大町市経由で長野市へ帰る途中、「居谷里湿原」に寄ってみました。この湿原は、幅130メートル、長さ約1.5キロメートルで、昭和46年に長野県天然記念物に指定されています。春から夏にかけて、ザゼンソウやミズバショウなどのいろいろな花が咲きます。しかし、今の時期は訪れる人も少なく、誰もいない静まり返った遊歩道を、あたりを眺めながらゆっくりと歩いてきました。トンボが、僕の肩や手に停まって歓迎してくれました。スローテンポの心地よい音楽。
RED GARLAND (レッド・ガーランド)
THE RED GARALND TRIO WITH EDDIE "LOCKJAW" DAVIS (Moodsville 1959年録音)
レッド・ガーランド(p)は、マイルス・デイビス・グループで活躍した強力なピアニストですが、シングルトーンにブロックコードというスタイルは、スローテンポなムーディーな演奏にも向いています。そのせいか、Moodsvilleレーベルのカタログの一番はじめは、このレッド・ガーランドのアルバムです。
メンバーは、レッド・ガーランド(p)、エディ・ロックジョー・デイヴィス(ts)、サム・ジョーンズ(b)、アート・テイラー(ds)。エディ・ロックジョー・デイヴィスは、カウント・ベイシー楽団における活躍が知られていますが、強烈なブロー、個性的な節回しで、好き嫌いの分かれるプレイヤーかもしれません。
曲は、エディ・デイヴィス入りのカルテットで演奏されるものが、「We'll Be Together Again」、ガーランド作「Softly Baby」、「When Your Lover Has Gone」の3曲、ピアノ・トリオで、「Stella By Starlight」(星影のステラ)、「I Heard You Cried Last Night」、「Wonder Why」、「Blue Room」、ガーランド作「The Red Blues」の5曲で、全8曲。スタンダードが6曲に、ガーランド作が2曲です。
この4人による職人技とでもいうべき、リラックスした癒し系の音楽が楽しめます。ピアノ・トリオで演奏されるものの中では、ガーランド(p)のスタイルの特徴が良く出ている、イン・テンポになってから歯切れがよい「Wonder Why」や纏面とした情緒を醸しだす「Blue Room」が見事です。エディ・ロックジョー・デイヴィス(ts)は、スローテンポのものでも迫力があり、「We'll Be Together Again」や「When Your Lover Has Gone」で、太く逞しい音色でムード豊かに吹いています。
【居谷里湿原】
住所:大町市大町
紹介ホームページ:大町市観光協会ホームページ
花や蝶の名前は、その方面に造詣の深い知人から教えてもらいました。彼によると、居谷里湿原には、「ハッチョウトンボ」や「ミヤマキシタべ」という珍しい種類の昆虫がいるようです。花を見るなら6月が一番いいということなので、来年はその頃に出かけるつもりです。