安曇野ジャズファンの雑記帳

信州に暮らすジャズファンが、聴いたCDやLPの感想、ジャズ喫茶、登山、旅行などについて綴っています。

甲府ジャズストリート(2)【本多俊之バーニングウェイブ・カルテット at 桜座】

2024-03-20 19:30:00 | ジャズライブ

パンフレット表。

(本多俊之バーニングウェイブ・カルテット at  桜座)

古野光昭クインテットに続き、19時30分から本多俊之バーニングウェイブ・カルテットを桜座で聴きました。実は、山本剛&平賀まりか(vo)を聴きたくてコットンクラブへ行ったのですが、第1ステージから満席で、そのまま誰も他の会場へ移動しなかったので、空席がありませんでした。仕方なく収容人数が多い桜座へ。

(出 演)

アルトサックス、ソプラノサックス:本多俊之
キイボード、ピアノ:野力奏一
エレクトリックベース:グレッグ・リー
ドラム:奥平真吾

(曲 目)

1  映画「ハル」(森田芳光監督)の主題曲 (野力奏一)
2  Horizon (本多俊之)
3  Last Ballad (本多俊之)
4  La Fiesta (Chick Corea)

(感 想)
 
山本剛トリオ&平賀まりかのステージは、会場のコットンクラブが満席で入場できず、仕方なく、本多俊之カルテットを聴いたのですが、その演奏がかなりよく、気を取り直しました。このグループは、所謂フュージョン系だと認識していましたが、実際にはジャズにも接近していました。
 
野力奏一作「ハル」は、森田芳光監督の映画「ハル」の主題曲で、野力(p)さんと本多(ss)さんのデュエットで演じられ、静かな曲で穏やかな気分になりました。その他は、アルバム「CCーRex」(チック・コリア・トリビュート作、2021年12月発売)からの曲です。
 
「Horizon」では、グレッグ・リー(eb)をフューチャー、「Last Ballad」は文字通りバラード、最後は、チック・コリア作「La Fiesta」で盛り上がりました。本多さんのサックスの音色が素晴らしく、野力さんのグルーヴ、奥平伸吾とグレッグ・リーの繰り出すうねるリズムと、聴いて良かった。
 
(演奏の光景など)

桜座入口

左から、野力奏一(Keybord)、本多俊之(sax)、グレッグ・リー(eb)、奥平伸吾(ds)。

映画「春」の主題曲を演奏する野力奏一(p)と本多俊之(ss)。

本多俊之のアップ。ソプラノの音色が美しい。

野力奏一(Kb)

アルトサックスを吹く本多俊之、柱の陰でよく見えなかったのですが、グレッグ・リー(eb)。グレッグ・リーは、「 La Fiesta」における演奏など、魅力的なラインを弾いていました。

奥平真吾(ds)。彼がフューチャーされる場面も多かったです。

【本多俊之 ホームページ】

本多俊之 Official Website (dinosax.net)

【桜座】

住所:山梨県甲府市中央1-1-7
電話番号:055-233-2031
ホームページ:桜座公式ページ (sakuraza.jp)


甲府ジャズストリート(1)【古野光昭クインテット at ALONE】

2024-03-19 19:30:00 | ジャズライブ

3月16日(土)に開催された、甲府ジャズストリート2024に出かけてきました。4店にそれぞれ一つのグループが出演し、購入したパスポートチケットを提示すれば、各店に出入り自由で聴いて回れるという催しです。

パンフレット表

パンフレット裏。出演者の紹介があります。

(古野光昭QUINTET at ALONE)

まず、18時からジャズ喫茶「ALONE」で、古野光昭クインテットを聴きました。

(出 演)

ベース:古野光昭
トランペット:村田千紘
アルトサックス:近藤和彦
ピアノ:福井亜実
ドラム:小松伸之

(曲 目)

1  I Hear A Rhapsody (George Fragos)
2  Barbara (Horace Silver)
3  Darn That Dream (Jimmy Van Heusen)
4  Doxy (Sonny Rollins)

(感 想)
 
会場の「Alone」には、早めに行ったので一番前列の席に座れました。古野さんは、こういう催し物に相応しいと思われる、よく知られている名曲を選曲していました。4ビートのリズムで、ほぼミディアム・スイングの楽しい演奏が聴けて、満足。
 
村田さんのトランペットを聴くのは、初めてだったのですが、すぐ目の前で吹いているにもかかわらず、音色が柔らかでうるさくなく、かつ、ゆったりとスイングしていて、とても好感が持てました。彼女のリーダーライブを聴いてみたい。
 
