お昼休みに長野県庁の一階ロビーに行ったら、カーネーションが展示してありました。長野県のカーネーションの生産量は全国一で、92ヘクタール、5520万鉢(H25農林水産統計)が出荷されたとのことです。6月から10月にかけて出荷されているようですが、これほど多く生産されているとは知りませんでした。カーネーションは、赤色のものが母の日に多く用いられますが、展示されていた花束や寄せ植えは、花色が豊富で、かなり鮮やかでした。カラフルで鮮やかさのあるピアノを。
TETE MONTOLIU (テテ・モントリュー)
PIANO FOR NURIA (MPS 1968年録音)
カーネーションを国花にしているのは、スペイン、モナコ公国、ホンジョラスだそうです。その思いつきもあって、スペイン出身のピアニストのテテ・モントリューを聴いてみました。多数のアルバムがあるモントリューですが、これは選曲、メンバーともによく、代表作の一つではないでしょうか。ただ、ピアノそのものの音が少しどうかという部分もありますが、気にするほどではないかもしれません。
メンバーは、テテ・モントリュー(p)、ペーター・トルンク(b)、アル・ヒース(ds)。モントリューは、ヴァーチュオーゾ型のテクニックに優れたピアニストですが、スイング系統ではなくモダンな色合いが強いです。トルンクは、ドイツ出身ですが、モントリューとコンビを組んでいて、ここでは「Tranquillogy」という詩的な曲も提供しています。
選曲は、メンバーの自作とスタンダードです。モントリュー作「Blues For Nuria」、トルンク作「Tranquillogy」と「Visca L'ampurda」、スタンダードの「Alone Together」、「Speak Low」、「I Surrender, Dear」、そして、ジャズ・スタンダードといっていいベニー・ゴルソン作「Stablemates」の全7曲。「Stablemates」は、メロディ、ハーモニーともに大好きな曲だけに、これを選んで録音してくれただけで、ポイントが高くなります。
はじめの「Blues For Nuria」は、不協和音気味の音があったり、リズムもスムーズではないところがあり、モンクあたりを連想させますが、全体のアクセントになっています。スタンダードでは、モントリュー(p)は、メロディをしっかりと弾き、ダイナミックでスピード感溢れるプレイをしていて、「Alone Together」や「Speak Low」が生き生きと演奏されています。「Stablemates」は、強弱をつけたテーマ部がロマンチックで、長いラインのキラキラしたアドリブもよくて、繰り返し聴きたくなります。
【信州のカーネーション】