昨日数日かけた海女小屋、後は初江とサザエやアワビの貝殻を配すれば完成のつもりであった。始めは海が見えているほうが良いだろうと、もっとガラアキだったのを大分囲ったのであったが。しかしまだ“小屋感”に乏しい気がしてきた。海女小屋というと、中で焚き火で獲物を焼いて食べたりするので焚き火跡が必用だろうと、下方のスペースをを重要視したが、小屋というと雨風がしのげる所。つまり小屋感をより出すには重要なのは屋根であろう。しかし何かで覆ってしまうと撮影時の光線状態とは違ってきてしまう。そこで青空を入れるためにもオープンな状態にし、さらに窓状に切り取った向こう側に対岸が見えるようにした。竹竿はよけいな物を隠すために必用であったが、このおかげで海女小屋の中のほんの狭い空間という感じが出て、口さがない海女仲間のオバサン連中の目を気にすることなく、初枝は新治のことを想えるのではないだろうか。
初江役をお願いするAちゃんの父親から、来週来るので撮影はどう?とメールが着た。背景が出来た分だけでも撮影しておきたいところである。その父親が自分がいた方が?というのだが、Aちゃんを溺愛する父親の目の前で、海女姿の娘を撮影するというのは、どう考えてもやりやすいとはいえない。セコンドに付いたドリー・ファンク・シニアの前でドリー・ファンク・ジュニアと試合するようなもので、いつクレームを付けられリングに乱入してくるか判ったものではない。なんとか穏便に断わりたいものである。
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