近藤和彦(as)さんがややアグレッシブなところを聴かせましたが、古野(b)、福井(p)、小松(ds)さんと、メンバー全員が余裕のある演奏ぶりでした。バラード扱いのホレス・シルバー作「Barbara」が、佳曲で、印象に残りました。
 
(演奏の光景など)
 
 
ALONEの入口と看板

飲み物はオレンジジュースにしました。

左から、小松信之(ds)、古野光昭(b)、福井亜実(p)。

左から、近藤和彦(as)、村田千紘(tp)。

【リーダーの古野光昭さん ホームページ】

古野光昭 フルノーツ Official Website (fullnotes.net)

【ALONE(アローン)】

住所:山梨県甲府市中央4丁目3−25
電話:055-232-2332
ホームページ:JAZZ IN ALONE / JAZZ AND COCKTAIL BAR (jazz-in-alone.com)


Banksia Trio(須川崇志、林正樹、石若駿)ライブ(3月4日 長野市バックドロップ)

2024-03-06 19:30:00 | ジャズライブ

長野市のバックドロップで、Banksia Trio(バンクシアトリオ)のライブがあったので、聴いてきました。お目当ては、ドラムの石若駿のプレイです。入場者数は、50人位で盛況でした。

   

今回のツァーチラシ。

左から、林正樹(p)、須川崇志(b)、石若駿(ds)。バックドロップのホームページからお借りしました。

(出 演)

ベース:須川崇志
ピアノ:林正樹
ドラム:石若駿

(曲 目)

1  Drizzling Rain (菊地雅章)
2 「レイワラロボ」(石若駿)と、アナウンスされましたが、不明。
3  Untitled (須川崇志)。新曲です。
4  Masks (須川崇志)

〈休憩〉

1  Doppio Movimento (林正樹)
2  First Dance (市野元彦)
3  Last Waltz (Barry Mason,  Les Reed)
4  「ポヨラスのなんとか」 (石若駿)と、アナウンスされましたが、不明。
5  Sand (Medeski Martin & Wood)
6  Lady Day (Wayne Shorter)
7  Algospeak Suite (須川崇志)

8  I'll Be Seeing You (Sammy Fain) (アンコール曲)

(感 想)

ドラムの石若駿さんの演奏を間近で聴くのは初めてでしたが、超高速連打でも音が分離し、サウンドが美しく、ビート感がすごくて、圧倒されました。また、ブラシも気持ちよくて、彼の演奏を聴けただけで、出かけた甲斐がありました。
 
前半を中心に、ブルース色のないヨーロッパ調の曲や、林正樹(p)さんがセシル・テイラー張りの演奏をしたフリージャズ風の「Masks」、前衛クラシック風の「Doppio Movimento 」など、僕には難しい演奏が続きました。
 
終盤で、エンゲルベルト・フンパーディンク1967年のヒット曲「Last Waltz」や、ランニングベースとドラムソロが良かった「Algospeak Suite」、石若駿がブラシをプレイし、3人が極上のサウンドを奏でたスタンダード「I'll Be Seeing You」と、僕の好みに合う演奏も行われ、この3曲が印象に残りました。
 
 
(出演者のホームページへのリンク)
 
それぞれ、略歴や演奏予定が掲載されています。

Takashi sugawa (tsgw.net)

林正樹-Masaki Hayashi-Compose&Piano (c-a-s-net.co.jp)

石若駿 SHUN ISHIWAKA OFFICIAL WEBSITE — Shun Ishiwaka (shun-ishiwaka.com)

 

(バックドロップ・ホームページ)

バックドロップ - 長野市の定食屋 Jazz&プロレス (back-drop.jp)

当日のバックドロップ。飲食店としての通常営業はお休みです。

ライブの入場口の案内など。


田中菜緒子トリオ feat. 松島啓之(tp)ライブ (12月16日 須坂市 メセナホール)

2023-12-18 19:30:00 | ジャズライブ

12月16日(土)に、田中菜緒子トリオ・フューチャーリング松島啓之(tp)ライブが、長野県須坂市のメセナホール小ホールであったので聴いてきました。

   

チラシ表

(出 演)

ピアノ:田中菜緒子
ベース:須川崇志
ドラム:藤井学
トランペット:松島啓之

(曲 目)

