安曇野ジャズファンの雑記帳

信州に暮らすジャズファンが、聴いたCDやLPの感想、ジャズ喫茶、登山、旅行などについて綴っています。

太田和彦著「大人の居酒屋旅」(新潮選書)と、太田和彦のふらり旅「新・居酒屋百選」(BS11)。

2024-06-05 19:30:00 | 読書

太田和彦著「大人の居酒屋旅」をパラパラ見たら、島崎藤村の石碑のことが書いてあり、興味を惹かれたので購入。また、著者出演のテレビ番組「新・居酒屋百選」もyoutubeですが、観てみました。

   

表紙

(本書の紹介)

   

(著者紹介)

太田和彦
1946(昭和21)年生まれ。グラフィックデザイナー、作家。東京教育大学(現・筑波大学)卒。資生堂宣伝制作室を経て独立。著書に『超・居酒屋入門』『日本居酒屋遺産』『映画、幸福への招待』など。テレビチャンネルBS11(イレブン)で、『太田和彦のふらり旅 新・居酒屋百選』を放映中。

(大まかな目次 全26章のうち僕が特に気になった章)

3 風になる口笛――盛岡 「海ごはん しまか」ʘどんこ丸焼
   賢治が詠んだ川と銀行、水面に映る孤光燈

5 ふるさとの古書店――松本 「きく蔵」ʘ馬刺
   なじみの居酒屋で、来し方を想う

6 信濃の国の歌人――松本 「満まる」ʘ雑きのこ
   秋はきのこで、海こそなけれ物さわに

7 藤村の青春の碑――仙台 「一心」ʘ活きボタン海老 
   カウンターで蘇る「人こひ初めし」ころ

11  VIKINGの世界――神戸 「すぎなか」ʘ甘海老の醤油漬
   同人誌に心をあずけた若き令嬢の生涯

13 望郷の歌――鳥取 「ファルケンシュタイン」ʘジャーマンポテト
   名唱歌の地で、ドイツビールをぐい!

14 太宰治と珈琲――弘前 「土紋」ʘいがめんち
   北国津軽の酒と肴、そして情と文学

23 文人気風の町――中野・高円寺・阿佐ケ谷 「だいこん屋」ʘはまぐり紹興酒漬け
   中央線沿線の町柄が表れる酒場

(感想など)

居酒屋訪問を目的に一人旅をした旅行記です。その街に到着してから居酒屋に入るまでの、街歩き(お城、神社仏閣、記念館、石碑など)について焦点を当ててあるのが特徴です。もちろん、居酒屋におけるお酒やお料理の紹介もあります。

著者の興味の向かう先が楽しく、一気に読了しました。藤村の石碑が紹介されている第7章「藤村の青春の碑」(仙台)、若くして自殺した小説家、久坂葉子が登場する第11章「VIKINGの世界」(神戸)、太宰治の若き日の足跡を辿った第14章「太宰治と珈琲」(弘前)が、特に印象に残りました。

著者は、テレビ番組「新・居酒屋百選」(BS11)に出演しています。過去のものをyoutubeで観ましたが、素朴で心温まる語り口で、気持ちのよい番組です。「大人の居酒屋旅」に描かれた街に行ってみたいと、思っています。

(本書に掲載された写真から)

   

第11章に掲載されている小説家、久坂葉子の写真。

   

第13章に出てくる唱歌「ふるさと」(作詞:高野辰之、作曲:岡野貞一)の歌碑

   

第14章「太宰治と珈琲」に出てくる太宰治のノート。

   

太田さんが入った弘前の居酒屋「土絞」。

   

第16章「墨堤の桜」(浅草)に登場する居酒屋「ぬる燗」。


【太田和彦さんのホームページ 太田酒倶楽部】

太田酒倶楽部 (ota-sakeclub.com)

 

【太田和彦のふらり旅 新・居酒屋百選】

ホームページ:太田和彦のふらり旅 新・居酒屋百選[字]|BS11(イレブン)|全番組が無料放送

   

太田和彦さん

以下、6月9日放映予定の番組から。  

   

   

   

   



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4 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
土門 (yuki)
2024-06-06 11:41:15
働いているころ、青森に出張すれば「土門」は必ず行った店です。
ここでは名酒である「豊盃」が呑めます。
土門の前のビジネスホテルに泊まっていました。
懐かしい!
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居酒屋の名店 (azumino)
2024-06-06 13:51:15
yukiさん こんにちは

弘前の「土絞」をご存知とは、すごいですね。僕は、青森県では八戸には行ったことがありますが、弘前は寄ったことがありません。

しかも、こちらのお店は、「豊盃」だけを置いているそうですが、それも飲んでいらっしゃるとは。

僕はお酒が弱くて、その点は残念ですが、おつまみに良さそうなものがあるお店には寄ってみたいものです。この本の居酒屋の場面も結構楽しめました。
コメントありがとうございます。
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Unknown (ビオラ)
2024-06-06 17:28:42
今日は〜。

”大人の居酒屋旅”〜、それぞれの街の魅力もたっぷりと楽しめそうで、良さそうですね〜!☺️
街歩きが好きなので、興味深く記事を拝見させていただきました〜♫

太宰治氏は、そー言えば、過去に、映画観に行ったなとか思い出しました。
先日、三鷹にある、御書印参加店へ行くのに、色々、街の事調べてましたら、
三鷹も、太宰治氏ゆかりの地であり、色々関連スポットがあるので、また、三鷹へ訪れた際にと、もう少し調べてみたいと思っています。

三鷹駅からは、ちょっと離れていますが、フォスフォレッセンスと言う古本カフェでは、太宰治氏のイメージ(似顔絵)の、ラテアートが、楽しめるとか・・・。
関連スポットを、巡ると、
太宰治氏の過ごした足跡が、感じられそうです。

ご紹介の書の、”本書の紹介”のところの・・・、常連ばかりの喫茶店・・・、
こー言う喫茶店で、その街の魅力とともに、美味しい珈琲を、味わってみたいです〜♪

ティーガーデン
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Unknown (azumino)
2024-06-07 21:38:14
ビオラさん こんにちは

この本ですが、居酒屋のことも、もちろん出てきますが、目的の居酒屋が所在する街のことがたくさん書いてあって、僕にはとても面白い本です。

太宰治は、現代でも人気があるようですね。太宰治の足跡を辿っていくと、いろいろな場所に行けそうです。三鷹には、御書印参加店があり、また、太宰治の関連スポットが多いそうなので、街歩きが楽しくなりますね。

僕もこのところ、御書印を入手してないので、そろそろどちらかでいただきたいと考えていたところです。タイムリーな話題、そして、コメントありがとうございます。
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