明日できること今日はせず
人形作家・写真家 石塚公昭の身辺雑記
 

刺青  


T千穂にて鍋をつつきながら女刺青師の彫◯ことKさんと打ち合わせ。Kさんは若くして住み込みで修行した人で、浮世絵由来の古典的な墨を得意とする。彼女にはヌードの撮影をお願いしているのだが、きっかけは修業時代、最初は手の届くところに自分に墨を入れ、次に弟子同士で。背中には師匠の作品も入っていると聞いた。その玉石混交状態は刺青のプロならであろう、と想像したからである。しかし部分の画像を見せてもらう限り、アップでこそ現在の技術とくらべれば“習作”らしくはあるが、期待したような玉石混交的な画にはなりそうにない。自分の肌に墨を入れるのであるから、修業時代とはいえ、相当な覚悟を要したに違いない。 そうこうして、Kさんから手彫りしているところを撮って欲しいといわれた。刺青には機械彫りと手彫りがある。彼女は手彫りが好きだそうだが、時間で料金が決まる都合上、時間がかかる手彫りの機会は少ないらしい。墨を入れているところ、といえば、墨を入れられている人が必用なわけで、おかげで被写体が一人増えることになった。背中全面に、見事に彼女の作品が入った女性である。 ところでオイルプリントは、4色分解して、プレス機により転写すればカラー化が可能である。一度試みたが実に手間がかかる。また完成作に水彩絵の具で色を差したこともある。だったら刺青用顔料を直接使ったらどうだろう、と思ったが、手彫り用の顔料は公開してはならないことになっているそうである。聞いてみるものである。 彼女は蛇を2匹飼っている。連中も撮影に参加させたい、と提案すると大変喜ばれた。

オイルプリント制作法

インキング映像↓

http://youtu.be/kZozcEqgKsE 

過去の雑記

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