ディスク・ユニオンから発行されている雑誌「Jazz Perspective vol.6」を買いました。特集は、オランダのジャズでしたが、オランダは、スピードスケート競技やチューリップなど花卉栽培が盛んなので、長野県に住む僕には親近感があります。ジャズの方では、タイムレスやクリス・クロスといったカタログが豊富なレコード会社があり、ミュージシャンも多そうでジャズが盛んな国というイメージを持っています。パラパラと読みながら、オランダのピアニストを聴きました。
PIM JACOBS (ピム・ヤコブス)
JUST FRIENDS (Dureco 1990年録音)
「Jazz Perspective」の内容は、「オランダ黄金期のジャズ」、「オランダ、ジャズ巡り」、「石塚貴夫が語るアン・バートン」、「オランダを知るための20枚」(その1と2で40枚を紹介)といった内容でした。抜群に興味深かったのが、「石塚貴夫が語るアン・バートン」でした。ピム・ヤコブスのこのアルバムは、「オランダを知るための20枚」にも掲載されていました。
メンバーは、ルード・ブリンク(ts)、ピム・ヤコブス(p)、ルード・ヤコブス(b)、ウィム・オーバーハウ(g)。ピム・ヤコブスの作品でよく知られているのは、ドラムス入りのピアノ・トリオの「Come Fly With Me」ですが、ドラムレスのギター入りのトリオでも50年代半ば~60年代は活動していたようです。したがって、1990年録音のこのアルバムは、彼らの再会セッションになります。
曲は、全てスタンダードです。「Just Friends」、「My Romance」、「Polka Dots and Moonbeams」、「Our Love is Here to Stay」、「The Touch of Your Lips」、「Easy Living」、「Taking A Chance of Love」、「East of The Sun」、「The Man I Love」、「Alone Together」、「Too Marvellous」、「Moonlight in Vermont」の12曲。ルード・ブリンク(ts)がテーマをきちんと吹いていてくれるので、有名メロディを楽しんだり記憶することもできます。
ピム・ヤコブス(p)のプレイは、モダンスイングといったイメージです。ルード・ブリンク(ts)は、レスターヤング系のテナーで、スタン・ゲッツやビル・パーキンスを想いおこさせます。4人によるゆったりとした寛いだセッションで、リラックスしたい時に相応しい作品です。「Just Friends」、「My Romance」、「Moonlight in Vermont」あたりが印象に残りますが、好きな曲から聴き始めるのもよさそうです。
【JAZZ PERSPECTIVE vol.6】