沖永良部島のいとこが生キクラゲを送ってくれた。大きなキクラゲ、しかも肉厚。さっそく味付けを変えて炒めてみた。スープにも入れた。こりこりとして美味しい。乾燥キクラゲを戻したものとは食感が違う。もっと歯ごたえがある。まさにクラゲだねぇ。乾燥キクラゲを戻して、私がよく使うのは、おからを炒るとき。シイタケとは違う食感があるから、油揚げ、ニンジン、ネギ、シイタケに細く切って入れている。あのコリコリはゼラチン質。
生の美味しさを分かち合おうと、みんなに分けたが、二人家族では1袋も食べきれない。そこでキクラゲのレシピを探したり、保存の方法を探したりした。保存方法としては冷凍があった。いったん熱湯をかけ、水分をよく拭いて冷凍するとあった。そのままでも、刻んでもよいと書いてあった。でも面倒なので、そのまま冷凍することにした。一枚、一枚皿に並べ、冷凍してから、ジプロックニいれもういちど冷凍庫に入れた。こうすればくっつかないからだ。餃子のとき、ばらばらに冷凍して、袋に入れて冷凍しているからこの方法を使ったのだ。冷凍したものの味はどうだろう?
キクラゲはキノコの仲間である。中華の食材として知られている。中国語の「木耳」は形から来ているのだろう。木に生えている耳。うん、わかりやすい。日本語のキクラゲは、木のクラゲ、こちらは食感から来ているネーミングだろう。いまでこそクラゲはめずらしい食材ではなくなっているが、キクラゲの名付け親は、クラゲを食べていたことになる。いつごろからクラゲが日本で食べられるようになったかはちょっと分からなかった。日本でも「耳茸(ミミタケ)」という名もあるようだ。
そこで興味を持って、キクラゲを調べてみた。なんと英語では「Jew's ear」、フランス語では「oreille de Judas」 ドイツ語では「Judasohr」 いずれも「ユダヤ人の耳」という意味である。耳は分かるけど、なんでユダヤ人なの?なんかいやな感じはしたが、探すとこんな記述が見つかった。「ユダヤ人の耳」とはイエスを売った「ユダの耳」をさしている。その後、ユダは後悔して、首吊り自殺している。そのユダが首をつった木がニワトコで、キクラゲはニワトコに多く生えるから、というものである。あらま~、ひどい話。こじつけもいいところ。おそらく欧米人はキクラゲを食べないから、こんなこじつけをしたのだろう。ニワトコならずとも落葉樹にはキクラゲは生える。