毎日ひとつのことしかしない。昨日木曜日はマッサージの日。ケーキを作っておいてあげようと思ったのだが、水曜日、さすがに疲れてやる気が起こらなかった。気だけではもう何にも出来ない。
今日は、眼科に行こうと予定しておいた。出るついでに、郵便局で用事を済ませた。11時過ぎに行く予定だったが、ちょっと早すぎて10時半には着いてしまった。患者さんが大勢待っている。この分じゃ~、また1時間以上待つことになる。結局1時間半待った。Ipadを持ってきたので、ニュースを読んでいる。
思い出して、文庫から「あのときの王子くん」をあけて読んだ。Ipadを買ったばかりのとき、わけも分からずに入れてしまった電子書籍だ。「あのときの王子くん」なんてタイトルだったので、てっきり童話だと思ったのだが、開けてみると、「星の王子さま」だった。「星の王子さま」とはご存知、サン・テ グジュペリの作品である。サン・テグジュペリの作品はそのほか「夜間飛行」「人間の土地」「南方郵便機」とこちらは翻訳で読んでいる。
「星の王子さま」(Le Petit Prince)は岩波書店が著作権を持っていたのだが、40年過ぎて著作権が失効したので、2005年からどどっと新しい翻訳が出て、いまでは20冊にもなっているそう。これはその一冊だったのだ。岩波書店の発行したのは内藤濯さんの訳。もちろんこの本は何回も読んだし、持ってもいる。フランス語の原書、英訳もある。うん?この英訳は、ネパールにあ-げたかな??
「Le Petit Prince」との出会いは、学生のとき。フランス語のテキストだった。とても気に入った。授業では終わりまでは読まなかったので、後は自分で何度も何度も読んだ。一時期、星の王子さまがブームのようになり、やたらともてはやされた。
「あのときの王子くん」は内藤濯訳が染み付いてしまった年代には違和感がある。例えば、星はかせ、なんて言葉、一般的なんだろうか。宇宙に関心のある今の人たちには、天文学者でよかったんじゃないかな。無理してる感じが各所で見られた。原作のフランス語の言い回しも覚えているので、なおのことだ。ただ、翻訳ではなく、サンテグジュペリの認識、フランス人のいやみとでも言った方がいいかもしれないが、気にかかることが数箇所出てきた。
ちょうど「図書2月号」の表紙に見かけない言葉の「Le Petit Prince」の表紙が載っている。説明を読むと、トルコ語版だった。「Le Petit Prince」は何カ国かは忘れてしまったが、かなり多くの国で翻訳されているはず。Le Petit Princeの初版は1943年、作者がアメリカに亡命していたUSAで発行された。サンテグジュペリはパイロットであった。1944年7月31日、偵察飛行に飛び立って、消息不明となった。私が読んでいた時代はここまでだったが、彼の愛機が地中海で見つかり、引き上げられ、遺品から彼のものだと確認されたそうだ。彼を撃墜したパイロットも分かり、サンテグジュペリだと分かっていたら、撃ち落とさなかったものを、という言葉も伝えられている。