明日できること今日はせず
人形作家・写真家 石塚公昭の身辺雑記
 



予定では今頃、ロシアバレエ関連の2度目の個展をしていたはずなのだが、ディアギレフを作ったきり頓挫している。気にはなっていて、今日もコクトー研究科のFさんと、電話でそのことについて話したばかりである。そんな晩にebayで、終了4時間前の、ニジンスキーのオリジナルプリントが出品されているのを見た。1915年、最後のアメリカ公演時の写真で、すでにディアギレフとは縁が切れており、この時は、ニジンスキーがロシアバレエ団を率いたが、そもそも人をまとめ、率いる能力などない彼は、団員ともうまく行かなくなり、頭に変調をきたしはじめ、数年後に発狂して、後半生をほとんど無反応な人間になってしまうのである。ニジンスキーのオリジナルプリントなど、そう出るものではないが、世の中には、自分の持ち馬に、バレエダンサーの名前を付けるような人間がゴロゴロしているわけで、私など、とても手が出ない価格で落札された。写真では、女装した男にしか見えない団員に、ニジンスキーが何事か語りかけているようだが、私には、ジッとしているから、早く私を作れ、といっているように見えるのである。

01/07~06/10の雑記
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