明日できること今日はせず
人形作家・写真家 石塚公昭の身辺雑記
 



何度か書いて来たことのくり返しになってしまうが。 オイルプリントの個展を開催し、個展に限らず、オイルプリントを知ってもらおうと、ことあるごとに出品していた頃。江戸川乱歩の本を作ることになり中断することになった。それまで人形を使い、合成を既に試みてはいたが、主な撮影法はまだ手持ちによる撮影であった。しかし人間大に見せるためには人形を常に最前に配する必用がある。毎ページそれでは本は成り立たない。そこで合成を多用することになった。続いて隔月で4年続いた都営地下鉄のフリーペーパー『中央公論Adagio』である。人物をちなんだ特集場所に配することになったが、都営地下鉄沿線に画になる場所が少なく、人物をただ立たせても表紙にならない、合成のみで対処して行くことになる。そして1カットのために人物像を制作するというスタイルになっていった。非効率も甚だしいが、頭に浮かんだイメージがそのまま画になる面白さがあった。『モダン藝術写真展』で人形を撮影した最新作を旧作のセミヌードと並べた時、もうこのヘンで良いのではないか。これ以上いくとイメージをただ弄んでしまうことになりそうだと感じた。それを瀬戸際で停めていたとしたら、オイルプリントという技法の特性ゆえであろう。グループ展前は終了後、ポーの『黒猫』などすぐ制作を始めるつもりでいたが、まず撮影したのはヌードであった。オーデイションをしたわけでなし、一般女性の服の下からは想像を上回った裸が現れたし、ポーズも粘土のようには思ったようにはならない。しばらく人物撮影に専念してみようと考えている。さらに後回しにしてきたフィルム類のチェックと整理を始めることにした。

オイルプリント制作法

インキング映像↓

http://youtu.be/kZozcEqgKsE 

過去の雑記

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