琲もいただきました。マスターは、新宿のライブハウス「Pit Inn」で年越しライブを聴いて戻ったばかりでした。ミュージシャンの話などをしていただき、盛り上がりました。

スピーカー

真空管のアンプ

ロゴを見ると、ラックスマン製のもののように思われますが、よくわかりません。

バリー・ハリスの「Chasin' The Bird」がかかりました。

続いて、カーメン・マクレエ(vo)の「Book of Ballds」がかかりました。声の再生が、なかなか良かった。

バックドロップでは、ライブを開催しています。この1月23日には、デヴィッド・ブライアント(p)、3月5日には須川崇志(b)Banksia Trioのライブあります。後者に行こうかと考えています。

元旦に能登半島地震が起き、余震が続いています。安否確認や救助に、行政当局は全力で当たってほしいものです。被害に遭われた方には、心よりお見舞い申し上げます。


タル・ファーロウ「THE INTERPRETATIONS OF」、札幌ヘの旅、長野から札幌への道のり。

2023-12-10 19:30:00 | ギター

12月8日(金)から今日まで札幌へ行きました。長野駅で7時13分の「あさま」に乗車し、大宮駅で「はやぶさ」、新函館北斗駅で「北斗」に乗り替えて、16時4分に札幌駅に到着。東北新幹線は速いです。手の動きが速い演奏を。

TAL FARLOW (タル・ファーロウ)
THE INTERPRETATIONS OF TAL FARLOW (Verve 1955年録音)

   

タル・ファーロウ(g,  1921~1998年)は、1950年代後半にヴァーヴレーベルに9作品を残していますが、そのうちエディ・コスタ(p)が参加した2作品が推薦盤とされてきました。でも、僕は、コスタのピアノがうるさくて好きになれず、その前後のものを気にいっています。本作はそのうちの一枚。

メンバーは、タル・ファーロウ(g)、クロード・ウィリアムソン(p)、レッド・ミッチェル(b)、スタン・リーヴィ(ds)。西海岸の強力メンバーが参加していて、顔ぶれが良いです。特に、レッド・ミッチェル(b)がファーロウのギターに負けずに豊かな音を出しています。

 
   
 
(参考)本アルバムから「I Remember You」が聴けます。
 
 
【長野から札幌へ】
 
 
長野発7時13分の北陸新幹線「あさま」に乗車。
 
 
大宮で東北新幹線・北海道新幹線「はやぶさ」に乗り替え。
 
 
新函館北斗駅で、特急「北斗」へ乗車。
 
 
昼食は、まい泉のひれかつ弁当。大宮駅で購入。函館北斗駅で、SORACHIビールも購入。このビール、旨いです。
 
 
デザートに、函館牛乳のバニラアイスクリーム。
 
 
大沼公園。今年は温かくて、結氷していません。
 
 
駒ヶ岳。こちらも、一番上部を除き、雪がありませんでした。
 
 
海を挟んで、白い山。大雪山でしょうか。→ 羊蹄山です。
 
 
無事、宿泊するホテルの「札幌東急レイホテル」に到着。2泊3日で、「ジャズとグルメの札幌」を楽しみます。

グラント・グリーン「GREEN STREET」、長野駅東口「そば処 ぜんこう」で、蕎麦とミニ天丼。

2023-10-22 19:30:00 | ギター

長野駅東口にある「そば処 ぜんこう」で軽い夕食。そぼとミニ丼のセットメニューを注文。ミニ丼は、天丼にしましたが、そばと相性が良くて美味しかった。メンバー3人の相性が良さそうなアルバム。

GRANT GREEN (グラント・グリーン)
GREEN STREET (BLUE NOTE 1961年録音)

   

グラント・グリーン(g, 1935~79年)は、1960年にニューヨークに出てきて、すぐに注目を集めブルーノートに録音を始めます。後年、ソウル系やポップス系の演奏も行いますが、本作は2作目で、ビバップ寄りです。

メンバーは、グラント・グリーン(g)、ベン・タッカー(b)、デイヴ・ベイリー(ds)。オルガンや管楽器奏者との共演が多いグリーンですが、ここでは、シンプルなギター・トリオによる演奏です。ベン・タッカー(Ben Tucker)、デイヴ・ベイリー(Dave Baily)のサイドメンも充実。

曲目は次のとおり。

1  No.1 Green Street (Grrant Green)
2  'Round About Midnight (Thelonious Monk)
3  Grant's Dimensions (Grant Green)
4  Green With Envy (Grant Green)
5  Alone Together (Arthur Scwartz) 
グラント・グリーンのオリジナルが3曲、「'Round About Midnight」と「Alone Together」の2曲はよく知られたスタンダード曲。

グラント・グリーン(g)のソロが堪能できる傑作。1曲目の「No.1 Green Street」から、ほとんど和音を弾かない、単音中心のロングソロが聴けます。たまにトリルなどを使っていますが、おおらかにスイングしていて、圧巻です。バラード「'Round About Midnight」では、ベイリー(ds)の堅実なサポートにのりテンポアップし、反復フレーズを用いたり、ヴィヴラートもかけて変化をつけています。大好きな曲「Alone Together」では、グリーン(g)のソロは、ブルージーさが前面に出、ベン・タッカー(b)のソロも迫力あります。

