安曇野ジャズファンの雑記帳

信州に暮らすジャズファンが、聴いたCDやLPの感想、ジャズ喫茶、登山、旅行などについて綴っています。

ジョージ (ジャズが流れている喫茶店 山梨県南アルプス市)

2017-11-25 19:45:32 | ジャズ喫茶

山梨県に行く用事があったので、帰りに、南アルプス市にある喫茶店「ジョージ」を訪れてみました。普通の喫茶店のBGMとしてジャズが流れているといった店内ですが、スピーカーにアルテック620Bという古いものを使っていて、柔らかくてよい音がしていたので、取り上げてみました。

大きな建物の一部を使っていて、隣に小児科医院ができたので、音量を上げられないとマスターは話していました。ポール・デズモンドのアルトサックスが、きつさを伴わない澄んだ音で出てきて心地よい一時を過ごしました。

入居している建物。正面からみて右側です。左側は小児科医院です。

入口

店内

立派なカウンターが取り囲んでいます。

スピーカーは、アルテックの620Bのようです。CDを流していますが、柔らかな音が出ているのは、このスピーカーのおかげだろうとマスターは話していました。

アンプはアキュフェーズの古いものだそうです。

一部ライトが故障しているとのことです。

棚にはCDがぎっしり。

ツナとクリームのスパゲッティ。

珈琲

店内にあったジャズ関連の本。昔出版されたものだそうですが、僕は初めて見ました。

本の一部。


もみじ茶屋 (居酒屋・蕎麦 長野市南石堂町)

2017-11-24 20:00:16 | グルメ

蕎麦も食べれる居酒屋へ行こうと、長野駅から近い「もみじ茶屋」へ出かけました。友人と二人でしたが、時間が早く当日の一番乗りだったので、カウンター席の奥へ。二階には宴会場もありますが、一階はカウンターだけで、しばらくするといっぱいになりました。

メニューは、特徴のあるものが多く、きのこ鍋や馬刺し、信州サーモンなどおつまみも各種あります。さらに、戸隠出身の御主人が、毎日お店で打つ戸隠蕎麦が出てきます。立地もよく、賑わっています。 

入口

   

看板も入れて撮影

店内(一階)

壁には「新そば」の貼紙がありました。もちろん、食事は蕎麦にしました。

大ぶりの牡蠣を使った牡蠣フライ。

豚角煮大根。下に大根が隠れています。ボリューム、味ともに満足。

きのこ鍋。下にもいろいろ入っていて、これで一人前ですが、二人でちょうどいいくらいのボリュームです。

いわゆる雑きのこですが、こういったものを食べさせてくれる店は、なかなかないのでありがたい。

ぼっち盛りの戸隠蕎麦。

美味しくいただきました。

蕎麦湯も堪能。

【もみじ茶屋】

住所:長野県長野市南長野南石堂町1368−9
電話:026-223-7135
ホームページ:もみじ茶屋(食べログのページです。)


CDプレーヤー「パイオニアPD-70AE」自宅試聴会

2017-11-23 20:05:21 | オーディオ

先日、購入したパイオニアのCDプレーヤー「PD-70AE」を自分の部屋で聴く会を催しました。もっとも、参加者はIさんと私の二人だけです。以前から僕の装置を知っている彼の感想が楽しみです。

再生装置は次のとおりです。部屋は10畳の洋間ですが、僕が日常使っている生活空間で、音楽の再生を志向した部屋ではありません。機器をつなぐ線(ケーブル)は、CDプレーヤーに添付されたものではなく、一定の高品質のものを使用しています。

レコードプレーヤー:ヤマハGT2000L
カートリッジ:デンオンDL103、オーディオ・テクニカAT150E/G
SACD/CDプレーヤー:パイオニア PD-70AE 
プリメインアンプ:デノン PMA-2000RE
スピーカー:JBL4425MKⅡ

音源としてあらかじめ準備したCDは次のとおりです。

ディジー・ガレスピー「An Electrifying Evening」(Verve 1961年録音)から『A Night in Tunisia』(チュニジアの夜)。購入したお店「オーディオコア」でも試聴に使ったCD。トランペット、アルトサックスのサウンドを確認しました。

   

キース・ジャレット「Standards In Norway」(ECM 1989年録音)から『Love Is A Many Splendord Thing」(慕情)。ピアノトリオによるライブ録音でライブ会場の雰囲気がするかどうか聴いてみました。

   

キャロル・スローン「Live at 30th Street」(Columbia 1962年録音 )から『On The Street Where You Live」(君住む街で)』。キャロル・スローンの歌声を聴いてみました。日本盤のレコードと聴き比べも。

   

ノラ・ジョーンズ「Day Breaks」(Universal 2016年録音)から『Burn』。Iさんがノラ・ジョーンズのファンということと、最近の録音のものを聴こうと取り出しました。

   

「まり・ミエ・ゆかりの大作戦」(WEA 1970年録音)から『白いブランコ』、『くちづけ』(歌:園まり)。歌謡曲やポップスはどうかと選んだアルバム。

   

カラヤン指揮ベルリン・フィルによるオッフェンバック作曲喜歌劇「天国と地獄」序曲(PolyGram 1980年録音)。この曲は、弦のアンサンブルに加え、クラリネットのソロ、ティンパニの突然の連打など、オーディオ的にも面白そうなので、選んでみました。 

   

(感 想)

Iさんの感想は、「CDというよりもレコードを再生しているかのようで、このプレーヤーのアナログ変換部分は素晴らしい」、「オーケストラなども、定位がきちんと出るとともに、奥行きも感じられ、CDプレーヤー、アンプとスピーカーの組み合わせもうまくいっているのではないか」というものでした。

