エドガー・アラン・ポーを画像検索してみると、イラストレーション、レリーフ、彫像等々、正像、左右逆像ほぼ半々という感じで、実に無頓着に作られ続けている。ポーの顔はかなり歪んでいるので左右対称とは程遠く、そもそも真ん中にある鼻自体が曲がっているのだから、左右逆像では大分人相が違ってしまうのである。あっち向いたりこっち向いたり、こんな人物は始めてである。 日本の着物のあわせというのは、時代によって左右変ったことがあったそうだが、洋服にそういった歴史がないのであれば、ポーの有名な写真はボタンが逆についていることから左右逆像の裏焼きということになる。混乱の原因はコピーライトの文字が正像であることであろう。 それにしても松尾芭蕉を制作した時に、生前、面識のある弟子達が描いた肖像画が残っているのにかかわらず、まったく無視され、そこらに転がっている適当な老人をモデルにしたかのような像が作られ続けているのに呆れて以来のことかもしれない。
世田谷文学館』展示中
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