ロシアがチェスの世界チャンピオンなどを外国のエージェントだと発表したようです。
クレムリンには余程気に入らないらしいと宮崎さんが書いてくれています。ウクライナ戦争の苦戦がロシアに余裕を無くしているのでしょう。
いよいよ敗戦が濃厚という証拠でしょうか。
「宮崎正弘の国際情勢解題」より 令和四年(2022)5月21日(土曜日) 通巻第7342号
ガルリ・カスパロフ(チェス世界チャンピオン)とホドルコフスキー
「やつらは外国のエージェントだ。ウクライナが資金源」とロシア
ロシア当局はカスパロフ(チェス世界チャンピオン)とホドルコフスキーを「外国のエージェント」リストに加えた。プーチン 批判の発言、西側メディアへの頻出がクレムリンには、よほどお気に召さないらしい。
「かれらの活動資金は外国(ウクライナを指す)からでている」とも。外国から資金援助で暮らしている国が、そんな資金があ るとも考えにくいが。。。。
ガルリ・カスパロフはアゼルバイジャン生まれのユダヤ人、母親はアルメニア人。幼い時からチェスの特訓を受け、十五年間も 世界チャンピオンの座にあった。
プーチンの登場とともに政治活動をはじめ、「ロシアオープン財団」を設立、また野党「もうひとつのロシア」から2007年 には大統領候補に推された。
カフパロフは十年前に米国へ事実上亡命し、ウォールストリート・ジャーナル等にロシア政治問題を寄稿している。
ミハイル・ホドルコフスキーはモスクワ生まれのユダヤ人で、小さな銀行経営から石油を扱う「ロスプロム」を設立し、総合商 社のように他分野に進出、石油ビジネスを一本化した「ユコス」は一時、ルクオイルと並ぶ大手となった。
プーチン批判の政治活動が活発となり、また野党に巨額の政治献金をしたため、逮捕。シベリアのチタ刑務所に十年服役後、ド イツへ出国し、現在は英国に暮らしている。
ホドルコフスキーは、ロシアの中国接近に関しては「交渉を得意とする中国はロシアを根底から揺さぶるタフネゴシエーターで あり、プーチンの中国接近は間違いである」と批判したばかりだった。
それにしても、皆ユダヤ人というのも驚きます。やはり優秀だという証拠でしょうか。
独裁者にとっては、こういう批判の声を挙げる人達は一番腹立たしくて許せないのでしょう。殺さないのは有名人過ぎるので騒動になるのを警戒しているのかも。
いずれにしても、独裁国で反対の声を挙げるのは勇気がいることでしょう。Chinaでおとなしくしている日本の経済界のお偉いさん達には到底無理なのでしょう。