安曇野ジャズファンの雑記帳

信州に暮らすジャズファンが、聴いたCDやLPの感想、ジャズ喫茶、登山、旅行などについて綴っています。

サム・ジョーンズ THE CHANT

2013-12-15 10:04:32 | ベース・ドラムス

12月も中旬になり、一昨日の13日(金)には、飯田市内でも雪が降りました。気温も低く、先週スタッドレスタイヤに替えたのは正解でした。その前はまだ雨で、10日(火)のお昼ごろには、雨の上がった後、市街地の北方に虹がかかったので、写メを撮ってみました。自然の造形の美しさに感嘆しましたが、カラフルな色合いは、携帯電話のカメラでは再現は難しいようです。チェロが旋律を奏でる「虹の彼方に」を聴いてみました。

SAM JONES (サム・ジョーンズ)
THE CHANT (Riverside 1961年録音)

   Thechantsamjones

「Over The Rainbow」(虹の彼方に)について触れるのは、拙ブログを始めて間もない、2007年11月11日アップのロレツ・アレキサンドリアの「The Greatに次いで多分二回目です。曲のことはそちらに少し記しましたが、名曲だけに夥しい歌や演奏があります。サム・ジョーンズ(b,cello)がキャノンボール・アダレイ・グループ在団時に作ったこの作品では、同曲でチェロを弾いており、力強く、しかも優雅な演奏が楽しめます。

Sam Jones plus 10と副題にあるように、大型コンボによる録音です。メンバーは、サム・ジョーンズ(b,cello)、ナット・アダレイ(cor)、ブルー・ミッチェル(tp)、メルバ・リストン(tb)、キャノンボール・アダレイ(as)、ジミー・ヒース(ts,arr)、テイト・ヒューストン(bs)、ビクター・フェルドマン(vib,p,arr)、レス・スパン(g)、ルイ・ヘイズ(ds)、ウィントン・ケリー(p)、キーター・ベッツ(b)で、ベッツは、ジョーンズがチェロを弾く時に起用され、ケリーはフェルドマンがヴァイブを弾く際に起用されています。

曲は、ジャズオリジナル6曲にスタンダードが2曲で、ビクター・フェルドマン作「The Chant」、マイルス・デイビスの「Four」、ベニー・ゴルソン作「Blues on Down」、サム・ジョーンズ作「In Walked Ray」、チャーリー・パーカー作「Bluebird」、ルディ・スティーヴンス作「Off-Color」に「Sonny Boy」と「Over The Rainbow」(虹の彼方に)です。それぞれジミー・ヒースやフェルドマンが編曲しており、カラフルな和音や強弱のダイナミクスが出ています。

豪華コンボによる躍動感と色彩感が豊かな作品。ブルージー、ファンキーな「The Chant」や「Blues on Down」は編曲も面白く、「Four」などにおけるジョーンズ(b)のどっしりとしたソロや「Sonny Boy」におけるケリー(p)やミッチェル(tp)のソロなど聴きどころがたくさんあります。サム・ジョーンズ作「In Walked Ray」は、レイ・ブラウンに捧げた曲で、曲想は「Bohemia After Dark」に似ています。ここでは、アップテンポによるジョーンズのチェロの妙技が披露されます。

【長野県飯田市街地北方にかかる虹】

撮影日:2013年12月10日 

    Rainbowiida2201312
      真ん中に鉄塔が入ったのが残念なところですが、こればかりはやむを得ません。