マスクのTwitter買収が取りやめの可能性もあるようです。Twitterの実力が過剰に評価されている可能性があるようです。
宮崎さんが報告してくれています。マスクの買収価格を下げる為の作戦のようにも見えますが真実はどうなんでしょう。
どうせなら、TwitterよりYouTubeへ買収相手を替えて欲しいものです。そんなことは有り得ないのでしょうか。
「宮崎正弘の国際情勢解題」より 令和四年(2022)5月19日(木曜日)弐 通巻第7339号
マスクのツィッター買収は取りやめの可能性
ユーザーの20%がスパムとフェイク口座、買収金額と見合わない
ツィッター買収に440億ドルを注ぎ込むとして、210億ドルは自己資本からだと世界一の富豪となったイーロン・マスクは 会見した。前ツィッターCEOだったジャック・ドーシ-と事前から連絡を取り合っていたことが分かった。
SEC(米証券取引委員会)は「5%以上の株式買収の届け出義務を(意図的に)遅らせたのか、どうかを調査する」とした。
5月13日にマスクはいったん「買収の中断」を発表し、5月17日になってツィッター買収は「ユーザーの20%がスパムと フェイク口座だとわかった。これじゃ、買収金額と見合わない」と発言する。市場は買収価格の値引き交渉の武器ととったが、究 極的に違約金を支払って買収をとりやめるのではないか。
マスクはこうも言った。
「ツィッターのSECの報告ではスパムとフェイクは5%内外としていたが、じったいは四倍だ」とし、「企業価値が提示金額に 見合わない(値下げを示唆した発言ともとれるが、買収は成立したとしてもSECの執拗な照査と議会聴聞会などがあり、実現は はやくとも年内になる)。
ツィッター買収の目的を「トランプ前大統領の言論を封殺したような弾圧的な措置は問題であり、私がCEOとなれば、直ちに トランプ口座を再開させる」と説明した。
ところが、トランプは独自のネット網を立ち上げ「ツィッターには戻らない」と声明しており、マスクの問題提議はたしかに大き な、時代的な衝撃を世界にあたえたものの、アドバルーン効果を十二分にあげたとみてよい。したがってツィッター買収にマスク は興味を失ったのではないだろうか。
5月18日のイーロン・マスク発言は「トランプは自己の言葉で政治を語った。いまの大統領は誰がなってもテレプリンターを棒 読みしているだけだ」と熱い声援をトランプに送っているのである。
言論空間で「政治的には中立であるべきだ」とも発言している。
▲新たな、そして最も深刻な問題は中国である。
マスクはEV「テスラ」の筆頭株主である。本社はテキサス州オースチン。上海に工場があり、全世界でテスラは935222 台を販売したが、このうち473600台は中国での売り上げだった。中国では前年比2・26倍という好成績だった。
EV技術を盗み取った中国としては、いずれテスラを脅威と見なすだろう。現にエンジンが爆発したトカの難癖をつけて、20 万台がリコールされたという報道がある。
また上海がニケ月にわたってロックダウンされているため、テスラ中国工場でも生産中止状態が続いている。
さて中国ではツィッターは禁止されている。
ところが、中国共産党だけはツィッターを使い放題につかって世界中に政治宣伝をまき散らしている。ツィッターが政治宣伝戦 争で効果的な戦場であると認識しているからだ。
中国では西側のような自由な言論は許されず、習近平批判も台湾擁護も削除されるばかりか、LGBTQ関連も御法度、ポルノ も当然、したがって中国で多数の国民は新彊ウィグル自治区で何が起きているかも知らないし、経済が行き詰まっている現実を感 得出来ないでいる。
中国の現実と言えば、ツィッターに似たウェイボは5億7200万人のユーザーがいる。テンセントのWeCHATは毎日12 億人が使っている。この巨大市場にマスクがツィッター買収後に挑戦するとしたら、逆にテスラさえ上海から追い出されかねな い。
年初来、GAFAMの株価は20-30%株価下落をしめしており、「さようならGAFAM」の時代がまもなく訪れるだろ う。
ツィッターの企業価値は半分まで下げると見れば、440億ドルなど、将来、悔恨の種になるだろう。
マスク対Chinaの争いなんてのも面白そうですが、ここでマスクが潰されるのも惜しいですね。何とか生き残って左翼撲滅に頑張って貰いたいものです。
この戦いは保守にとっては貴重なだけに何とか生き残って欲しい。