(参考)本作から「No. 1 Green Street」が聴けます。

Grant Green - No. 1 Green Street - YouTube

安曇野市宅で聴いているところ。飾ってあるレコードは、いずれもグリーンのブルーノートレーベルにおけるリーダー作で、右から「The Latin Bit」、本作「Green Street」、「I Want to Hold Your Hand」、「Feelin' The Spirit」。国内や海外の再発盤です。

【そば処 ぜんこう】

住所:長野県長野市栗田1021−22 カーサ深沢 1F
電話:026-266-0134
ホームページ:そば処 ぜんこう 長野駅東口 | 安くておいしいそばと お酒と 料理のお店 (zenkousoba.com)

看板

入口

カウンターに腰かけました。テーブル席、小上がりは、満席でした。

セットメニューのどれかにしようと物色。天丼セットを注文。

冷たいそばのメニュー。リーズナブルだと思います。

天丼セット。

そば。かなり細く切ってあります。

こちらのお店は、必ず海苔がのってきます。

野菜サラダ。コーンやレタスです。

ミニ天丼。ネタは、ナス、海老、イカ、カボチャでした。ご飯は少ないので、このくらいの具でちょうどよく、甘めのタレもからんで、美味しくいただきました。それと、天ぷらとそばの相性は結構良かった。

ミニ天丼を角度を変えて撮影。

そば湯。また立ち寄りたいお店です。


ジョー・パス「SIMPLICITY」、JR東新幹線車内誌トランヴェール「只見線からはじまる越境の旅」。

2023-09-21 19:30:00 | ギター

「トランヴェール」9月号は、「只見線と磐越西線」の旅が特集で、1日目は、郡山から会津若松を経て小出まで、2日目は、新津から喜多方を経て郡山までが綴られています。出かけるのは、秋が良さそうです。「'Tis Autumn」収録。

JOE PASS (ジョー・パス)
SIMPLICITY (World Pacific 1967年録音)

   

ジョー・パス(g, 1924~94年)は、1970年代にパブロレーベルに録音した諸作品によって、人気ギタリストになりました。それらも良いのですが、僕は、1960年代に西海岸で録音したアルバム、「For Django」や「Sounds of Synanon」あたりも好んでいます。本作もその一枚で、ボサノヴァ、スタンダード集。

メンバーは、ジョー・パス(g)、ヘイグッド・ハーディ(vib)、ジュリアン・リー(p, org)、ボブ・ウィットロック(b)、コリン・ベイリー(ds)。ヘイグッド・ハーディは、ヴァイブ奏者ですが、「赤毛のアン」などテレビ音楽の作曲で知られています。

曲目は次のとおり。

1  You and Me (Carlos Lyra, Vinicius de Moraes)
2  'Tis Autumn (Henry Nemo)
3  Luciana (Antonio Carlos Jobim, Vinicius de Moraes)
4  I Had The Craziest Dream (Mack Gordon, Harry Warren)
5  Nobody Else But Me (Jerome Kern)
6  Simplicity (Joe Pass)
7  The Sands of Time (Timotht Barr, Jerome Leshayy, Jon Leshay)
8  Sometime Ago (Sergio Mihanovich)
9  The Gentle Rain (Luiz Bonfa, Matt Dubey)
10  Who Can I Turn To (Leslie Bricusse, Anthony Newley)
11  Where Was I (Tommy Karen, Allan Reuss, Rainey Robinson)
ボサノヴァ・ナンバーが、1、3、7、9,11の5曲。有名スタンダード曲が5曲に、ジョー・パス作の6「Simplicity」という収録曲。「SImplicity」は、ヴァイブがメロディをとる、なかなかの佳曲。

BGMや、夜静かに一人で聴くのにも適している親しみやすいアルバム。ジョー・パス(g)が繊細にメロディを綴り、リズム陣は快適なビートを送り出していて心地よい。「'Tis Autumn」(直訳すれば、「秋がきた」)を一番気にいっていて、『La-de-da, de-da-de-da, 'tis Autumn』と、ギターに合わせハミングしてしまいました。「I Had The Craziest Dream」やビル・エヴァンスの演奏で有名な「Who Can I Turn To」、ボサノヴァの「You and Me」や「The Gentle Rain」あたりも素敵です。

ジャケット裏面にあるジョー・パスの写真。多分、録音時のものと思われます。

(参考)本作から「'Tis Autumn」が聴けます。

'Tis Autumn (Simplicity) - Joe Pass - YouTube

 

【JR東日本新幹線車内誌 トランヴェール2023年9月号】

   

表紙。田子倉湖を行く只見線が描かれています。イラストは、吉實 恵さん。

特集は、県境をまたぐ旅で、1日目は只見線、2日目は磐越西線。郡山起点で、新潟市内に宿泊しています。

   

只見線は、福島県と新潟県の県境を越える絶景路線だそうです。

   

大志集落。早戸を過ぎ、会津川口の手前に現れる大志集落は、秘境路線と呼ばれる只見線を象徴するような景色が広がっているそうです。

   

県境をまたぐ六十里越トンネル。

   

2日目は、新潟県の新津から磐越西線に乗車。

 

喜多方で途中下車して、喜多方ラーメンのお店「満古登(まこと)食堂」へ。

長野から新潟へ行き、磐越西線で、喜多方、福島、郡山を回ってもいいなと思いました。このへんは、全く行ったことがありません。

トランヴェールの初めのページは、EKIBENギャラリーです。今回は、信州名物、山賊焼弁当が紹介されていました。茅野駅ほかで購入できるようです。作っているのは、山梨県小淵沢の業者さんです。次にリンクを貼りました。

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