家訓は「遊」

幸せの瞬間を見逃さない今昔事件簿

骨董と渋柿

2011-11-08 09:48:39 | Weblog
甲府の友だちの案内で「骨董と渋柿の旅」をしてきた。

前回甲府を訪れたとき教わった骨董屋「夢よう」は残念ながら開いていなかった。

今回は連絡して開けて待っていてもらった。

外もなかなか稀に見る設えであったが中は聞きしに勝る秀逸な出来栄えであった。

これほど丹念に造り骨董とうまく合わせた総合的な屋敷は見たことがない。

家は本物の茅葺を移築し照明器具やタンスやテーブルなどもすべて本物の風格が味わい深く高価な食器でコーヒーを飲ませてもらった。

囲炉裏の床は厚手の板張りだが床暖房が効いていて素足で歩きたいほど心地よい。

はるかに高い天井には幾重にも組まれた梁が見事だ。

茅を留めている藁がまだ新しい。

人の来ない日には薪を燻(いぶ)して部屋全体に煙を充満させているそうだ。

つまり部屋の中は、まだ製作過程の途中なのだ。

この家が朽ち果てるまで燻蒸による防虫防腐は続く。

全ての骨董品が活き活きとしている。

気候風土に合った確かな美だ。

さてレストラン経営の友人のまかない食で昼を済ませ塩山駅前の甘草屋敷に向かった。

甲州百目柿がずらりと干されている。

裏では、その作業の真っ盛りだった。

やっと掌に乗るほど大きな渋柿の肩部分の皮をむき、あとはピーラーで縦に皮剥きする。

ワッカにした木綿のヒモで二個を結び横に這わせた竹に並べる。

約3週間で竹から下ろし形を成型して今度は平に干す。

独りで1個食べおせないほど大きな干し柿の出来上がりだ。

妻は二箇所のJAで50個以上購入した。

剥き終えた柿の皮を一袋130円で売っていた。

何に使うのか知らないが無駄にはしない。

今週には我が家の窓辺にズラリと並ぶであろう。

私は干し場作り担当でヒヨドリ対策担当だ。

雨に当てないで日には当てる。

風通しを考えて鳥や虫の来ないようにする。

朝4時15分起床で5時過ぎには出発した。

東名高速を走っている途中で毎朝のアラームが鳴った。

心地よい疲れと寝不足が眠気を誘うと思った。

しかし車の中で、あれこれ夢中で話しながらの運転だったので全く眠くはならなかった。