早くChinaを叩き潰さなければならないというのに、そんなことはお構いなしとも思われるとんでもない事件がおきているようです。
ハイチの大統領暗殺もそんな一つじゃないでしょうか。もしかしたらこれもChinaの思惑が潜んでいるのでしょうか。
宮崎さんが詳しく取り上げてくれています。どうやらChinaの影はないように見えますが、それも油断は出来ませんね。
それにしても、世界はどうしてこうも混沌としているのでしょうか。これも人間の欲がなせる業なのでしょう。
通巻第6981号
ハイチの大統領暗殺の黒幕は誰か? コロンビア、仏蘭西、カナダが絡む暗殺団
フレデリック・フォーサイスの『戦争の犬たち』を連想してしまった。
7月7日未明、ハイチで大統領が暗殺された。
2016年に当選したモイーズ大統領は首都ポルトープランスにある自宅を急襲され、銃殺。クロード・ジョセフ首相代行が 臨時 の大統領代行として治安の維持にあたり、米国に治安部隊派遣を要請した。
殺し屋グループは、コロンビア国籍が主体の23名の暗殺団で、四名が銃撃戦で死亡、多くは首都の台湾大使館へ逃げ込 み、よ うやく11名を拘束、ほかの八名が逃亡中(7月10日時点)。
背後関係は不明だが、その後、様々な情報が飛び交う中で、一つの筋が見えてきた。
ハイチ経済を事実上動かすのは、マルテリー元大統領の一族と、リジナルド・ボウロス(前ハイチ商工会議所会頭)である。 しか もNYタイムズが伝えるところでは、この二人は前月までに秘かにワシントンを訪問し、ロビイストと契約を結んだという。
ボウロスは最近まではモィーズ大統領に親しかった。
現地で上がっている声は、ジョセフ首相代行をすげかえ、あたらしくアリエル・ヘンリーを宛て、大統領にはジョセフ・ラン バー トがふさわしいという。だが、これらは表向きの動きであって、水面下では反モイーズ勢力内部での暗闘があるという。またボウ ロスが拘束されたという情報もある。
ハイチは北海道の半分以下の面積しかなく、資源もそれほど豊ではない。貧富の差が激しく、スラムが拡がるとかと思えば丘 陵地 帯には豪邸が建ち並んでいる。
高級車と中古車が混淆して、道路には歩道がなく、町は騒然雑然としている。
ハイチはカリブ海の島国で、人口は1100万人もいるが、極貧国なうえに台風、地震、疫病がつづき、日本も自衛隊を災 害救 援に派遣し、数百億円の援助を行ってきた。なにしろ治安が悪く、主たる産業は誘拐ビジネスである。
首都ですら政府のまともな統治は機能していない。無法地帯とも言える。
ビル・クリントン元大統領はハイチへの思い入れが深かった。ヒラリー夫人との新婚旅行先でもあった。台風被害のおり は、率先した救援政策を展開した。
ハイチは英語読みでは「ヘイティ」。フランスはHを発音しないので「アイティ」。日本語表記は「海地」である。
表向きハイチ救援とは言っていたが、クリントン夫妻は、他方で外交政策を献金の多寡によって自由自在に操っていた形跡 も濃 厚。じつはヒラリーの醜聞を裁判で証言する予定だったハイチ政府元高官が、直前に不審死した『事件』も起きている。
フレデリック・フォーサイスの傑作『戦争の犬たち』を連想してしまった。これは映画にもなったので、ご覧になった読者 が多 いかも知れない。
傭兵軍団を組織するプロの戦争屋は、背後を明かさない依頼主が、アフリカの資源リッチの国を、自分たちの傀儡大統領に統 治さ せるために、現政権を転覆させる計画を抱く。襲撃は成功したが、土壇場で、プロ達は依頼主を裏切り、傀儡大統領をついでに殺 害し、監獄にいた民主派活動家を新しい大統領に据えるというサスペンスで、実際にフォーサイスは、セェイシェルズの軍事 クー デター未遂事件にも絡んだ。
筆者がもうひとつ思い浮かべたのは三島由紀夫の『旅の絵本』で、ハイチに触れている個所だった。
気味悪いブードゥー教の呪術が横行する場所だと、書いた。
ハイチの同じ島の西はドミニカ。島を分けて国が異なるのはボルネオ、チモール、キプロスなど世界にまだ幾つもある。
さてモィーズ大統領暗殺だが、彼の暴政への評判は海外にも聞こえるほどだったが、なぜコロンビアの殺し屋が、ドミニカ から 潜り込んだのか。犯人らはなぜ、台湾大使館へ逃げ込もうとしたのか、フランスは旧宗主国として、どれほどの利権をまだ維持し ているのか。キューバなどの左翼政権はいかなる対応を取るのか、米国の諜報機関はまったく絡んでいないのか。
背後関係を探るのは、まだまだミステリーの域にある。
こうやって世界を見ると、日本の凄さに改めて感謝したくなります。劣化した政・官・財・マスメディアなどに苛立ちますが、世界と比べると本当に素晴らしい国を造り上げてきてくれたものだと先人に感謝するしかない。
それだけに、一日も早く再生したいものです。