個々には、ガレスピー(tp)の音は、販売店における試聴には及ばないものの、かなりよいこと、ヴォーカルについては表情がよく出ていて、園まりのフレージングがきめ細かく再現されて絶品に聴こえること、オーケストラの各セクションの音が分離し、繊細さも出ていること、、ジャレット(p)のライブ盤では、ホールの雰囲気が感じられたことなど、二人の感想は一致しました。

全体として満足しているので、当分、このシステムを使います。スピーカーの台の高さを低くするなど、セッティングを変えてみるのもいいかもしれないとアドバイスをいただきました。そのうちにパソコンを使ったオーディオも試してみたいと考えています。

オーディオセット

CDプレーヤー「パイオニアPD-70AE」

プリメインアンプ「デノン PMA-2000RE」

スピーカーのロゴ。

CDとレコードの聴き比べ用に取り出したレコード。3枚ともオリジナルではありませんが、30cm四方のジャケットはよいですね。


サラ・ヴォーン CRAZY AND MIXED UP

2017-11-22 20:04:03 | ヴォーカル(S~Z他)

お昼休みにブックカフェ兼古本屋の「まいまい堂」に珈琲を飲みにいったところ、4階で絵の展示をしているので是非見てくださいと言われたので寄ってきました。緒方真太郎さんという方の書いた絵でしたが、具象と抽象の間をいくような不思議な絵が飾られていました。しばし芸術に触れた気持ちになりましたが、そんな味わいもするアルバムを。

SARAH VAUGHAN (サラ・ヴォーン)
CRAZY AND MIXED UP (PABLO 1982年録音)

   

サラ・ヴォーン(1924年~90年)は、ジャズヴォーカルを代表する歌手の一人で、僕もマーキュリーレーベルのアルバムなどを愛聴しています。50年代から60年代に録音されたものに長年親しんできたので、80年代のパブロへの録音は敬遠していました。しかし、最近このCDを購入し聴いたところ、その素晴らしさに驚きました。

メンバーは、サラ・ヴォーン(vo)、ローランド・ハナ(p)、ジョー・パス(g)、アンディ・シンプキンス(b)、ハロルド・ジョーンズ(ds)。このアルバムはサラ・ヴォーン自身がプロデュースに当たっていて、ミュージシャンの選定、曲目や編曲をどうするかなど全てサラ自身になるものです。伴奏には一流プレイヤーが集められ、曲も歌いたいものをいれるなど、こだわりのアルバムです。

曲は、スタンダードが、「I Didn't Know What Time It Was」(時さえ忘れて)、「That's All」、「Autumn Leaves」(枯葉)、「In Love In Vain」、「You Are Too Beatiful」、それにブラジルのイヴァン・リンスの「Love Dance」と「The Island」、ピアノのローランド・ハナ作詞作曲の「Seasons」で全8曲。リンスとハナの曲は、スタンダード曲に続いて違和感なく聴けます。

最初の「I Didn't Know What Time It Was」の出だしから、サラ・ヴォーン(vo)は軽やかにスイングして、これぞジャズヴォーカルといった歌を聴くことができます。ジョー・パス(g)やローランド・ハナ(p)のソロも入り、ことにパスの粒だったトーンによるプレイは見事なものです。「That's All」におけるフェイクしながらのジャジーな歌唱、「枯葉」でのスリリングなスキャット、「The Island」でのボッサリズムへの乗り、しっとりとした「Seasons」などよく、「In Love In Vain」については、サラのこの歌を聴いて、初めて良い曲だと気づきました。

 【まいまい堂と緒方真太郎さんの絵】

まいまい堂外観

   

3階までは外の螺旋階段を上ります。

   

展示会場

風景画もありました。

このへんが緒方さんの特徴が出ている絵だということです。


近藤高顯著「ティンパニストかく語りき」(学研プラス)

2017-11-21 20:05:42 | 読書

コンサートで、ベートーヴェンやブラームスの交響曲を聴いていると、ティンパニが大きな役割を果たしていて、クラシック音楽の要の楽器だという気がしていました。そんな思いでいたところ、書店で、ティンパニのことを書いてあるこの本を見つけたので購入しました。

著者の近藤高顯(こんどうたかあき)さんは、1953年神戸市に生まれ、東京芸大卒業後、1980年からベルリンに2年間留学し、帰国後の85年に新日本フィルハーモニー交響楽団に入団。89年からは、同楽団の首席ティンパニ奏者を務めながら、エキストラとして国内外の演奏会に出演を続けています。

   

面白い本で一気に読み通しました。内容は大きく分けると2つで、著者がティンパニストになったきっかけや勉強、交友など自身に関わる私的部分と、指揮者との練習や演奏時におけるエピソード、ティンパニという楽器の紹介や同楽器の活躍する曲目について記した音楽創造の部分からなります。それらが、相互に関連しながら記されています。

目次を簡単に記します。

第1章 叩き上げ 人生のはじまり
第2章 オーケストラの現場で 叩き上げ
第3章 他流試合で学んだこと
第4章 ティンパニストの恐怖の一瞬
第5章 大作曲家たちはティンパニをどのように書いたのか

近藤さんがカラヤン指揮のベルリンフィルハーモニーの日本公演に出演した際の「カラヤンの振り違い事件」などが出てくる第3章は、音楽ファンからすると本書のハイライトでしょう。アバド、チェリビダッケという著名指揮者も登場します。

第2章の「オーケストラの現場で叩き上げ」では、新日本フィルの指揮者だった小澤征爾さんのことがでてきますが、小澤征爾がすごい指揮者なんだということが僕にも伝わってきました。読了後、ティンパニが親しみを覚える楽器になりました。良書です。

(著者写真)