沼尻竜典指揮NHK交響楽団の松本公演が、2月22日(木)にキッセイ文化ホールで開催されたので、聴いてきました。
チラシ表
(出 演)
指揮:沼尻竜典
チェロ:カミーユ・トマ
管弦楽:NHK交響楽団 (コンサートマスター:郷古 康)
沼尻竜典さんは、1990年、ブザンソン国際指揮者コンクールで第1位、以来、ヨーロッパや日本で活躍。ドイツのリューベック歌劇場音楽総監督、びわ湖ホール芸術監督などを歴任、現在、神奈川フィル音楽監督などを務めています。カミーユ・トマさんは、1988年パリ生まれ、ハンス・アイスラーやフランツ・リスト音楽大学で学ぶ。ドイツ・カンマーフィル、ローマ聖チェチーリア国立アカデミー管などと共演。ドイツ・グラモフォンからCDを出しています。詳しくは、下記プロフィールをご覧ください。
(曲 目)
ドヴォルザーク / スラヴ舞曲 第1番 ハ長調 作品46-1
ドヴォルザーク / チェロ協奏曲 ロ短調 作品104
〈休憩〉
シューマン / 交響曲 第1番 変ロ短調 作品38
第1楽章 アンダンテ・ウン・ポーコ・マエストーソ ー アレグロ・モルト・ヴィヴァーチェ
第2楽章 ラルゲット
第3楽章 スケルツォ・モルト・ヴィヴァーチェ
第4楽章 終曲:アレグロ・アニマート・エ・グラチオーソ
ドヴォルザーク / スラヴ舞曲第10番 (オーケストラ・アンコール曲)
(感 想)
アンコール曲の「スラブ舞曲第10番」に感激。哀愁が漂うメロディを、第1ヴァイオリンを中心とした弦楽器セクションの部厚い響きで聴くことができ、さすがにN響だと感嘆。沼尻さんの指揮は、起伏のあるうねるような曲想が良く表現されていました。
シューマンの交響曲第1番「春」は、特に、第3楽章のレソと始まる主題が格好よくて、大好きな曲です。沼尻さんは、テンポ若干早めな気がしましたが、手堅い指揮で好感が持て、N響の独奏陣も破たんがなく、よい演奏で嬉しかった。
ドヴォルザークのチェロ協奏曲では、独奏のカミーユ・トマさんの音があまり届いてこず、聴こえる部分も節回しに迫力がなくて、残念でした。カミーユ・トマさんは、繊細で室内楽向きなのかもしれません。
(演奏者のプロフィール)
(あらかじめ聴いたCD)
ドヴォルザーク:チェロ協奏曲。ロストロポーヴィチ(チェロ)、カラヤン指揮ベルリン・フィル。(1968年録音)。よく知られている録音です。
シューマン:交響曲第1番「春」、ファビオ・ルイージ指揮ウィーン交響楽団。(2006年録音)。現在、NHK交響楽団の主席指揮者である、ルイージの演奏で聴いてみました。