ケンプが弾くベートーベンのピアノソナタは全曲持っていた、過去形なのは、以前のはテープだったので、ネコがおしっこをかけてしまったので、ずいぶん前に廃棄してしまっていた。そのケンプの最後の録音で1~32番までの全曲 CD8枚 が4000円足らず、というのを見て、買ってしまった。それが今日、陶芸から帰ると届いていた。さっそくにかける。慣れ親しんだケンプの演奏だ。好みもあるが、時代の音というものもあるだろう。ケンプやバックハウスを聞いて育った私にはケンプの音は芸術性はもちろんだが、それ以外にも安定感がある。とうぶん我が家にはケンプの演奏が鳴り響くことになる。
もっとも隣で大きな音で聞かされるのは、テレビの横に座っているドス(めんどり)。モーツァルトは毎日聞かされているが、ベートーベンはおだやかじゃないからね。でも、そのうちになれるだろう。
ここのところPathetiqueの第二楽章が口をついて出ていた。
説明書は、英語、フランス語、ドイツ語。日本語はない。だから安いのかも。グラモフォンのマークはついている。ソナタは1番から順序に従って収録されている。ただ「告別」がフランス語で「LES ADIEUX]となっているのに気がついた。グラモフォンなのに。以前、ベートーベンがフランスの出版業者がフランス語でLES ADIEUXとタイトルをつけたことに怒ったというのを読んだことがあったからだ。
もうひとつ口をついで出てくる曲がある。オペラのアリアだろうとは思うが曲名がどうしても思い出せない。思い出せないというのは気持ちが悪い。思いつくアリアをYou Tubeで出して聞いているが、なかなか当たらない。音楽はどうして検索するのかな、歌ってもダメだろうし。
日曜日の真夜中、内田光子 イン ザルツブルクが放映されていた。内田光子は好きな演奏家の一人である。毎日のようにかけているモーツァルトのコンチェルトは内田光子の演奏である。午前3時まで聞いていた。ソロだけでなく、室内楽やピアノの伴奏も演奏していた。そこで久しぶりにシェーンブルクの「月に憑かれたピエロ」を聞いた。昔はそうでもなかったが改めて聞くと、なかなかいいね。