飯田市に「川本喜八郎人形美術館」という美術館があります。夏に「いいだ人形劇フェスタ」が行われる当地では人形劇を好きな方も多く、関係者から薦められたので、初めて訪れてみました。川本喜八郎(1925~2010)は、アニメーション作家、人形作家で、一般にはNHK「人形劇 三国志」(1982~1984年放映)が知られており、この美術館には、その際に使用された人形などが展示してあります。精緻に作られた人形はまるでこれから動き出しそうで、しばし見入りました。細やかなニュアンスも感じられるライブ盤。
BILL CHARLAP (ビル・チャーラップ)
LIVE AT THE VILLAGE VANGUARD (BLUE NOTE 2003年録音)
ビル・チャーラップ(1966年生まれ)は、コンスタントにアルバムを発表し続ける人気ピアニストです。アルバムにはスタンダード曲が多く収録され、親しみやすく、この初めてのライブ盤でも、曲目はスタンダードが中心です。繊細でニュアンスに富んだ演奏が多く、拍手が録音されていることによって、ようやくライブ録音だと分かるようなトラックもあります。
メンバーは、ビル・チャーラップ(p)、ピーター・ワシントン(b)、ケニー・ワシントン(ds)。この3人とも、引く手あまたのミュージシャンですが、歌の伴奏も多く手掛け、ハードバップに根ざした演奏をします。だから、CD購入の際に、彼らの名前がメンバーにあれば、極端なはずれはないだろうと考えて、選択し購入することもあります。
曲は、ジャズオリジナル3曲とスタンダード6曲です。ジャズオリジナルがジェリー・マリガン作「Rocker」、ジョージ・ウォーリントン作「Godchild」、ジム・ホール作「All Across The City」。スタンダードが、「Autumn In New York」、「The Lady is A Tramp」、「It's Only A Paper Moon」、「My Shining Hour」、「While We're Young」、「Last Night When We Were Young」。スタンダードでは、ハロルド・アーレンの作品が3曲取り上げられているのが目立ちます。
ライブではあるけれど、3人の緊密な演奏ぶりが伝わってくる作品。ワクワクするメロディで大好きな「The Lady is A Tramp」では、チャーラップ(p)の気の効いたイントロやP・ワシントン(b)のソロも楽しめます。「My Shining Hour」では、チャーラップが猛烈なスピードで派手に鍵盤を駆け巡り、K・ワシントン(ds)のブラシによるソロもライブならでは。きわめて遅いテンポの「Autumn In New York」は、秋の情景が見えてくるようなプレイで、磨き抜かれたピアノの音の美しさと繊細なサポートに心を奪われました。
【川本喜八郎人形美術館】
所在地:長野県飯田市本町1丁目2番地
電話:0265-23-3594
http:川本喜八郎人形美術館ホームページ
美術館の外観です。一階は飲食店等が入っていて、2階が美術館になります。