宮崎さんが以前からChinaとの対立を警告してくれているパキスタンで又しても大きなテロがあったようです。
宮崎さんが詳しく報告してくれています。Chinaに対する攻撃があちこちで始まったようです。いよいよChinaの終焉が近いのでしょうか。
ここは、テロ組織を全面的にバックアップしてChinaを叩き潰す手もあるのじゃないでしょうか。以前のアメリカならやりそうな手ですが、今やそんな根性はないのかも。
「宮崎正弘の国際情勢解題」より 令和三年(2021)7月18日(日曜日)
弐 通巻第6985号
李克強首相が緊急にカーン首相(パキスタン)に電話を掛けた
ダム工事現場で爆弾テロ。中国人エンジニア 9名が死亡
パキスタン最大のダム工事現場はダム水力発電所だ。
世界最大級と言われる中国の三峡ダムでも高さが185メートル。パキスタンで、中国の葛州堤集団(CGGC)が建設してい るダス・ダムは高さが242メートル。5400メガワットを発電し、電力不足のパキスタンの電力を補う世紀のプロジェクト だ。
6月18日にイスランン・カーン首相は自ら現場を訪問し、「世紀のプロジェクト、素晴らしい」と中国を礼賛したばかりだっ た。
総工費48億ドル。世界銀行が7億ドル。中国工商銀行が15億ドル。ドイツ銀行が10億ドルを融資し、2025年の完成を 目ざしての突貫工事。現場では8000名のパキスタン労働者が働いているともと言われるが、雇用問題ではいつも中国は当該国 と問題を起こすので、宣伝と実態は異なるのだろう。
地図で場所を確認してみると、よく分かる。カイバル峠のあるカイバル・パクトンクワ州。アフガニスタンと国境を接する北西 部。ペシャワールが中心都市で、治安の悪さは過去一世紀変わらない。アフガニスタン難民だけでも30万以上が住んでいる。
爆破事件は7月14日に起きた。
中国人らを乗せたバスがダムの工事現場へ向かう途中で爆破され、川岸に転落、13名の犠牲者のうち9名が中国人エンジニア だった。
李克強首相はじきじきにカーン首相(パキスタン)に電話を掛けた。そして中国公安部が15名の捜査スペシャリストを派遣す るとし、16日には現場に到着した。早業?
何を怖れたのか?
中国の「一帯一路」の目玉は、パキスタンに建設中の[CPEC](中国パキスタン経済回廊)である。合計620億ドルと投 じて、鉄道、高速道路、光ファイバー網、発電所、そしてグアダール港。
グアダール港については小誌でも何回か報じたが、ようするに現地の雇用は皆無に等しく、工事現場は中国から運ばれてきた中 国人労働者ばかり、その飯場バラックは高い塀をめぐらし、周辺をパキスタン政府軍が警備している。
中国はグアダール港の軍港化を狙っていることは明白であり、パキスタン国民は不快に思っている。あまつさえグアダールはバ ロジスタン州に属する。
▲なぜ中国人は嫌われているのか、中国人が理解できないのだ
パロジスタン州は、もともと独立した王国であり、国王陛下は英国に亡命している。パロジスタンは、パキスタンからの独立を 叫んでいて、武装集団がある。
パキスタン各地で中国人を狙ったテロ事件が頻発しており、グアダールでは中国人が宿まる豪華ホテルが襲撃された。
パロジスタン州の州都=クエッタでは中国大使が宿泊中のホテルが爆破された。カラチでは中国が買収した株式取引所が爆破され たほか、クエッタではとくに中国人への殺人、誘拐事件が横行している。
世紀のプロジェクトが、パキスタン国民から感謝されていない実態をはからずも証明している。
「こんなはずではなかった」。なぜ現地人は中国を恨んでいるのか?
中国は緊急の協議を開催したようで、李克強首相がイスラン・カーン・パキスタン首相に電話を掛けたのだ。
中国の目玉が、標的とされたことは、中国共産党にとって、メンツに泥を塗られたような感覚なのだろう。
中国はすぐさま公安捜査員を現地に派遣し、テロの根源、背後関係、パキスタンの反中感情などを調べるのである。
それにしても、宮崎さんが警告していた通りになってきたようです。これが、Chinaの終わりに繋がってくれることを期待しますが、しぶといChinaはこれでも崩壊しないのでしょうか。
やはり、金の亡者共が提供する資金が助けているのでしょうか。その金の出元が日本というのも何とも情けない。