1  Winter Wonderland (Felix Bernard)
2  Norwegian Wood (John Lennon,  Paul McCartney) 【ノルウェーの森】
3  Autumn Leves (Joseph Kosma) 【枯葉】
4  Over The Rainbow (Harold Arlen) 【虹の彼方に】
5  Caravan (Duke Ellington,  Juan Tizol,  Irving Mills) 【キャラヴァン】

  〈休 憩〉

1  この道 (山田耕筰,  北原白秋) (ピアノソロ)
2  On The Street Where You Live (Frederick Loewe,  Alan Jay Lerner) 【君住む街角】
3  Someday My Prince Will Come (Frank Churchill,  Larry Morey) 【いつか王子様が】
4  Samba De Orfeu (Luiz Bonfa) 【オルフェのサンバ】
5  ルパン三世のテーマ (大野雄二) 【Theme From Lupin 3】
6  The Christmas Song (Mel Torme,  Robert Wells)  (アンコール曲)
 
(感 想)
 
久々にスタンダード曲の演奏を堪能した、内容充実の良いジャズライブでした。須坂市文化振興事業団の主催事業だと思いますが、よくジャズを取り上げてくれたものです。チケット代金も2,500円と安く、配慮が行き届いていました。
 
田中菜緒子さんがリーダーで、選曲、編曲は彼女の手になるものだと思いますが、どの曲も練られていて楽しめるものでした。メンバー4人は、経験豊富な方ばかりで、スタンダード曲を演奏するにはうってつけで、今回、とりわけ、ベースの須川崇志さんのタイトな音、強力なリズム、ソロには感心しました。
 
松島啓之さんのトランペットを聴けたのも嬉しかった。松島さんは「Yuji Ohno & Lupintic Six」のメンバーで、彼がメロディをとった「ルパン三世のテーマ」は大うけでした。須川さんのベースソロが素晴らしい「Caravan」、藤井さんのドラムが心地よい「Samba De Orfeu」、田中さんのソロ「この道」など好感の持てたライブで、幸せな気分で帰途につきました。
 
(チラシ裏面にあるメンバー紹介、各メンバーのホームページ)

   

田中菜緒子ホームページ:Tanaka Naoko Official Website 田中菜緒子

   

松島啓之ホームページ:Keiji Matsushima official web site (matsushimakeiji.com)

   

須川崇志ホームページ:Takashi sugawa (tsgw.net)

   

藤井学ホームページ:藤井学|Manabu Fujii  

(僕の持っている田中菜緒子さんのリーダー作「I Fall In Love Too Easily」)

   

このアルバム(CD)は、拙ブログで取り上げました。その記事へのリンク


八木隆幸(p)トリオ・ライブ (11月4日 茅野市蓼科「ピラタス2」)

2023-11-06 19:30:00 | ジャズライブ

11月4日(土)に八木隆幸トリオのライブが、北八ヶ岳・蓼科の「ピラタス2」で開催されたので、聴きに行きました。

八木隆幸トリオの演奏写真。

(メンバー)

ピアノ:八木隆幸
ベース:伊藤勇司
ドラムス:二本松義史

(曲 目)

1  If I Should Loose You (Ralph Rainger) 【あなたなしでは】
2  Dusk In Temple (八木隆幸)
3  Blues on the Corner (McCoy Tyner)
4  Varadero Maria (八木隆幸)
5  Ruby My Dear (Thelonious Monk)
6  Soulful Mister Timmons (James Williams)

〈休憩〉 

1  You and The Night and The Music(Arthur Schwartz) 【あなたと夜と音楽と】
2  Naima(John Coltrane)
3  Congo Blue (八木隆幸)
4  'Round Midnight (Thelonious Monk)
5  Ancient Prayer (八木隆幸)
6  The Song Is You (Jerome Kern) 【歌こそは君】 (アンコール曲)

(感想など)

2019年2月に八木隆幸クインテットの演奏を聴きました(その記事へのリンク)が、それが良かったので、今回のトリオ編成によるライブに足を運びました。最初の曲が、「If I Should Loose You」で、テンポや曲の運びなど、ハンク・モブレー(ts)のアルバム「Soul Station」中の同曲を連想させるもので、はじめから、一人で盛り上がりました。

ビル・エヴァンスの演奏で有名な「You and The Night and The Music」も取り上げてくれ、スタンダード曲を楽しめました。また、八木さん(p)は、マッコイ・タイナー作「Blues On The Corner」や自身のオリジナル「Congo Blue」における厚い和音を使ったハードなプレイで本領を発揮していました。

