明日できること今日はせず
人形作家・写真家 石塚公昭の身辺雑記
 

一日  


ついこの間、半袖のTシャツで歩いている人を見たと思ったら、急に寒くなる。私のような“全方行的”方向音痴は、ついうっかり、今年もあとわずかだな、などとよぎりそうになる。 ヨーカドー木場店に出かけると、入り口に多数の警官。囲まれた老婦人がなにやら説明している。ひったくりでもあったのだろうか。うろついてる警官に、何事かと訊こうかと思ったが、警官というもの職業柄、人と話す時、目の奥を探るような目つきをする。あれは自動的にカチンと来るものである。病的な方向音痴の私も、交番で道を尋ねるくらいなら、迷った方がマシと思っている。しかしそれは、私に社会人という感覚が希薄なために生じる罪悪感でそう見えるのだと、ヒドイことをいう奴がいるが、その通りであろう。

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