姪の子供が妻のピアノ教室に通って来ている。
レッスンが終わると隣にある私の部屋に遊びに来る。
その日は買ったばかりのストーブの箱が置いてあった。
ダンボールから中身を取り出すのに1人ではやりにくい。
ちょうど良かった。
「おい。ちょっと手伝え」と命令した。
「はい◎君は下を持って」
「はい○君は、その上を持ってオレが中身を出したら発泡スチロールを外してくれ」
二人は位置に着いた。
「いいか。いくぞ」
と言って中身のストーブを持ち上げた。
ダンボールは一緒に持ち上がることなくストーブのみが上がってきた。
ストーブの下にくっ付いてきた発泡スチロールを○君が素早く外した。
「よーし、次」
同じ手順で次のダンボールに取り掛かった。
◎ 君は座り込んで下側を持ち○君はその上を持った。
「それっ」
やはりスムーズに出し終えた。
子供たちは、空いたその箱の中に入っていった。
「はい郵便でーす」と言って中に入れた発泡スチロールを渡しあった。
「よし写真を撮るぞ」と言って、その発泡スチロールを○君の頭に被せた。
日ごろお兄ちゃんに全ての点で敵わない◎君は嬉しそうに笑う。
少し仇をとった気分にでもなったようだ。
8個の発泡スチロールを被せて写真を撮った。
次は◎君の番だ。
小さくなってダンボールに沈み込んでしまった。
「はい。それじゃあ終了。帰るよ」
ピアノのレッスンが終わると私が姪の家つまり私の実家まで送っている。
子供たちは、まだ遊びたかったようだが、その時間はない。
車の中は懐中電灯の光が明滅する。
乗るとすぐに私が渡すからだ。
○ 君の自転車の補助輪の外す方法の説明が始まった。
◎ 君は、そんな話に興味はない。
下ネタで○君の話を止めようとする。
私は両方の話を楽しむ。
あっという間に到着する。