伊藤勇司さん(b)は、「’Round Midnight」などでフューチャーされ、二本松義史さん(ds)の「Congo Blue」におけるソロもスリリングでした。本来はバラードのジョン・コルトレーン作「Naima」をゆったりとしたボサノヴァでやっていて、ちょっと意外でしたが、八木さんの編曲がなかなかよかった。

(演奏写真)

八木隆幸(p)

   

伊藤勇司(b)

二本松義史(ds)

曲の説明などをしている八木さん。

 

(演奏者のプロフィール)

八木隆幸
ピアニスト、作曲家 プロフィール 京都生まれ。酒井潮にジャズオルガンを師事。後にピアノに転向。 NYにて、Walter Bishop jr.,Ronnie Mathews,Barry Harris,Norman Simmons,Frank Hewitt等に師事。日米交換プログラム、アーティスト・イン・レジンスに参加、作曲家Frederick Tillisに師事。東京に居を移した後、NHKセッション505、2010、2011、2016に出演。第24回浅草ジャズコンテスト、ソロ部門てグランプリ受賞。diskunion のレーベル 、JazzTOKYO RECORDS の第一号アーティストとして発表した2枚のNY録音のアルバムでは2015年にRodney Green、Ben Williams、2018年にRalph Bowen、Scott Wendholt、Jay Anderson、Billy Drummondと共演。JazzTOKYO RECORDS 3枚目はキング関口台スタジオでのダイレクトカッティング録音を含めこれまでリーダー作は12枚。ライブ演奏にこだわって精力的に都内や各地でツアーや演奏活動をしている Blues とBebopに根差した伝統的サウンド;と現代的なサウンドとの融合、スピード感溢れる演奏と叙情性とを合わせた自分なりのスタイルを追求している。

ホームページ:TOP of jazz pianist takayuki yagi web (yagitakayuki.com)

伊藤勇司
1991年、大阪府生まれ。出生後間もなく千葉県へ移住。県立富里高校への入学と同時にジャズオーケストラ部に入部。指導顧問である篠原正樹(tp)にジャズを師事、独学でベースを始める。在学中、ミシガン州立大学やモントレー州選抜メンバーとのジョイントコンサートに加え、毎年モントレーにて開催されるネクストジェネレーションフェスティバルにもゲスト出演。2013年に活動の拠点を東京に移し本格的に演奏活動を開始。現在は首都圏を中心に伊藤勇司トリオ、EniGmAなどのリーダーライブを精力的に行なうほか、多くの著名なグループやセッションに参加。2018年11月には世界最高峰のドラマー Herlin Rileyとの共演を果たすなど、近年その活躍の場をさらに広げている。2019年11月に1st アルハバム[MySeasons]を発表。

ホームページ:伊藤勇司 HP (bassist-jazz-0313.wixsite.com)

二本松義史
福島県南相馬市出身。12歳からドラムとクラシックパーカッションを始める。1997年、洗足学園短期大学(ジャズコース)に入学し大坂昌彦氏に師事。2001年、バークリー音楽大学の奨学金を得て渡米。2003年には同校の代表に選ばれBlue Note New Yorkに出演。卒業後ニューヨークに活動の拠点を移し幅広く活動。2008年、日本に帰国。2009年、横浜Jazz Promenade 2009に於いて山田拓児Quintetで「グランプリ」、個人賞として「洗足学園音楽大学賞」、第29回浅草Jazzコンテストに於いて、山田拓児Sextetで「金賞」を受賞。2010年、Summer Sonic 2010に出演。TOKU with Strings & HornsのメンバーとしてBlue Note Tokyoに出演。以降、様々なバ;ントドで全国各地のフェスティバルやジャズクラブに出演し活動中。2021年にはニューヨーク滞在時に結成した日本人5人組バントUoU(ユーオーユー)にて3rd Album「You Owe You」とライブ版Blu-ray Disc「Streaming Live 2020 at Studio Dede」を同時発表。

ホームページ:二本松義史ブログ「叩くべし×3」:SSブログ (ss-blog.jp)

 

【ピラタス2】

住所:長野県茅野市北山4035-2148 蓼科高原ピラタスの丘
電話:0266-67-4150
ホームページ:天空のライブハウス「ピラタス2」蓼科高原ピラタスの丘 素泊りの宿 (p-pilatus.jp)

   

看板

玄関 

飲食物は持ち込み自由です。僕は、ノンアルコールの「よわない檸檬堂」とポッキーなどおつまみを。林檎はいただきました。