先日、前橋のジャズ喫茶「木馬」へ寄ったのですが、マスターから伊香保温泉のお土産だといって「桜餅」をいただきました。本白根山の噴火は、スキー場や草津温泉に影響を及ぼしていますが、そこからかなり離れている伊香保温泉でも客足が落ちているとのことです。早く落ち着いて元に戻ればよいのですが。いただいた桜餅を食べながら聴いたアルバム。
BILLY TAYLOR (ビリー・テイラー)
ONE FOR FUN (ATLANTIC 1959年録音)
木馬では、ビリー・テイラー(p, 1921~2010年 )のアルバム「Uptown」(Riverside)がかかっていました。ピアノのサウンドに芯があり、テイラーについては淡白なイメージを持っていましたが、意外にブルージーなところもあり見直してしまいました。自宅でもテイラーのものを聴こうと、「One for Fun」を取り出しました。珍しくオリジナルレコードを持っています。
メンバーは、 ビリー・テイラー(p)、アール・メイ(b)、ケニー・デニス(ds)。テイラーも広く名前が知られているわけでもありませんし、他の二人も地味といっていいかもしれません。ビリー・テイラーは、バド・パウエルに範をとったスタイルですが、ブロックコードを使ったり、レッド・ガーランドに似たところがあり、リラックスした演奏を聴くことができます。
曲目はスタンダードとテイラーの自作です。スタンダードの「Summertime」、「Blue Moon」、「Makin' Whoopee」、「Poinciana」、「At Long Last Love」、「When Lights are Low」、テイラーのオリジナルが「One for Fun」、「That's for Sure」、「A Little Southside Soul」で、全9曲。テイラーのオリジナルも小唄みたいに聴こえて悪くありません。
ごく久しぶりに聴きましたが、ピアノやドラムスのサウンドが良くて驚きました。ビリー・テイラー(p)は難しいことはやらず、きれいなタッチで右手のシングルライン中心のソロをとっています。アール・メイ(b)も上がり下がりのあるバッキングをつけ、ケニー・デニス(ds)もずっしりとした心地よいリズムを奏でています。LPでいうとB面に当たる「Makin' Whoopee」、「Poinciana」、「At Long Last Love」あたりが、トリオが一体となり快調な演奏になっています。テイラーの自作では、タイトル曲の「One For Fun」がよかった。
【桜餅】
いただいたのは、伊香保温泉の老舗和菓子屋の清芳亭のものです。上品な甘さで美味しくいただきました。
包装紙のデザインも和菓子店らしいものです。
五個もいただきました。
香りも漂い、極上の和菓子でした。
【清芳亭】
住所:群馬県渋川市伊香保町伊香保544-38
電話:0279-20-3939
ホームページ:Seihoutei.com
最後にジャズ喫茶「木馬」のスピーカーです。