明日できること今日はせず
人形作家・写真家 石塚公昭の身辺雑記
 



今年の桜はいつまで持つのか判らないので、木場公園まで出かける。自分を棚に置いて、平日から、この連中は何をしている、というほど花見をしている。間を縫って写真を撮っていたが、幸い何が気に入らないのか、相手にされていない桜があったので撮る。歩いていると、人のいない広い道で、自転車を置いてぼんやりしている中国人のオジサンに話しかけられる。私に写真を撮って欲しいという。去年上野で撮ってもらったら胸から上しか写っていなかったそうである。お安い御用と、年季の入ったズームつきインスタントカメラを受け取るが、オジサン渡すときに、ズームを思いっきり伸ばして渡す。まずそうやってから写すものと思い込んでいるらしい。これではよほど遠くに行かないと全身は入らない。珍しく、私よりカメラについて知らない人とカメラの話をしたので、ここぞとばかりズームについて説明する。国の友達に送るので、この木の前で撮ってくれというのだが、それがただの杉である。何もこの季節に杉じゃなくても、と桜は良いのかと訊くが、興味がないらしい。別れて5メートルくらい行ったとき、国に送るにしてはシャッターのタッチが怪しかったので、念のためもう一カットと振り返ったらもういず、唖然とする。タヌキに化かされたかのようであった。 K本で今日の話をMさんにしたら、杉じゃなくてメタセコイヤだったんじゃないの?といわれた。

過去の雑記
HOME


コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )