仙人が住まうが如き風景は『月下達磨図』と、日本に本格的禅が定着していないことを知り、来日した蘭渓道隆師の、来日前に、仙人郷的風景を背に、面壁坐禅する姿の2点をさ予定している。 奇岩怪石といえば、頭に浮かぶのは実際の岩石ではなく、曾我蕭白の『寒山拾得図』のまるで結晶の塊のような奇怪な岩肌である。「絵だと思って好き勝手な風に描きゃがる。」と悔しくも楽しい、という曰くいい難い感情を私に抱かせる。山中で戯れる2人は、最初からイメージしながら作るに至ってはいないが、そもそも寒山拾得などというものは、一生作り続けるに値するモチーフである。慌てることはない。 山中の寒山拾得を描くのであれば、曽我蕭白個人に向け奇岩怪石を作ってみたい。その場合は石膏で作るべきだろう。
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