安曇野ジャズファンの雑記帳

信州に暮らすジャズファンが、聴いたCDやLPの感想、ジャズ喫茶、登山、旅行などについて綴っています。

フレディ・ハバード OPEN SESAME

2014-10-22 20:35:51 | トランペット・トロンボーン

先日、原村に行った際、足を伸ばして、山梨県北杜市白州にある喫茶店「Autumn」を訪れました。白州は、サントリーのウイスキー工場があることで有名です。Autumnは、自家焙煎の珈琲店ですが、音量は大きくないもののジャズを流しています。僕がいた間に、LPでバド・パウエルの「Amazing Bud Poewll Vol.5」やフレディ・ハバードの「Opne Sesame」などがかかっていました。ご主人がきさくな方で、しばしいろいろな話に興じました。かかっていた、ハバードのアルバムです。

FREDDIE HUBBARD (フレディ・ハバード)
OPEN SESAME (BLUE NOTE 1960年録音)

   

喫茶店Autumnのマスターもハードバップがお好きなようで、ブルーノートのアルバムをかけていました。音量は低いのですが、明瞭でいくぶん柔らかめの聴き疲れのしない音でした。これは、フレディ・ハバードの22歳の時のデビュー作ですが、既にして安定感抜群の演奏を繰り広げています。トランペットの音は輝かしく、鋭いサウンドも聴かれます。僕は、ハバードのアルバムでは、このあたりの初期のものを好んでいます。

メンバーが、いかにもブルーノートらしいです。フレディ・ハバード(tp)、ティナ・ブルックス(ts)、マッコイ・タイナー(p)、サム・ジョーンズ(b)、クリフォード・ジャーヴィス(ds)。ティナ・ブルックスの参加が嬉しく、「Open Sesame」と「Gypsy Blue」という、ブルージーな2曲を提供しています。マッコイ・タイナーも注目されますが、クリフォード・ジャーヴィスが、めりはりをつけたリズムを送り出しています。

曲は、メンバーのオリジナルとスタンダードです。ティナ・ブルックス作「Open Sesame」と「Gypsy Blue」、フレディ・ハバード作「Hub's Nub」、スタンダードの「But Beautiful」、「All or Nothing At All」、そして、クローヴァーズのヒット曲「One Mint Julep」で、LPでは全6曲。メンバーのオリジナル3曲が結構よいです。

ハバードのデュー作ですが、ハードバップの佳盤だと思います。ハバード(tp)やタイナー(p)の勢いのいいプレイは当然としても、ティナ・ブルックス(ts)も快調で、自作の「Open Sesame」をはじめ哀愁味がにじみ出るようなソロをとっています。「One Mint Julep」では、全員でブルース全開の好演が聴け、アップテンポの「All or Nothing At All」では、ハバード、タイナーがスリリングなソロをとり、ドラムスとのフォーバースもあって興奮させられます。 

【Autumn】

住所:山梨県北杜市白州町白須101
電話番号:0551-35-2884
紹介ホームページ:北杜市観光協会 Autumn

      Autumnkanban20141011
大きな看板があります。お店の裏が駐車場になっています。

      Autumngaikan20141011
面白いデザインの建物です。

      Autumncounter20141011 
カウンターの様子。かけてあるジャケットはパウエルのLP。

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真ん中のポスターが貼ってあるあたりに、背中あわせにスピーカーが置いてあります。アンプは真空管のものです。

       Autumncoffee20141011
珈琲。飲みやすく美味しいものでした。

       Autumnyamadayouji20141011
映画監督の山田洋次さんが訪れています。そのご縁については、マスターから伺いました。