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ただただ、あきれた

2017-04-28 10:45:33 | 日記
少し前のことだが、新聞でどこかの大学教授がなくなってその蔵書1万6千冊を市に寄贈したが、倉庫に10年間もしまいっぱなしだった、それを知った遺族から返還を求められ、返した、という記事を読んだ。郷土史など貴重な文献が含まれている、ということだった。

昨日のニュースだが、故桑原武夫さんから寄贈された蔵書1万冊余りを、2014年に邪魔だからと処分してしまったという記事を読んだ。これにはショックだった。桑原さんと言ったら、文化勲章受賞者でもあり、日本を代表する知識人だった。人文科学だけでなく、登山家としてのエッセイもあり、ずいぶん読んだものだ。蔵書の中にはフランスの貴重本も数多く含まれていたようだ。記事には処分としか書いてなかったが、役人の性質上、古本屋に譲渡したとは考えにくい、おそらく焼却処分されてしまっただろう。もったいない。

個人の蔵書は、どういう本を読んでいたか、どういう影響を受けていたか、などなど、その人のひととなりを研究する上では実に役に立つものだ。今回もそういう研究者が閲覧したいと申し出て、事実が発覚したようだ。閲覧者が少ないというのが処分の理由だったようだ。確かに関心のないものには本はゴミかもしれない。しかし人によっては宝の山でもある。処分も、古本屋へ売りさばいてくれればまだ生きただろうに。

京都というところはもう少し文化があるところだと思っていたが、役人は全く文化のぶ字もないとみえる。こういう資質のない人材をそういう部署に置くほうも置くほうだ。

ただただあきれている。しかし、こんなこと氷山の一角だろうな。
コメント
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