PRTRって聞いたことある?
1999年、「特定化学物質の環境への排出量の把握等及び管理の改善の促進に関する法律」が公布された。この法律の柱のひとつ、有害化学物質が環境に排出される量や廃棄、移動量を公表する制度がPRTR。
Pollutant(有害科学物質) Release(排出) and Transfer(移動量) Register(届出制度)の頭文字をとったもの。要するに、化学物質がどこから、どのくらい排出されているか知って、少しでもそれらを減らして健康や環境へのリスクを減らすための制度。
対象になる化学物質は354の化学物質。
◇ 人の健康や動植物の生息や生育に支障の恐れのあるもの。
◇ その物質自体は上記のような恐れがなくても、環境中に排出された後で化学変化を起して容易に上記の化学物質を生成するもの。
◇ オゾン層を破壊し、太陽紫外線放射の地表に到達する量を増加させ、人の健康を損なうおそれのあるも。
身近な物質を見てみると、PRTRに指定されている物質の多くは合成洗剤の主成分が占めている。家庭から排出されている有害化学物質の55%超が合成洗剤。トップはLAS,2位は防虫剤。防虫剤やトイレの芳香剤も問題。
ちなみに最近食品から検出されたトルエンは全国すべての有害化学物質排出量のワースト10のダントツのトップ。続いてキシレン、エチルベンゼン、塩化メチレン、LAS,AEと合成洗剤成分が続く。
参考:
▼「市民ガイドブック」 環境省環境保健部環境安全課発行
▼有害化学物質削減ネットワーク
▼神奈川県環境科学センター
(合成洗剤追放神奈川県連絡会の資料から)